テント日誌7月25日…官僚たちの動きに注目し、対抗する闘いを生みだして行こう
- 2014年 7月 27日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
経産省前テントひろば1049日 商業用原発停止310日
官僚たちの動きに注目し、対抗する闘いを生みだして行こう
稲妻が光り雷音と共に激しい雨もやってきたから、これで梅雨明けと予想した。7月20日(日)のことだ。でも、なんだかもう一つはっきりしない。今日も夕方にまた稲妻が光り雷雨だ。今度は間違いなく梅雨開けだろう。家では暑さの中、野球漬のような日々だ。午前中はBSテレビでメジャーリーグを見て、夜は巨人×阪神戦で、これから高校野球も始まる。これじゃ、と少し反省して外出をするが、出掛ける先は、まずテントにということでテントにくる。泊りの当番の日はともかく、他の日もできる限りはテントに足を運ぼうとしている。実際のところはなかなか難しいのだが…
国会が閉会中とあって毎週金曜日の官邸前行動を除けば意志表示の行動も少なくなってきている。そうは言っても霞ヶ関一体ではいろいろの行動がある。毎日何かしらの行動があり、テントにも伝わってくる。最近はイスラエルの抗議行動も目につく。テントの前の椅子に座ってなついてきた雀たちと戯れていたが、汗ばんできたので日比谷公園の方に散歩に出掛ける。カモメ広場では花壇の花が日日草に植え替えかえられている。いろいろの種類もあり、目を楽しませてくれるが、可憐なのがいいのだろう。地下鉄の掲示板には「東京にもいい避暑地がある」というコピーがあり、神楽坂周辺が紹介されている。神楽坂は確かにいいところだが、僕も好きな街である。僕としてはテントを避暑地として出掛けてきてもらえないものか、と思う。避暑と闘いなんて一石二鳥じゃないかと思うがどうだろう。これは心持と工夫次第でそうなる。テント周辺をそのようにできると思う。耳をつんざくような声ではないが蝉の鳴き声はきこえるし、冷房なないけど、一陣の風はそれを満たしてくれる。
過日、ある新聞は集団的自衛権行使容認の閣議決定に背後で動いたのは外務省であり、湾岸戦争(1990年の第一次湾岸戦争)時のトラウマが要因としてあったと報じていた。安倍首相の考えは戦争のできる国家にという古典的国家の回復―戦後国家の清算―である。彼の国家観や戦争観は日本人の戦後の戦争観を媒介にしていない。国民の戦争に対する認識やその象徴である憲法9条はアメリカの押しつけ、国民を洗脳したものとして排除されているだけである。同時に、湾岸戦争以降の地域紛争に対する日本の対応を踏まえていない。ここでは一部にでてきた一国平和主義批判(消極的平和主義批判)だけを利用している。言葉の上で積極的平和主義をふりまわしている。けれど中身がないから、まともな説明もできない。今、海外での戦争を決意しその法的整備を急ぐこと理由を明確にしえなかった。その隙間を官僚たちが埋め、また、その工作をしたのだという報道で、これは分かりやすい説明だった。海外での武力行使に踏み切るのに湾岸戦争以降の総括が安倍にはないことの不可思議さが幾分かは見えてきた。僕は官僚たちのこの動きには批判的であるが、安倍の理由や根拠の薄弱さの背後にあるものが分かってきたということだ。官僚たちの政治支配力については随分と議論されたし、民主党への政権交代で中心課題だった。脱官僚支配が大きな政治主題だったのだ。自民党への政権交代でまた官僚は支配力を強めてきているのか。日本の政治の動きは政府や政党だけでなく、官僚も含まないと見えいくいところがある。本当の闘いはそこに視野が延びていないとできないということでもある。
僕らは経産省やこれが形成した原子力ムラ(マフィア)が原発推進の源であり、母体であることを認識してきた。だから経産省の前にテントをはり、敵の明示化と可視化を図ろうとしてきた。官僚が独裁的な政治支配力を持つことの批判はやさしくはない。彼らに対する批判は間接的になってしまう制度的な形があるからだ。それは間接民主主義という制度に包摂されているから、なおさらといえる。国民の意向や意志で対抗することは困難な所業である。そんな条件がある。しかし、また。官僚の弱さはそこにあると言える。
国民の意向や意志の上に名目的に存在するのが現在の官僚でありながら、彼らが国民の意志からは間接的な存在であることは強みに機能する。それは彼ら弱さでもある。彼らは権力としての自己の振舞いを正当かする力もそれだけ弱いと言えるからだ。官僚たちはその為にかつては天皇を、現在は政党を使って正当化に利用する。自己意志において権力行使の根拠を持てない。僕らはここに官僚との闘いの道もあるのだと思う。国民の意向や意志の側から官僚のあまり方を批判し、それを阻止する道である。官僚との闘いにはもう一つ持久戦的な道が必要なのだが、彼らは国民の意向や意志に政治家とは別の意味で恐れている。そのことに予想以上の神経も使っている。経産省前のテントだってその意味では力になっている。再稼動の動きが強まる中で、通産省や原子力マフィアが色々な領域に工作の触手を延していることに対抗するには具体的な対抗が必要だ。これは徒労を伴うものだが必要だ。しかし、同時に。国民的意志の方から対抗していくことも肝要だ。原発の存在や推進を国民の意志の側から批判して行く、運動や闘いが必要なのだ。 (三上治)
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七夕祭り 8月2日(土)午後7時から約2時間
1) 講談「望郷桜」15ー20分
福島県双葉郡富岡町は昔から東北有数の桜の名所。しかし放射能に町を奪われ、人々は散り散りに避難していました。ところが埼玉県幸手市の権現堂公園には一本の富岡桜が育っていたのです。埼玉県内に避難している富岡町の人々が…
アマチュア講談師 甲斐織淳さん
3.11以来、田中正造の取材を始める。神田香織「チェルノブイリ」を聞いて入門、「田中正造伝」シリーズを自作自演で語る。
2) 音楽 浦邉力さん他の方々 約1時間半? リクエスト受け付け中。
4) 笹飾り 前日(8月1日)昼間に出します。金曜行動のみなさんにも見ていただき、短冊を書いていただくために。願い事を書くための短冊用紙は第1テント受付にお願いしてあります。 (H・Y)
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