アジア記者クラブ設立18周年記念定例会
- 2010年 11月 17日
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- アジア記者クラブ定例会森広泰平
ビキニ水爆実験57年目の真実
『わしも死の海におった』上映
2010年11月20日(土)18時30分~21時
明治大学リバティタワー6階1063教室
ゲスト 山下正寿さん(高知県太平洋核実験被災支援センター)
1954年に米国がビキニ環礁で行った核実験による「死の灰」汚染が、世界規模で広がっていた実態が今年9月、高知県の研究者の手で明らかにされた。日本では当時から、ビキニ環礁近海で操業していた静岡県の遠洋マグロ漁船「第五福竜丸」が米国の水爆実験で被ばくし、元無線長の久保山愛吉さんが亡くなった悲劇として知られてきた。当時から第五福竜丸だけでなく、延べ270隻の高知県漁船を含む日本漁船延べ856隻の多くも被ばくしたのではないかと指摘されてきたが、「死の灰」汚染の拡散が確認されたことで今回、当時の指摘が裏付けられた。米国は1946年から12年間にわたりビキニ環礁周辺で67回もの核実験を繰り返してきた。
なぜ半世紀以上にわたって、被ばくの実態が明らかにされなかったのであろうか。
APC設立月の11月定例会では、四半世紀にわたって高知県漁船のビキニ環礁周辺での被ばく事件の調査を続け、今春、南海放送が米エネルギー省のホームページから入手した当時の放射性降下物「死の灰」の分布図の内容を発表した高知県太平洋核実験被災支援センター事務局長の山下正寿さんを高知からお招きします。山下さんからは、事件の経緯とあわせて多くの被ばく漁船員が存在してきたこと、被ばく漁民の口封じに米国がどのように動いていたのか、被ばくの後遺症に苦しむ高齢の被ばく元漁船員への救済が急がれる実態について報告していただきます。
定例会の前半では、山下正寿さんの活動とビキニ環礁での高知漁船員の大量被ばくの実態を記録したドキュメンタリー『わしも死の海におった』(2004年・南海放送制作/「地方の時代映画祭」グランプリ受賞/第4回「石橋湛山・早稲田ジャーナリズム大賞」受賞)を踏まえた新版(南海放送・58分)を上映します。当日は山下さんの報告と映像を通して、多くの方々にこの事実を知っていただければと思います。
■会場 明治大学リバティタワー6階1063教室(東京都千代田区神田駿河台1-1)
■交通 JR「御茶ノ水」、地下鉄「後楽園」・「神保町」・「新御茶ノ水」下車
■費用 ビジター1500円、会員・後援団体・学生・年金生活者・経済的にハン
ディのある方1000円
■主催 アジア記者クラブ(APC)、現代史研究会
■後援 日本ジャーナリスト会議新聞部会、平和・協同ジャーナリスト基金、放送を語る会
■連絡先 アジア記者クラブ(APC)〒101-0061東京都千代田区三崎町2-2-13-502
Tel&Fax:03-6423-2452 http://apc.cup.com E-mail:apc@cup.com
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