たんぽぽ舎から TMM:No2362
- 2014年 12月 16日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No2362】
2014年12月16日(火)地震と原発事故情報-6つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.「あれはあれ、これはこれ」と東電を支援する規制委会
福島第一原発事故は「水に流し」柏崎刈羽の再稼働を認める?
原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会! その31
木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
★2.検察は、東電を起訴すべきである
告訴団の弁護士3人が12月9日に検察庁に提出した上申書は
起訴以外にないことを決定的にするものです
12/12東京地検包囲行動&院内集会「起訴を!」に参加しました
冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
★3.「地方自治体と原発裁判~海外の事例をふまえて」
11/26第2回大間原発を考える学習会の報告
寺崎明子(大間原発反対関東の会)
★4.県知事が同意をしても3・11前の日本に戻すわけにはいかない
再稼働の嵐に立ち向かう、その闘いはこれからが本当のスタート
11月川内原発再稼働反対・鹿児島抗議行動に参加して (下)
青山晴江(再稼働阻止全国ネットワーク・詩人)
★5.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
◆12月19日(金)「結審」攻撃と闘う緊急行動」に結集を!
15時~16時:経産省前 16時30分~17時30分:東京地裁前
主催・問い合わせ:経産省前テントひろば
★6.新聞より3つ
◆高浜原発 あす「合格証」 川内に続き2例目 再稼働 来春以降
(12月16日読売新聞朝刊より)
◆東電旧経営陣不起訴は事実誤認 福島原発告訴団が上申書
(12月13日東京新聞より)
◆首相は「公約支持」というが 議席数「改憲」減「脱原発」増
(12月16日東京新聞1面より抜粋)
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※12月18日(木)と12月23日(火・休日)のお誘い
衆議院選挙後も元気が出る(元気を創る)講演・討論会<全2回>
安倍首相に負けないで原発反対をすすめるヒント-みんなで討論しよう!
▲第1回
日 時:12月18日(木)18:30開場 19:00-21:30 先着80人
登壇者:北村肇さん(「週刊金曜日」発行人)、
ミサオレッドウルフさん(首都圏反原発連合)、
河合弘之さん(弁護士)、
天野恵一さん(再稼働阻止全国ネットワーク)、ほか
会 場:「スペースたんぽぽ」 参加費:1000円(資料を用意)
▲第2回
日 時:12月23日(火・休日)13時開場 13:30-17:00 先着80人
登壇者:鎌田 慧(ルポライター)、広瀬 隆(作家)、
柳田 真(たんぽぽ舎、再稼働阻止全国ネットワーク)、
ほか
会 場:「スペースたんぽぽ」 参加費:1000円(資料を用意)
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┗■1.「あれはあれ、これはこれ」と東電を支援する規制委会
| 福島第一原発事故は「水に流し」柏崎刈羽の再稼働を認める?
| 原子力規制委員会は原発再稼働推進委員会! その31
└──── 木村雅英(再稼働阻止全国ネットワーク)
○次の2つの記事をご覧いただきたい。
・「汚染水「処理後は放出を」=田中委員長、福島第1視察-規制委」
原子力規制委員会の田中俊一委員長は12日、東京電力福島第1原発で増え続ける放射能汚染水について、「(放射性物質濃度が)規制基準以下になった水を捨てずに、廃炉をできるはずがない」と述べ、浄化装置で処理した汚染水は海に放出する必要があるとの考えを示した。第1原発を視察後、福島県楢葉町で記者団に語った。(時事ドットコム、2014/12/12-19:16)
・「柏崎刈羽を現地調査 福島原発と同型で初」
原子力規制委員会は12日、再稼働の前提となる審査を進めている東京電力柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の設備や事故対策について現地調査した。担当の更田豊志委員長代理は「ケーブルやホースのつなぎ方に改善がみられ、福島第一原発事故の反省や教訓を生かそうとする緊張感が垣間見えた」と評価した。
(東京新聞12月13日)
○ 同じ12月12日に、田中委員長が福島第一原発を視察して汚染水の海洋放出発言をし、更田委員長代理が(審査会合の一環として)柏崎刈羽の現地調査をして「反省や教訓を生かそうとする」東電を褒めた。
昨年9月に柏崎刈羽原子力発電所原子炉設置変更許可申請が東電から出た時に、10月2日の原子力規制委員会定例会合で、田中委員長は「福島第一原子力発電所の汚染水問題が極めて喫緊の課題であることはまず認識していただく必要があるということであります。東京電力はもちろん、規制庁においても、汚染水問題を含む廃炉問題が万が一にもおろそかになってはいけないと思いますので、その点を十分に配慮していただきたい」と述べ、更田委員は「東京電力には、廃炉作業、それから、十分な汚染水対策を実行することによって、福島第一原子力発電所におけるリスクの低減を最優先と捉えるべきであって、これから生じるリスクを十分に抑え込むことができているかどうかという活動よりも、今そこにあるリスクへの取組が優先されるべきであるというのは当然のことだろうと思います。とにかく別の話だ、あれはあれ、これはこれと考えるわけにはいかないだろうと思います。」と話して早や1年2カ月。
