〝ドイツの良心〟ワイツゼッカーの名言
- 2015年 2月 5日
- 時代をみる
- 池田龍夫
「過去に目を閉ざす者は、結局のところ現在にも盲目となる」――〝ドイツの良心〟と称されるワイツゼッカー大統領が1月31日死去した。94歳だった。
1984~94年の10年間大統領を務めた1985年、「ナチスの強制収容所で虐殺されたユダヤ人に特に思いを寄せなければならないと国民に語りかけ、「ドイツの戦争責任を率直に表明し、非人間的な行いを記憶しない者はまた(非人間的な考えに)汚染される恐れがある。和解は記憶ナシではあり得ない」と、自由を尊び、平和への努力を訴えたことが、今のドイツ国家の基礎となっている。
「戦後70年談話」、安倍首相の変節を危惧
安倍晋三首相が1月25日NHK番組で、戦後70年8月に出す「安倍談話」について「今まで重ねてきた文言を使うかどうかではなく、安倍政権としてこの70年をどう考えているかという観点から出したい」と述べたことが気懸かりだ。戦後50年の村山富市談話と60年の小泉純一郎談話がともに使った「植民地支配と侵略」や「痛切な反省」「心からのお詫び」のキーワードをそのまま継承することに否定的な考えを示したものといえるだろう。
中韓両国だけでなく、公明党をはじめ野党各党は「安倍首相は歴史修正主義者」と指摘し、監視を強めている。
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