テント日誌2月23日…テントひろば緊急記者会見があった/幾分か春めいた気配が感じられるのですが
- 2015年 2月 24日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
経産省前テントひろば1262日商業用原発停止526日
テントひろば緊急記者会見があった
今日は26日のテント裁判判決前「テントひろば緊急記者会見」があった。
朝からの雨がやんで太陽が顔を出して天も私たちの味方をしている様に思えた。
朝からの雨がやんで太陽が顔を出して天も私たちの味方をしている様に思えた。
一時少し前テントに着くともうテーブルを出してマイクなどの用意が整っていた。私は受付の用意だけして時間になるのを待つ。
どのくらいのメディアが来てくれるか心配だったが、前回のときより多くの記者が集まった。
Kさんの司会で渕上さん、大口弁護士、河合弁護団長の力強い発言の後、突然右翼の街宣車がやって来て大声で『原発は重要なエネルギー』などと大声でわめいて会見の邪魔をした。
車から降りてきて妨害しようとしたが、警官に止められてやむなく去る。
正清さんが騒音にもめげず原発はせかいの問題である事を力説した。
双葉町から避難しているKさんがテントに来て救われた話を切々とし、当事者として発言を仰せつかった私の番になり、話し始めたら右翼が戻ってきてまたわめき始めたので頭の中が真っ白になり思っていた言葉が消えてしまった。
伝えたい事がちゃんといえなくて残念!
記者からの憲法との辛味の質問があり大口弁護士が詳しく説明してくれた。
早々と三輪さんがユーチューブアップして下さいましたのでご覧下さい。 (I・K)
https://www.youtube.com/watch?v=88ezeeW2Dok
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幾分か春めいた気配が感じられるのですが…
友人からのメールに春めいた気配のことが書かれていた。そういえば今年は例年よりは暖かだった気がする。大寒、小寒というけれど、1月10日ころから2月20頃までくらいが一番寒い時期のように思う。テントに泊まりこむときは身体のあちらこちらにカイロを貼り付け、湯たんぽまで入れて寝たがそれでも寒いと思うことがあった。今年は寒い日もあったけれど、比較的暖かだった。これは季節のことだが、気分は重苦しさと緊張の中にある。2月26日(木)のテント裁判の判決が予定されているからだ。これについてはあらためて詳しくはいわないが、国側の要求に沿った仮処分付の判決が予想される。この判決についての具体的対応は判決が出てからでなければ考えられないが、僕らにとっては厳しいものになると思える。それを思い浮かべながら、なんとはなしにテントのこれまでと行く末を考えている日々だが、心躍るイメージはわいてこない。闘いとはいつの場合もこんなものであるのだし、余分なということが身辺に起こってぶつくさいいながらその解決に追われるということなのだろう。軽やかに対応しょうと心がけてはいるのだけれど、さて、どうなることか。闘いは愉しくなければならないという原則を忘れたわけではないし、それは保持し続けるつもりだ。
裁判所側の対応をみて僕は軽い失望と結局のところこうなるのか、という思いを免れない。いい言葉がみつからないがこれが、日本というか、日本社会ということなのかとも思う。このテントを設置したとき、また、裁判が始まった時に僕はごく自然に1960年の安保闘争での6月15日のことを想い出していた。そして反芻してきた。これを誘導した契機になった1960年5月20の岸首相の警官を導入しての国会での議決は国会法で合法とされ、学生たちの6月15日の国会占拠は非合法とされた。これは国会法などの法律の適用という点で岸の行為は合法であり、学生たちの行為は非合法とされたのである。しかし、憲法や法の精神からみれば、岸の行為は非合法であり、学生たちの行為は合法ではあるという観点もありえた。それは一般的には無視されてきたけど、重要な観点だった。
ここには日本のおける憲法や法、俗に言う法治の根本が問われてもいたように思った。少なくともここに法や憲法、あるいは法治についての根本的な矛盾があり、その矛盾を意識し自覚するところからしか、本当のことははじまらないと思ってきた。そういう自覚を僕に強いるものだった。僕は憲法や法の観点にたてば学生たちの行為は合法であり、岸の行為は非合法であるという考えに立ってはきたが、少なくともその矛盾を意識、その解決が目指されるべきだと考え続けてきた。憲法や自由、あるいは民主主義や法治の事を考える時に念頭にあったことである。
僕らが経産省前にテントを張り、脱原発の意思表示をしてきたときにこのことは意識されてきたことだし、とりわけテント裁判がはじまったときにはそうだった。福島第一原発事故の責任主体の面々が法的に罪がとわれず、テントが法的に訴えられることにそれがよく見えてきたともいえる。法的、憲法的な観点に立てば、福島第一原発事故の責任者たちの罪は問われ、テントはそうした対象から外されて当然なのである。福島第一原発の事故がなければ、テントは張られなかったという渕上代表の法廷での発言はそれを物語る。理念的に言えば、福島第一原発事故の当事者(責任者)たちは非合法な行為を行ったのであり、テントを設置し、維持している面々は合法的なことをしている。法律の適用において逆になるのはおかしいのである。こういう事態の中で、僕らはテント裁判のあること、だから少なくとこの矛盾が意識された裁判の在り方を願ってきた。それは裁判においてテント側の意思が十二分に展開されることであり、その保証だった。証拠や被告訊問などが事ごく却下され、だまし討ち的な結審はこれに反することだった。ここのところが分かってはいないということに僕は失望した。
法律が優先ということは、法律が上級者(権力者や支配者)の存在に結びつくこと、それを防ぐ法的精神や憲法のことが無視されることである。憲法でさえ上級者の存在(利害)に結びつけられ、解釈という名でそれが支配される日本的な存在がまかり通るのはこういう事態である。人々の行為が法的に反しなければということは、法律の該当要件に反しなければということだけではない。この該当要件の適用にあたって法的精神や憲法に反するかどうかがとわれなければならない。法律を適用する(求める)権力者の行為が法的精神や憲法に反することはあり得る。その時、権力者は憲法で縛られなければならないし、法的適用をしてはならないのだ。経産省は福島第一原発事故の責任者として訴追される対象であるが、テントを訴える資格はないのである。そして裁判者はそれでも裁判になったのなら、その裁判のありようを考えなければならなかったはずだ。テントの問題は沖縄でも問われているが、基本的には同じことだ。
裁判は近づいた。2月26日は法廷に行ってじっくりと見定めよう。 (三上治)
◆テントの撤去を許すな!2月26日(木)テント前にお集まり下さい
1、反原発の運動が川内原発、高浜原発の再稼働を遅らせています。
2、私達は、非暴力、不服従を貫き、皆でテントを守り抜きます。
3、当面の焦点は2月26日集会です。全国から集まって下さい。
(2・26の行動予定)
12時30分 テント前集会
13時30分 地裁前抗議集会
14時30分 裁判予定(判決が出される可能性あり) 皆で傍聴に入ります。
15時30分 地裁前抗議行動
16時00分―18時 報告集会(参議院議員会館講堂)
◆テントでの「お話と座談」(トーク)
2月25日(水)午後6時30分~、森達也さんの話と座談(時間は予定)
連絡 テント(070-6473-1947)か三上(090-3908-7330)へ
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