○ この舌の根も乾かぬ昨年10月から柏崎刈羽の審査を開始し、この1年間に、審査会合を20回以上、非公開の事業者ヒアリングを85回も実施しているのだ。
おまけに、福島第一原発近傍の海水のモニタリングでは、日常は検出限界値が高い方法で測定して海洋汚染を隠している。
東電への対応を見れば、原子力規制委員会が私たちの安全や環境保全よりも事業者優先規制を実施する「再稼働推進組織」であることが良くわかる。
最後に、前30号で紹介した『原発と大津波 警告を葬った人々』(添田孝史著、岩波新書、2014年11月20日発行)が12月12日の福島原発告訴団の行動でも大きく紹介されていた。
東電も原子力安全・保安院も原子力規制委員会も同罪だ。是非ご一読を。
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┗■2.検察は、東電を起訴すべきである
| 告訴団の弁護士3人が12月9日に検察庁に提出した上申書は
| 起訴以外にないことを決定的にするものです
| 12/12東京地検包囲行動&院内集会「起訴を!」に参加しました
└──── 冨塚元夫(たんぽぽ舎ボランティア)
1.12/12院内集会の開会あいさつは告訴団団長武藤類子さんが行いましたが、そのあと元検事の古川元春さんと元内閣法制局の船山泰範さんに海渡弁護士を加えた対談がありました。「検察は、東電を起訴すべきである」という題のとおり、それぞれの経験を踏まえて、検察は元東電幹部4人を起訴するしかないという意見を述べました。
2.特に海渡弁護士のお話は、検察庁に提出した上申書は決定的に重要な新しい証拠を含むものであるというものです。
このことは一部翌日の東京新聞でも報道されました。記事は“新しい証拠とは、1997年に旧建設省など7省庁がまとめた手引きで、福島県沖で大津波を発生させる地震(津波地震)が予測されていたことが新たに分かったと指摘、「津波地震の可能性は、2002年に国の調査機関が公表した以外に専門的な知見がなく、事前想定は困難だった」との東京地検の不起訴の判断は誤りだと主張している“というものです。
上記の国の調査機関とは推進本部(推本)と呼ばれる文科省管轄の地震調査研究推進本部のことで、推本の長期評価を踏まえて、2007年11月ころ東電の土木調査グループが15.7mの津波の可能性を報告していました。しかし被疑者武藤らはこの報告を無視し、従来から電事連に有利な評価をしていた土木学会に再度検討を依頼しており、その間に大震災が起こったというものです。
3.この7省庁の手引きは、2014年11月20日発売の岩波新書「大地震と津波 警告を葬った人々」(著者 添田孝史)で明記されています。同書は、不起訴処分の基礎となる事実認識に2点の重大な事実誤認があることを指摘し、検察の不起訴処分を強く批判し、検察審査会の議決は「明快」であると評価しています。
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┗■3.「地方自治体と原発裁判~海外の事例をふまえて」
| 11/26第2回大間原発を考える学習会の報告
└──── 寺崎明子(大間原発反対関東の会)
11月26日(水)午後7時から上記テーマで、海渡雄一弁護士のお話を伺った。雨にもめげず、30名が参加。海渡さんの都合で予定より早く終了したが、質問時間も十分にとり、中身の濃い学習会になった。
まず、福島原発事故の引き起こしたさまざまな悲劇を概観し、この事故は防げなかったのか、との問いから、伊方原発訴訟(1973年)以来の主な原発訴訟を辿った。伊方判決はよく読み込んでいくと、今後、原発訴訟を闘うときの武器に出来ることに気づき、それは1985年提訴の「もんじゅ」訴訟に活かされた。
3.11前に勝訴したのは、この「もんじゅ」訴訟(2003年、名古屋高裁金沢支部)と、2006年の志賀原発(金沢地裁)の2つのみ。
しかし3.11以後初の判決となった福井地裁判決、福島原発告訴団に対する第5検察審査会の判断は今後に希望を与えるものだった。
今年5月にはドイツ連邦行政裁判所を訪問。自治体と市民が原告となって、廃炉を勝ち取ったことを知った。これからも目先の結果にめげずに地道に運動を続けていくことの大切さを強く感じさせるお話だった。
次回学習会は2月上旬の予定。この学習会の詳細はブログ「原発いらない女たちのテントひろば~福島とともに」12月4日付けにアップされている。
http://fukusimatotomoni.blog.fc2.com/blog-entry-319.html
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┗■4.県知事が同意をしても3・11前の日本に戻すわけにはいかない
| 再稼働の嵐に立ち向かう、その闘いはこれからが本当のスタート
| 11月川内原発再稼働反対・鹿児島抗議行動に参加して (下)
└──── 青山晴江(再稼働阻止全国ネットワーク・詩人)
○ 住民の声を聴け!
