不気味な朝鮮半島情勢
- 2010年 11月 26日
- 交流の広場
- 山川哲
ここ数日、ドイツの全国紙”Die Zeit” はZeitonlineで連日朝鮮情勢を特集している。昨日は、不気味な米国航空母艦「ジョージ・ワシントン」の巨体が一面トップを飾り、見出しが「航空母艦による象徴的な力の誇示」となっていた。そして、北朝鮮の砲撃の後、南朝鮮(=韓国、ドイツでは南・北朝鮮の国をこう呼んでいる)は米国と一緒に海上演習を行うのであるが、それは「ソウルのタカ派をなだめるためのジェスチャーだ」。北の核のレバーをもつ攻撃者は単にゲバルトによって脅かしても駄目だ。南はある程度我慢をしなければならない、という意味の記事になっていた。
今日の記事では、多くの被災状況の写真とともに、相互に臨戦態勢に入ったことが報じられ、中国だけが北をなだめられるだろうと書かれていた。
今後どのように展開するか。国際的な監視の目を強める必要があるが、それにしても武力だけで相手を抑え込めるとの安易な考えは(為政者、特に米、中の担当者はそんな甘い考えはしていまいが)、敵か味方かという安直な二者択一論ともどもひっこめて、物事の本質を見抜くようにしていきたいものと思う。
ちなみに、尖閣問題に関してはZeitonlineでは全く目にしていない。
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