テント日誌3月30日…粘り強く歩むだけ/川内からの便り/カンパ要請
- 2015年 3月 31日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
経産省前テントひろば1298日商業用原発停止562日
僕らは粘り強く歩むだけだ
桜が満開であるからと言ってなかなか花見も落ち着いてできない。なにかと気がせく日々だ。病み上がりということで花見酒を控えていることもあり、連れ合いと朝の花見で出かけた。僕が住んでいる区は世田谷であるが、区内には桜の名所も結構ある。朝から花見なんてあまりいないのだろうと思っていたが、意外に人出の多いのにはおどろいた。やはり、桜をめたい人はすくなくないのだろう。連れ合いが仕事に出かけた後に、テントに行こうか、もう少し公園内の花見を続けるか迷ったが今回は花見を続けさせてもらった。それでもテントの事をあれこれと気にかけているのだから、とちょっぴり言い訳をしたのだった。
公園で桜を見ながらどうしても頭から離れないのは日本の政治についてだ。沖縄での政府の所業という、川内原発の再稼働に向けた工事の開始といいどう考えても腑に落ちない、というか納得できない。国家は国民の意思を無視して勝手にことを進めるという、単純だが、極めて本質的なことがこんな風にまかり取ってはいいのか。何故なら、僕は長い歳月の中で、国民や地域住民の意思が公的なものとしてあることを考えて来たし、僕にとって政治的なこととはそれだったのだからだ。現在は国民がその意思を国家的に実現することはおろか、国家の所業に異議申し立てをすることも許されなかった時代ではない。そういう時代を替えようとする人々の動きが始まってからでも既に100年の歴史を僕らは経てきているではないか。「デモクラシー」「自由主義」文化運動」「解放運動」という現代的な国民運動が登場してから、そうだ、あの大正時代から一世紀近い時間が流れたのだ。花見が風俗として広がったのはこの時代からだが、同じころにはじまった政治の、国家の歴史はどうなったというのだ。
国家は、官僚たちは今何をやりたいのだ。彼らには国民には見えない世界の流れが見えていてそれに対応しているだけというのか。そりゃ傲慢というか、政治は政治家や官僚たちの専管事項と思っているからだけではないのか。確かに国民というか地域住民の側から国家の動向が見えない、あるいは見えにくいことはある。それは見えない障壁のようなものだ。この障壁がなにであり、どのように破れるのかこれに闘いを挑んできたし、そこで僕らは苦悶している。最近、きになることはここに闘いを挑むのではなく、見ることを自ら拒む、見ることを自己抑制(自己規制)動きが目につくことが気になる。テレビ朝日でのバトルなどもそうだ。権力の規制の動きがあったことは疑いないしそれが常識だ。それをそれと見せないところが権力のうごきだ。かつて江藤淳が戦後のアメリカ占領軍の自由という形態をとった検閲制度を暴いたことがあった。専制的なむき出し検閲ではなく、それを後ろに隠した検閲である。アメリカでは反テロ戦争の中で、ベトナム戦争時とは違った権力支配が強まっており、それは強権をかざしての抑圧ではなく、それを背後に隠しながら自己規制をうながすような形態のものだといわれた。日本でも遅れてそれは展開されているのだ。自己規制をしられ、そうした空気がいつの間にか浸透して行き権力支配のありかたと闘うのは難しい。しかし、これが権力支配の本来的な形態であり、それとどう戦うかを自覚することが大事だ。そういう時代になってきたのである。形式的、表面的に自由や民主義の浸透の中で、本来の自由や民主主義は困難なところに追い詰められる。
時代の流れとしてここのところに気を配るほかない。(三上治)
・・・・・・・・・・・・・・・・
久見崎海岸に春がきた 川内からの便り
雲雀の囀ずりに誘われて目が覚める、こんなことはこの10年来絶えてなかったことだ。原発を取り巻く山々の山桜は満開だし、テント周辺の砂浜に根をはる植物も可憐な花(写真)を咲かせている。
この数日間続いた夜中の怪音の正体は、規制庁の検査を前にタービン等の機械を始動させたものであることが判明した。
5月になると海亀の産卵の季節だ。原発からの距離は2,300メートルに過ぎない。音に敏感な海亀が上陸するかどうか危ぶまれる。規制庁の事前検査開始に対して現地で何らかの抗議行動が組まれなかったことは、残念だが運動の現状を表している。再稼働阻止の陣営を早急に固めなければならない。
テント前に15mほどもある鯉のぼり用のポールを立てた。(写真)
しかし、泳ぐ鯉があまりにも小さく釣り合いがとれない。
どなたか箪笥にしまったままの鯉のぼりお持ちの方、いらっしゃいましたらお贈り頂けると助かります。但し辺鄙な土地なので送料着払いは出来ませんが、よろしくお願いします。
宛先 ㋢895-1032鹿児島県薩摩川内市久見崎町久見崎簡易郵便局留
脱川内原発テント
・・・・・・・・・・・・・・・・・
淵上です。遅くなりましたが、カンパ要請文です。時間があまりありません。よろしくお願いします。
テント撤去判決をはね返し、原発再稼働反対を闘い抜く闘争強化資金カンパを!
