たんぽぽ舎から TMM:No2234
- 2014年 7月 28日
- 交流の広場
たんぽぽ舎です。【TMM:No2234】
2014年7月26日(土)地震と原発事故情報
-3つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.原発が止まったら海が蘇った。海洋生物にだって生存権があっていい
原子力発電所「温排水」の環境破壊・
―原発停止後に蘇った海の報道映像は、アーカイブでは黒い画面の映像に
吉田照勝(たんぽぽ舎会員)
★2.川内原発 火山、活断層、避難計画・・・リスクだらけ
再稼動ありきの安全審査を信じるな
(週刊朝日 8月1日号より抜粋)
★3.新聞より5つ
◆川内原発 具体策ない「適合」 「だろう」判断で審査パス
九電 噴火予知技術は途上 (7月25日 東京新聞より抜粋)
◆ 電力融通 全国で管理 広域調整機関 来春発足
(7月18日 毎日新聞より抜粋)
◆ 故郷もなくなる不安【金曜日の声 官邸前】 (7月26日 東京新聞より抜粋)
◆伊方原発の対策所 基準合わず再建設
年度内の再稼働 困難に (7月26日 朝日新聞見出しのみ)
◆中間貯蔵地 一部は借用 政府方針 全面国有化を断念
福島支援30年で1,500億円 (7月26日 朝日新聞見出しのみ)
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※7/29【学習会】第8回東京電力解体講座にご参加を!
「事故から3年目、被害の深刻さ10の特徴」
日 時:7月29日(火)19時より21時
講 師:石丸小四郎(福島原発告訴団副団長)さん
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F) 参加費:800円
よびかけ:経産省前テントひろば・たんぽぽ舎
賛同団体:東電株主代表訴訟ほか約101団体(7/24現在)
次回の第11回東京電力合同抗議は8月6日(水)18:30より20:00
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※7/23日の【TMM:No2231】に一部文字化けがありました。
1 緊急声明 -1の後から4行目
周知のように、どのような装置でもトリチウムの除染は不可能である。
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┗■1.原発が止まったら海が蘇った。海洋生物にだって生存権があっていい
| 原子力発電所「温排水」の環境破壊・
| ―原発停止後に蘇った海の報道映像は、アーカイブでは黒い画面の映像に
└──── 吉田照勝(たんぽぽ舎会員)
○海は生命の源である。全ての生きものは元をたどれば、海にたどり着くといわれている。
海中を覗いて見ると実にさまざまな生物が棲んでいる。海洋に囲まれた日本列島は、海草、藻、魚、珊瑚と種類は多種で世界でも稀な海洋生物の宝庫である。
日本の原子力発電所は、みな海岸に隣接して建てられている。原発はタービンを回す蒸気の冷却をするため、大量の海水が不可欠なのである。各地の原子力発電所の長期停止で海の生態系に劇的な変化をもたらした様子が、4月に「TBS報道特集」で放送された。取水口から海水吸入は、小さな海洋生物・稚魚も飲み込み死滅させる、排出する温排水は最高7度C上昇し死の水となって海に流されるのである。
○川内原発は、再稼動に向かって着々と準備をしている。鹿児島の伊藤祐一郎知事は、住民の避難を巡っては、「要援護者の避難計画は10キロまでで十分、30キロまでは現実的ではない」30キロ圏の医療機関や福祉施設は、計画を作ると定めた県の防災計画と矛盾する発言を繰り返し移動困難者、弱者切捨ての政策を推し進めている。旧自治省官僚の伊藤氏には、海洋生物・環境保護について問題意識は持ってないだろうし、温排水のことなど考えたこともないことだろう。地元本来の根魚は避難などできないのである。
川内市民約10万人のほとんどが30キロ圏内に住んでいるにも関わらず、東電福島第一原子力発電所爆発事故の教訓を、全く考慮なしに突進している。素直に考えれば、人間が避難するのではなく、原発が避難すればいいのではないか、人格権、生存権があっての経済活動のはずなのに……
