自民党、テレ朝「選挙報道」に圧力?
- 2015年 4月 14日
- 時代をみる
- 池田龍夫
「自民党が昨年の衆院選前、テレビ朝日の番組内容に対し、『公平中立』を求める文書を出していた」という朝日新聞4月11日付朝刊(2面4段見出し)の報道に驚かされた。
朝日紙によると、自民党の文書は昨年11月26日付で、報道局長名で出された」もの。
「衆院解散後の昨年11月24日、テレビ朝日の報道ステーションが『アベノミクスの効果が大企業や富裕層のみに及び、それ以外の国民には及んでいないかのごとく断定する内容』と批判。『意見が対立している問題については、多くの角度から論点を明らかにしなければならないとされている放送法4条4号の規定に照らし、同番組の編集及びスタジオの解説は十分な意を尽くしているとはいえない』と指摘したのである。古舘伊知朗キャスターは、安倍政権になってから株価が2倍以上になったことはいいことだと語った一方、若年層は資産が無く所得が増えず、切り詰めた消費を続けている現状を紹介ており、片寄った報道とはとても思えない。
自民党は昨年11月20日付で、在京のテレビ各局に対し『選挙報道の公平中立』を求める文書を送っており、マスコミへの圧力と反発せざるを得ない。水島宏明・法政大教授は「安倍政権はメディアを監視し〝偏っている〟と注文を付ける姿勢が顕著だ。・・メディアの側も民放連や新聞協会などで抗議すべき大問題だ、と指摘していた。今のところ、新聞社への要請は無いようだが、ジャーナリズムが結束して抗議活動をしないと、〝公正な批判もできない社会〟を招きかねない。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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