天皇陛下のお言葉雑感
- 2015年 8月 16日
- 評論・紹介・意見
- 熊王信之
平成27年8月15日の日本武道館における全国戦没者追悼式で天皇陛下が述べられたお言葉は、安倍首相の談話と違い、短いものではあっても、誠意のある(恐らく)ご自身のお言葉と思われるものでありました。 断片的に感想を述べるものでは無い、と信じますので、全文を以下に掲げます。
以下宮内庁ホームページより引用
「『戦没者を追悼し平和を祈念する日』に当たり,全国戦没者追悼式に臨み,さきの大戦において,かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い,深い悲しみを新たにいたします。
終戦以来既に70年,戦争による荒廃からの復興,発展に向け払われた国民のたゆみない努力と,平和の存続を切望する国民の意識に支えられ,我が国は今日の平和と繁栄を築いてきました。戦後という,この長い期間における国民の尊い歩みに思いを致すとき,感慨は誠に尽きることがありません。
ここに過去を顧み,さきの大戦に対する深い反省と共に,今後,戦争の惨禍が再び繰り返されぬことを切に願い,全国民と共に,戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し,心からなる追悼の意を表し,世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。」
象徴天皇として国民の思いに寄り添う陛下のご自身のお言葉が、短いながらも誠意を尽くして述べられている、と私には思われます(特に下線部にご注意下さい。)。 或は、一私人としての思いを述べられるものであったならば、更に、ご自身の思いを告げられるのでは、と感じる程に語られている、との印象でした。 安倍首相とは大違い、と中国、韓国には受け取られていることでしょう。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion5587:150816〕
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