○原子力発電所には隣接してPR館がある、浜岡原子力PR館を見学したことがある。原子力発電・安全神話の宣伝館である。排水温の説明は念入りで体験型展示がされていた。水7度Cの差を手で触れさせこの程度の温度差では、環境には影響なく問題なし安全と展示されていた。パンフレットには遊んで・学べる・楽しい空間!とあり、学校の遠足、校外学習として原発安全神話づくりに利用されたことだろう。
元鹿児島大学理学部助教 橋爪健郎氏は、海の生き物に与える影響は、気温より3倍程度影響を受けるといわれている。つまり、海水温1度C上昇は気温3度C上昇に匹敵するのである。原発から出る排水温は最高7度Cとなっている、海洋生物にとっては、7度Cは、その3倍つまり、21度Cの影響を受けることになるもともと、そこの環境で棲んでいた生物にとっては、死の海となってしまうのである。
○「TBS報道特集海洋温暖化」の映像は、原発が止まってから数日・2年後の様子。原発がなかった本来の海に戻り海草、魚が帰ってきている海中、磯の映像。実際に潜水調査した大学関係者、漁業関係者のコメントは、貴重で価値のある報道である。しかし、原発推進者にとっては放送させたくない報道内容である。TBSアーカイブで再び映像を見ようとPC検索したら、「著作権侵害の申し入れがあったため削除」と画面は真っ黒、映像が見られなくなっていた。
○青とみどりの生命の棲みかには、魚、海草、全ての生物にも生存権があってもいいのではないか、それがあっての地球なのだから。「TBSアーカイブの映像」は真っ黒で見られませんが、見られる動画があります。PC検索「原発の温排水問題」です。TBS報道特集、川内原発・玄海原発・高浜原発周辺の海洋磯の動画が見られます。原発が止まり、海が蘇っている21分の映像は、原発がいかに環境破壊、生物破壊をする不条理なものか分かりやすい報道である。全生物とは共存できない原子力発電は廃止しなければならない。
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┗■2.川内原発 火山、活断層、避難計画・・・リスクだらけ
| 再稼動ありきの安全審査を信じるな
└──── (週刊朝日 8月1日号より抜粋)
福島第一原発の事故から約3年半の今秋、九州の川内原発の再稼働が現実のものとなろうとしている。だが、「世界一」と安倍首相が胸を張る新規制基準は、火山のリスクを軽視し避難計画を無視するなど穴だらけ。
日本はまた同じ過ちを繰り返すのか―――。
○「一つの山を越えたかな」
原子力規制委員会の田中俊一委員長が会見で漏らした本音は、「原子力ムラ」の総意を代弁していた。
規制委は16日の定例会合で、鹿児島県の九州電力川内原発1,2号機の安全対策が新規制基準を満たしているという「審査書案」を了承。今秋の再稼働に向け、事実上の“お墨付き” を与えた。だが、川内原発にはいくつもの危険性が指摘されている。
その一つは火山の噴火。中でも、数万年に一度の頻度で起きる、カルデラ噴火と言われる超巨大噴火だ。 (中略)
○ 安倍政権と一体再稼働を量産へ
もちろん火山だけでなく、活断層による地震の危険性も無視できない。作家の広瀬隆氏がこう語る。
「川内原発は日本最大の活断層である中央構造線の終点にあり、非常に危険。国内の地震の最大加速度は2008年の岩手・宮城内陸地震の4022ガルですが、これは活断層がないと言われていた場所で起きた。川内原発1号機は築30年の老朽原発で、設計は370ガル。今回、想定を670ガルに引き上げたといっても、想定外の大地震には耐えられないのは明らかです。」
川内原発にはもう一つ、大きな問題がある。事故が遭った場合の住民の避難計画ができていないことだ。 (中略)
○16日の会見で、田中委員長は高浜原発(福井県)について、「ほぼ論点は整理されてきている」、玄海原発(佐賀県)について「相当のところまで詰まったと感じている」と語り、次なる“合格候補”に挙げた。
「原発再稼働を乗り切れるか。これが安倍政権の最大の試練」(自民党議員)