東京地裁民事37部(村上裁判長)は、去る2月26日、テント撤去と損害賠償金約2800万円の支払いを命じ、両方について仮執行宣言を付した判決を 下しました。原告(国・経産省)の請求内容のすべてを認める不当な判決です。
経産省前テントひろばは、直ちに東京高裁に控訴し、仮執行の停止を申し立てました。
この仮執行停止の申立に対して、東京高等裁判所は幸いなことに、地裁判決主文のテント撤去に関して500万円、損害賠償については1700万円の保証 金を供託することで、執行を停止することを示唆しました。私たちは、これについて、テント撤去に関する項目について保証金を供託し、3月18日にテント撤去に関する執行停止が決定されました。損害賠償に関する1700万円については供託をしなかったため、依然として強制執行の恐れがありますが、テントそのものは、東京高裁の判決までは、法的にテントは維持され、その条件のもとで東京高裁での訴訟が継続されることとなりました。これは、全国脱原発の闘いの一定の勝利と考えてよいと思います。
経産省前テントは依然として経産省前に存在し続けます。私たちは東電福島第1原発事故の責任を追及し、原発の再稼働に反対する闘いを新たな決意を込め
て闘い続けるものです。高裁での闘いは、各専門家や被告に対する証人調べ、原告が提出した証拠調べ、証拠の全面的開示などを実現してゆく事が極めて重要となります。こうしたことと結びついて、今、最後の山場に来ている九電川内原発の再稼働を阻止する闘いがあります。これは安倍内閣による狂気のような反動攻勢の一 角をこの部分で打ち破る闘いとなります。
川内原発1号機では、3月30日から、再稼働の前に必要な「(設備や機器の検査をする)使用前検査」が始められました。遅れていた九電の「工事計 書」の再補正が提出されたのが2月27日、以後3月10日、3月16日と2回の補正が出され、そのたった2日後の3月18日、第63回の規制委員会で10分ほどの審議(事務方の規制庁の説明が大部分)で工事計画の認可が行われてしまいました。すなわち、規制庁の担当部長の専決で全てを決め、規制委員 会は形式的に認可をしただけです。「使用前検査」がどのように進むか、「再稼働ありき」で行われるのは火を見るより明らかなことです。
川内原発再稼働の基本日程は、九電によると、6月末までに原子炉起動に必要な検査を終了し、7月上旬に発電を開始して、8月中に国の最終試験を受けて 営業運転に入ります。こうした九電の勝手な予定は絶対に許されることではありません。何としてでも再稼働を止めなければならなりません。
これからは、より厳しい再稼働阻止の闘いとなります。九州や鹿児島、そして薩摩川内市の闘いがより一層重要かつ喫緊なものとなります。脱原発の総力を
> 挙げて再稼働阻止の闘いに挑まなければならなりません。ついては、再三のお願いで恐縮の限りですが、テント撤去の執行停止の供託金を含めたこれからの裁判費用、とりわけ原発再稼働反対を闘い抜く闘争のための、資金カンパをお願いする次第です。テント撤去判決をはね返し、原発再稼働反対を闘い抜く闘争強化資金カンパ
郵便振替:00160―3―267170 経済産業省前テントひろ (同封の赤い振替用紙をご使用下さい) 他銀行からの振込:ゆうちょ銀行 〇〇八 普通 5289163 経済産業省前テントひろば
(テント応援団も3000万資金カンパを呼び掛けていますが、一部重複する場合はご容赦下さい)
2015年3月31日 経産省前テントひろば
・・・・・・・・・・・・・・・
★4月1日の抗議行動にご参加下さい
■ 4/1(水)九州電力川内原発再稼働反対 九電東京支社抗議行動
4月1日(水)17:30より18:30 JR有楽町駅日比谷口電気ビル前
主催:「再稼働阻止全国ネットワーク」
■ 4/1(水)第19回東京電力本店合同抗議行動
4月1日(水)19:00より20:00 東京電力本店前
呼びかけ:「経産省前テントひろば」、たんぽぽ舎 賛同119団体
★映画『日本と原発』の無料公開案内
日時 4月8日18時~20時30分
(上映時間2時間15分)
場所 東京霞ヶ関 弁護士会館 クレオ
主催 二弁
http://niben.jp/news/ippan/2015/150309111243.html
・ 無料、先着順
・ 事前にメールで申込みが必要です。
事前申込みが無くても席が空いていれば入れると思いますが、
満席の場合は、入れないと思います。是非、メールで、事前申込みしてください。
【申込方法】
参加者は、件名を4/8映画上映会参加とし、
本文に氏名を記載したメールを下記アドレス宛にお送りください。
【宛先】
E-mail:kankyo-event@niben.or.jp
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。