伊方原発審査書案に対するパブコメ
- 2015年 6月 1日
- 評論・紹介・意見
- 八木
伊方の家・八木です。
伊方原発3号機の審査書案に対するパブコメの受付が始まっています。
ここはなんとしても数を集めることが勝負です。
原発さよなら四国ネットの小倉さんがハガキ用に内容例を作成されました。6月7日に松山の集会でパブコメ・ハガキが発売されます。(6月6日の全国相談会でも発売。)表書きと本文を添付します。
そして、それをメールやFAXでも使えるように編集したものも添付しておきます。
以下のものです。
パブコメの内容例と提出方法
「四国電力(株)伊方発電所の発電用原子炉設置変更 許可申請書に関する審査書(案)」につての意見書 ページ番号: 全 ページ
意見:以下のことを審査、実施していないのに、 原子炉設置変更許可審査をし、更に「審 査の合格は安全を保証するものではない」と田中委員 長は発言しています。しかし 他に再稼働に関わ る審査機関はないのですから、権限がない項目 については貴委 員会として、国会に審査する権限を求め、実行すべきです。
項目:・福島事故の検証と原因究明
・(南海トラフ巨大地震など複合災害を想定した) 避難計画の策定とその実効性の 評価
・航空機テロやミサイル攻撃からの原発の防護策(戦争のできる国作りをしつつある わけですか ら必須です)
・日本学術会議が、提言「高レベル放射性廃棄物の処分について」(2012年9月で指摘しているように、高レベル放射性廃棄物の保管・管理の方法と場所を確定してから再稼働審査をするべきである。
・パブコメの結果を反映させるための公開会議
・パブコメ中もその後も地域公聴会を開催「四国電力(株)伊方発電所の発電用原子炉設置変更許可申請書に関する審査書(案)」についての意見書 ページ番号:108,112,115,375ページ
意見:福島原発事故は全電源喪失によって引き 起こされたのですから、伊方原発が8ヶ月
間の 外部電源喪失に耐えて、メルトダウンを起こさ ない事を確認すべきです。
理由:来る南海トラフ巨大地震の時、四国では 火力発電所の津波被災で8ヶ月間以上の長
期広域停電が警告されているのです。新規制基準の 中で外部電源喪失への対応としては一週間程度 耐えればよい、とする基準がそもそも不適切です。
資料:関西大学社会安全センター紀要4号の論文 「南海トラフ巨大地震における中・長期的な電力需給ギャッ プ推計方法の一試案」
http://www.kansai-u.ac.jp/Fc_ss/common/pdf/ bulletin004_15.pdf
と、原発さよなら四国ネットワークの関連資料 http://bit.ly/1AyOMYF
「四国電力(株)伊方発電所の発電用原子炉設置変更 許可申請書に関する審査書(案)」についての意見書 ページ番号:15ページ
意見;伊方原発近くの海底を通る中央構造線活断層帯による直下型地震が心配なのに、想
定した基準地震動は他原発並みの650ガルと低すぎます。「既往最大」よりも大きな地震を想定するためには、入倉式で示される平均値の10倍の値を想定すべきです(正規分布の3σ以上に相 当)。参考:内山成樹著「原発地震動想定の問題点」
理由:最近の観測でも2000~4000ガルという、各地の原発の基準地震動を大幅に超える、想定外に大きな地震動が5回記録されています。高浜原発仮処分福井地裁決定でも「緩い」と評価 されましたが、地震の平均値を示す式を元に、不確かさだけを少々危険側に変えてみる程度で は最悪の地震を想定しきれません。
「四国電力(株)伊方発電所の発電用原子炉設置変更 許可申請書に関する審査書(案)」についての意見書 ページ番号:177,184,190,207ページ
意見:伊方原発では注水した後の汚染水を貯める汚 染水タンクを設置する敷地の余裕が全
くありません から、福島で過酷事故対策として使われた「注水冷 却」という最も手っ取り早い手段が使えません。再稼働をしてはなりません。不合格とすべきです。
理由:四国電力は過酷事故時収束策として、溶融炉心を格納容器で受け止める直前にだけ
注水を行い、その後は自然循環冷却で格納容器内を冷却するので汚染水を系外に取り出すタンクは不要としていますが、自然循環への切り替えがスムーズにできない場合は、注水した汚染水を格納容器外に出さざるを得 なくなります。そもそもIV-4.13 では収束作業のために十分な量の水を準備するよう求めています。しかし瀬戸内海の海水は数年間入れ替わることは なく汚染が長く留まり続けますから、汚染水をそのまま瀬戸内海に放出すれば瀬戸内海は死の海になり ます。
「四国電力(株)伊方発電所の発電用原子炉設置変更 許可申請書に関する審査書(案)」についての意見書 ページ番号:64,65ページ
意見:川内原発同様、伊方原発に関する火山の審査 が甘すぎます。姶良カルデラと同様に、阿蘇カルデラの破局噴火Aso5を監視しないのが問題ですがむしろ早期廃炉とすべきです。
理由:「既往最大」に耐えればよいとの考えに基づいて、阿蘇カルデラの破局噴火の火砕流到達の実績がないために監視すべきとはしていません。しかし9万年 前のAso4の時には火砕流が海上を渡り防府市まで到達した事例を踏まえ、伊方から160km圏内の阿蘇カルデラ破局噴火が大規模化すると仮定すれば火砕流が到達し原発全体が火災に包まれ運転員が焼死するのを防ぎようがなく、立地不適格です。
鬼界カルデラの7000年前アカホヤ火山灰が四国各 地へ大量堆積した事例に基づけば、より近い阿蘇カルデラ、姶良カルデラ等からの破局噴火時の火山灰の大量堆積も避けられず、送電線の漏電、吸気フィ ルターの詰まりなどは避けようがありません。
他に、言いたいことがある場合は、意見を追記してください。(その場合、意見の対象の該当箇所は、全ページもしくは1~3ページとしておくのがいいでしょう。)
1人で何通でも出せますから、インターネットやFAXなどの場合、小分けにして何通も出すのがいいでしょう。
【パブコメ募集案内】
(1)インターネットで、電子政府の総合窓口(e-Gov)の意見提出フォームを使用する場
合規制委員会で検索→原子力規制委員会のHP→パブリックコメントのページ→四国電力株式会社伊方発電所3号炉の・・・・・・意見の募集について→ご意見提出方法→「パブリックコメント:意見募集中案件詳細」画面の意見提出フォームへのボタンをクリックし、「パブリックコメント:意見提出フォーム」より提出
(2)郵送・FAXで意見を提出する場合(同封の意見提出用紙をご利用下さい。)
【意見送付の宛先】
住所:〒106-8450
東京都港区六本木1-9-9 六本木ファーストビル
原子力規制庁 安全規制管理官(PWR担当)宛て
FAX:03-5114-2179
(3)問合せ先
原子力規制庁
電話:03-3581-3352(代表) 安全規制管理官(PWR担当)付
安全規制管理官 市村 担当者: 中桐、大野、大塚、牧 電話:03-5114-
2113(直通)
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion5382:150601〕
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