鹿児島発【「39件の再稼働反対陳情・請願を否決、 1件の賛成陳情を可決」ー 翌7日の本会議へ】 -寺島より
- 2014年 11月 7日
- 交流の広場
- 寺島
速報2014.11.6
【鹿児島県原子力安全対策等特別委員会
「39件の再稼働反対陳情・請願を否決、1件の賛成陳情を可決」―翌7日の本会議へ】
以上
記
(県の再稼働の考え方への質疑)
○共産党の松崎議員が、
・質問が出尽くしたと思うか、
・なぜアンケートについて「理解できなかった項目は?」という問いにしたのか、
・自由記入欄にはどういう意見が書かれたのか、
・なぜインターネット中継をしなかったのか
などについて指摘。(そういえば、自由記入欄に書かれた意見は公開されてませんね。反対意見が多くて公開できないのかもしれません。)
さらに、
・避難について、「避難先調整システム」で避難先を選ぶとしているが、
・そういうことを改めて住民に説明すべき、
・透析患者の避難はどうなるのか、机上の空論がおおいなど。
○また、県民連合の遠嶋議員が、
・薩摩川内市の説明会の申込者に動員があったのではないかという点について、
・また、適合性審査の問題点、とりわけ基準地震動について、
・火山学会の提言について、
田中委員長の「火山学会が何をいまさら言っているんだ」という発言について認識を問いました。遠嶋議員は、
・火山審査については、火山専門家が厳しい指摘を出し続けたのにも関わらずそれを無視して審査を行った点を指摘。原子力規制委の審査は、ゆるかったと。
・さらに保安規定、工事計画認可の審査が継続中である中、このように県としての判断をくだすのはあまりに拙速だとしました。
・また、「万が一事故が起こった時、国が責任をとる」と言っていることを県が判断の根拠にしている点について、現に福島原発事故では国は責任をとっていないじゃないか、という点を厳しく問いました。
○自民党の井上議員は、宮沢大臣は的確に説明したと述べ、
・我が国のエネルギー事情が置かれてる厳しい状況を認識すべきだと、電気料金の値上げなどを引き合いに出して質問。
・再稼働はやむをえないと述べました。
○委員会外の議員の質疑として、ふくし山のぶひこ議員が、
・スーパーアリーナ計画はアンケートで県民の半数以上が反対しているために撤回されたことをあげ、川内原発でも民意をくむべきと発言。
○柳議員が、
・説明会に子育て世代の女性が参加できなかったことを指摘しました。
(住民提出の請願・陳情の質疑)
続いて、請願・陳情の質疑にうつりました。
○自民党の岩崎議員が、
・地元同意について、日置市議会の決議をどう受け止めるかと問い、
県側は、「さつま川内市の立地自治体として負う責任を尊重」というような表現で、鹿児島県と薩摩川内市が同意すればよいという意見を重ねて述べました。岩崎議員は
・「国に明確な基準を示すように要望」とか言っていました。
○共産党の松崎議員は、
・火山学会が「巨大噴火は予知が困難」「火山審査ガイドを見直すべき」としていることをあげ、
・原子力規制委に審査のやり直しをしなくていいのか、せめて問い合わせるべきと指摘。
○県民連合の遠嶋議員は、
・巨大噴火が起きた時に使用済み燃料の搬出ができるのかという問いをしました。
県側は、「田中規制委員長は、数か月でできる」とさっそく、田中委員長の昨日のトンデモ発言を活用していました。遠嶋議員は、
・「通常は5年冷やさなければならない。これは間違いですか?」と追及。
県側は「原子力規制委はモニタリングについて検討している」と逃げていました。
また、遠嶋議員は、
・「30キロ圏内の人たちは同意を求める権利がある。
・浪江町を視察した。だれも住むことができない情景に衝撃を受けた。幸せな生活を送っていた人たちがそれを奪われた」と述べました。
○県民連合の前野議員は、
・リアルタイムで変化する風向きにあわせて、避難先を変えることなどできるのかと質しました。
○委員会外の議員としては二牟礼議員の質問がたいへん興味深かったです。記録できていませんが、
・タイべっくスーツの配給について、
・また、バスによる避難についてきいていました。バス協会に協力要請をしているというが、OKはもらったのか⇒協議中。
・福島原発事故が二度と繰り返さないと言い切れるのか。
・事故想定はどのようにしているのか、などを聴いていました。
・さらに、揚水発電の設備利用率は何%か(2%くらい)、
・再生可能エネルギーの買取契約の中断などを引き合いに出し、再生可能エネで、十分行けると主張。
・最後に、「万が一事故が起こった時の責任を国が取ると言っているが、どういう責任をとるのか?」と質問。
答弁は不明確。
・さらに「知事の責任はないのか?」と迫りました。
答弁は「知事には責任はない。福島でも知事の責任は問われなかった」という驚くべきものでした。
ここで質疑は終了。
(慎重審議の動議否決で採決へ)
○松崎議員が、「請願陳情の審議は議会の専権事項。
・今までの審議でたくさんの問題点が明らかになった。
・説明会も不十分。
・火山の問題については原子力規制委に問い合わせてくれと言った。
・避難計画についても住民に説明されていないことがたくさんある」として、
「採決をしないことを求める」と動議。
○遠嶋議員も
・「煮詰まっていないものがたくさんある。
・大きな問題提起。知事の責任という話があったが、我々も責任を負う。慎重審議を!」と述べました。
しかし、賛成少数で、この(慎重審議の)動議は否決。
採決をすることに。
○山田国治議員(自民、姶良・霧島地区)が賛成討論。
・「自由民主党県議団としては、責任政党として、再稼働に賛成する」と述べました。
○松崎議員が再稼働反対立場からの討論。たいへん美しい、胸の打たれるスピーチでした!
