沖縄の誇りと自立を愛する皆さまへ:第7号 辺野古・大浦湾から 2014年9月19日(金)
- 2014年 9月 25日
- 時代をみる
- 河野道夫
スコットランド独立運動の敗北
だが「夢は終わらせない!」
国際法市民研究会
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スコットランドで単独過半数の民族党(SNP)が緑の党と連立政権を組んで推進している独立運動は、18日(木)のレファレンダムに負けました。事前調査はすべて、ほぼ賛成3:反対4:未決3。結果は85%の驚異的な投票率、賛成45:反対55、年齢引き下げによる16∼18歳までの賛成80%、反対は加齢するほど多い――などが報道されています。ここでは、スコットランド首相(SNP党首)による敗北の記者会見(当研究会の部分訳)に注目したいと思います。
「情勢はこの通りだ。私たちはレファレンダムに負けたが、なお政治のイニシャチブを握ることができるし、もっと大切なことは、スコットランドはそれでもやはり、真の勝者として登場できるということである。私がリーダーの時代は終わりに近いが、独立運動は継続する。そして、夢は終わらせない!」
「私たちはもはや、ロンドンはもとよりスコットランドの政治家の言動さえ、当てにはしない。いま依拠すべきは、問題の核心それ自体である。それは、私が未来について確信をもっているということを基盤にしている。ロンドンの政治家の言うのとはまったく違う未来についてである。」
「英国もそこまでやるか?」と驚かせたのは、14日(日)の朝、女王が「人々は未来について慎重に考えると思う[1]」と発言したこと。タイムス紙の政治面編集者[2] が最初に伝えたそうですが、どんな文脈でだれに発言したのか明らかにされないまま、反対勢力に利用され、賛成票が僅差に迫っているとき、世界中で大げさに報道されました。これが敗因の一つといえるでしょう。(文責:河野道夫―読谷村)
[1] “Well, I hope people will think very carefully about the future.” ―15日ガーディアン電子版ほか。
[2] political editor, Lindsay Mclntosh―15日ガーディアン電子版。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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