米国との交渉は順調だが、関係正常化には時間がかかる -来日のキューバ副首相が語る-
- 2015年 3月 13日
- 時代をみる
- キューバ岩垂 弘
日本政府の招きで来日中のリカルド・カブリサス・ルイス・キューバ閣僚評議会副議長(副首相)は3月10日夜、駐日キューバ大使館が東京のホテル・ニューオータニで開いた来日記念レセプションに出席し、日本の政治、経済、文化、友好団体など各界の関係者と歓談した。
「左から3人目がリカルド・カブリサス・ルイス・副議長、右端はマルコス・ロドリゲス・キューバ大使」
その席で、筆者が、今年1月から始まったキューバと米国の国交正常化交渉の現状と見通しを質問したのに対し、同議長は次のように語った。
「わが国は両国が話し合うことが大切、との立場で交渉に臨んでおり、米国との交渉は順調に進んでいる。4月か5月には両国の大使館が相互に再開される見通しだが、これで両国の関係が正常化されるわけではない。我々としては、米国による対キューバ経済封鎖の解除やテロ支援国家指定の解除を求めている。したがって、正常化までには時間がかかるだろう」
カブリサス副議長は元駐日大使。その後、外国貿易相、国際経済担当相を歴任し、これまで何度も来日している。今回は3月8日に来日し、9日に岸田文雄外相と会談した。キューバ大使館によると、日本滞在は約1週間で、この間、日本企業の関係者と意見を交換する予定で、11日には、日本貿易振興機構(ジェトロ)、駐日キューバ大使館、日本キューバ経済懇話会が主催する「キューバ投資機会セミナー」であいさつする。
初出:「リベラル21」より許可を得て転載http://lib21.blog96.fc2.com/
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