・「県議会議員としてなすべきは、県民のいのちと安全を守ること。福島原発事故の被害者の苦しみと向き合わなければならない」と述べ、
・大飯原発の福井地裁の判決文を引用しながら、「本当の国富とは、豊かな鹿児島とそこに住み続ける人々を守ること」と述べました。
○そして県民連合の前野議員も反対の討論。
そして、採決。40件の陳情・請願を、一つ一つ採決していきました。
そのうち39件が、再稼働反対、もしくは慎重、もしくは地元同意を広げるべき、もしくは調査を行うべき、などというものでしたが、すべて否決されていきました。
そして1件の再稼働賛成陳情のみが採択されていました。
明日(というか今日7日)は、(この原子力安全対策等特別)委員会の結果が本会議に報告され、本会議で若干の質疑ののち、あっというまに採決が行われるのではないかと思います。
反対議員が、手をつくしてがんばりぬいてくださったことに感謝します。
以上
(元のメール文を読みやすくするため、小見出しと、発言者名に○印、発言項目に・を付したー紹介者より)
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KTS鹿児島テレビ2014.11. 6 http://news.ktstv.net/e53129.html
【動画】いちき串木野市長が伊藤知事に要望
http://news.ktstv.net/e53129.html 1分7秒
いちき串木野市の田畑誠一市長は6日、伊藤知事に川内原発再稼働の判断を下す際は、いちき串木野市の現状を考慮するよう要望しました。
川内原発からの最短距離が5・4キロとなっているいちき串木野市では、再稼働に反対する市民の署名が出されているほか、市議会は再稼働同意が必要な「地元」の範囲にいちき串木野市を加えるよう求める意見書を可決しています。
一方、市議会は再稼働に関する陳情を継続審査としていることから、田畑市長は再稼働への判断を表明していません。
田畑市長は6日、伊藤知事に川内原発の再稼働について判断をする場合はいちき串木野市の現状を十分考慮するよう要望しました。
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2014.11.7 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141107/t10013010451000.html
NHKニュース
川内原発再稼働 県議会特別委が同意
11月7日 0時30分
原子力発電所の新しい規制基準に初めて適合しているとされた川内原発について、鹿児島県議会の特別委員会は、6日夜遅く、再稼働を求める市民団体からの陳情を賛成多数で採択しました。
7日、同じ陳情が本会議に諮られ、県議会としての判断が示される見通しです。
川内原発を巡って原子力規制委員会は、ことし9月、九州電力の安全対策が新しい規制基準に適合していると判断し、地元の薩摩川内市は先月28日、再稼働に同意することを決めました。
これを受けて鹿児島県議会も再稼働に同意するかどうかを判断するための臨時議会を5日から開き、2日目の6日午前10時から再稼働の是非を審議してきた特別委員会が開かれました。
委員会では、事故が起きた際の避難計画や原発の耐震性などを巡って、再稼働に反対する会派の委員らの質疑が続きましたが、川内原発の再稼働を求める市民団体からの陳情が6日夜遅くに採択されました。
県議会は、7日の本会議で同じ陳情の採決を行い、県議会としての判断が示される見通しです。
県議会が再稼働に同意しますと、その後は、伊藤知事に判断が委ねられることになり、川内原発の再稼働を巡る地元の議論は大詰めを迎えます。
【NHK放送動画】1分39秒→http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141107/t10013010451000.html
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★県議と知事のファックスリストは↓
http://www.kiseikanshishimin.net/2014/11/05/141105/
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