11月6日、臨時県議会の中日、原子力安全対策等特別委員会の審議が行われ、1つだけの推進側の「川内原発の1日も早い再稼働を求める陳情」の採決は真夜中にもつれ込み、記者会見は午前1時でした。(再稼働反対の31もの陳情・請願は多数決で否決されたのです。)県外で議場内傍聴席に入れたのは5人限定、退席指示にもめげず頑張っている様子に、議会玄関前でも数10人がリレートーク・歌・シュプレヒコールなど16時間、抗議集会をやり続けました。
最近噴出量が増えている火山灰が風に舞い、ざりざりと顔に吹き付けます。横断幕を持ちながら鹿児島で出会った人たちのことを思い出していました。特に真夏の「辻説法」で、日置・姶良・出水・いちき串木野市などを現地市民の方々と、畑の中の団地・商店街・海岸・住宅街でチラシを手渡したり、ポスティングして回ったことが蘇りました。
炎天下で「鹿児島のみなさん、福島から来ました。ここを福島のようにしてはいけません。再稼働を止めましょう!」郡山の黒田さんの絞り出すような声に耳を傾け頷いている人々。
民家の庭でチラシを受け取り「ここには情報がない。みんな何も知らずに考えずにいて、政治はどんどん悪い方に流れ自分たちが犠牲になるばかりだ。腹がたって胸が痛むがそれを話す相手もいない。」と語る男性。
網戸越しに腰をかがめた女性は「いい話をしてると思ったら福島からですか、ありがたいことです。原発は反対じゃ。」と。
店のシャッターの小窓から細い指で隙間を開け、おばあさんがじっと聞いていました。そっとチラシを差し出すと潤んだ目で頷いてくれました。
これらの人々の民意をこそ為政者は恐れていることでしょう。
県知事が同意をしても、3・11前の日本に戻すわけにはいきません。
再稼働の嵐に立ち向かう、その闘いはこれからが本当のスタートなのだと心を新たにしました。 (了)
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┗■5.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
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◆12月19日(金)「結審」攻撃と闘う緊急行動」に結集を!
15時~16時:経産省前 16時30分~17時30分:東京地裁前
12月3日の暴挙については再三再四にわたって伝えて来たが、これに対する緊急抗議行動を12月19日(金)の15時から17時30分まで行う。
経産省と地裁に対する抗議行動である。これはまたテント防衛の年末年始の行動の皮切りでもある。なにかと忙しい日々ではあるが、判決の強行を目論む地裁に対する対抗行動の準備に入ることをも意味するこの行動への参加を訴える。
主催・問い合わせ:経産省前テントひろば
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┗■6.新聞より3つ
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◆高浜原発 あす「合格証」 川内に続き2例目 再稼働 来春以降
原子力規制委員会は15日、安全審査中の関西電力高浜原子力発電所3,4号機(福井県高浜町)について、17日の定例会合で、事実上の合格証にあたる「審査書案」を取りまとめ、公表することを決めた。規制委は1か月間の意見公募を経て、審査書を正式決定する。
原発の安全対策の強化を求めた新規制基準に基づく審査に合格するのは、九州電力川内原発1,2号機(鹿児島県)に次いで2例目となる。ただ、正式決定後の手続きの時間を考慮すると、高浜原発の再稼働は、早くても来春になる。
さらに今後、地元自治体の同意を巡り、調整が難航すると、再稼働はいっそう遅れる恐れがある。政府の見解は、地元の範囲を原発所在地の自治体に限定しているが、高浜原発の場合、重大事故に備えた住民の避難計画が必要とされる30キロ圏は、福井、京都、滋賀の3府県に及ぶ。
(12月16日読売新聞朝刊より)
◆東電旧経営陣不起訴は事実誤認 福島原発告訴団が上申書
東京電力福島第一原発事故で東電の旧経営陣らを業務上過失致死傷容疑で告訴・告発した福島原発告訴団は12日、東京・霞が関の司法記者クラブで記者会見し、東京地検に対し「旧経営陣を不起訴とした昨年9月の判断に事実誤認がある。起訴するべきだ」などとした上申書を提出したことを明らかにした。
東京地検は、今年7月に検察審査会が「起訴すべきだ」と議決したことを受けて再捜査している。
上申書は9日付。1997年に旧建設省など7省庁がまとめた手引で、福島県沖で大津波を発生させる地震(津波地震)が予測されていたことが新たに分かったと指摘。「津波地震の可能性は、2002年に国の調査機関が公表した以外に専門的な知見がなく、事前想定は困難だった」との東京地検の不起訴の判断は誤りだと主張している。
会見で告訴団の武藤類子団長(61)は「こんなにものすごい事故があって、真実が明らかにされていない部分があることが非常に疑問。検察はしっかり捜査し直して起訴してほしい」と訴えた。
(12月13日東京新聞より)
◆首相は「公約支持」というが 議席数「改憲」減「脱原発」増
政権の継続が決まった衆院選を受け、安倍晋三首相は15日に記者会見し、自ら争点に設定した経済政策「アベノミクス」だけでなく、政権公約に盛り込んだ改憲や原発再稼働の推進も支持を得たとの考えを示した。だが、今回は九条改憲や原発再稼働に前向きな勢力は数を減らしている。改憲や再稼働を進める首相の路線に有権者が全面的に賛同したとは言い難い。(後略)
(12月16日東京新聞1面より抜粋)
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