川内原発で前例を作り、政府は再稼働の量産体制に入ろうとしているのだ。
(後略)
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┗■3.新聞より5つ
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◆川内原発 具体策ない「適合」 「だろう」判断で審査パス
九電 噴火予知技術は途上
火山の巨大噴火は何十年も前に予知でき、危ないと分かれば核燃料を運び出して安全を守ります。――。九州電力はこう約束し、川内原発(鹿児島県)は新規制基準を満たすとの判断を原子力規制委員会から引き出した。だが九電、規制委とも根底にあるのは「当面は噴火はないだろう」との推測。約束が守られる保証はない。
「これから何十年動かすか分からないが、せいぜい30年くらい。その間に噴火は起きないだろうと。ただし監視はしようと。今回はそれで良しとした」。規制委が川内原発の審査結果案を示した16日、田中俊一委員長は自ら記者向けの説明会を開き、こう話した。科学的な証拠を重んじるはずの規制委トップから、「だろう」との発言が飛び出した。
火山の巨大噴火を予知するのは非常に難しい。火山噴火予知連絡会をはじめ何人もの専門家が明言している。それにもかかわらず九電は衛星利用測位システム(GPS)で周辺の地面のずれを監視し、地震などと考え合わせれば予知可能だと主張し、規制委は認めた。
だが、その宮殿も審査会場では、予知技術は開発途上だと認めていた。
(中略)
巨大噴火は確率は低いかもしれないが、新基準は東京電力福島第一原発事故の苦い教訓が原点にある。たとえ、確率が極めて低い災害でも、十二分に備え、備えが破られても、被害を最小限に留めることを主眼につくられた。火山は直下の活断層などと並び、そこに原発があってもいいのかどうかを判断する重要部分だ。そこを「だろう」で判断するなら、再び根拠のない「安全神話」の時代に逆戻りする。
(7月25日 東京新聞より抜粋)
◆ 電力融通 全国で管理 広域調整機関 来春発足
全国規模の電力融通の司令塔として来年4月に発足する「電力広域的運営推進機関」の創立総会が17日、東京都内で開かれた。電力不足の地域が発生した場合、広域機関が調整を一元管理し、余裕のある他電力に供給を指示する。首都圏が電力不足に陥った東日本大震災の反省を踏まえ、災害などによる大規模な停電を防ぐ狙いだ。 (中略)
広域機関には、既存の大手電力会社や新規参入の特定規模電気事業者(新電力)などが加盟。100人規模で発足し、将来は200人程度まで増やす。すべての電力事業者の発電・販売計画をとりまとめ、全国の需給状況をリアルタイムで監視。電力不足の地域がある場合、他地域の電力会社に融通を指示する。指示に従わない事業者には国が命令する。
また、各地域をつなぐ送電線の整備計画も策定する。東日本と西日本では電気の周波数が異なり、融通する場合は静岡県などの周波数変換所で周波数を直す必要があるため、変換所の増強計画などを策定し、電力会社に実施を促す。 (後略)
(7月18日 毎日新聞より抜粋)
◆ 故郷もなくなる不安【金曜日の声 官邸前】
東京都渋谷区のフリーター 菊池唯さん(20) 宮崎県の実家から上京中の母と一緒に参加。実家は九州電力川内(せんだい)原発から60キロにある。重大事故が起きれば故郷がなくなる不安もあるし、将来の出産や子育てを考えると、再稼働には反対だ。
埼玉県熊谷市の会社員 島崎玲子さん(55) 妊娠を考えている娘がおり、放射能はとても気になる。3・11までは原発に全く関心がなく、自責の念もある。忙しいが少しでもデモに足を運び、将来世代にツケを残すことのないようにと訴えたい。
(7月26日 東京新聞より抜粋)
◆伊方原発の対策所 基準合わず再建設 年度内の再稼働 困難に
(7月26日 朝日新聞見出しのみ)
◆中間貯蔵地 一部は借用 政府方針 全面国有化を断念
福島支援30年で1,500億円
(7月26日 朝日新聞見出しのみ)
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