「神のみぞ知る」 高村副総裁の暴言が意味したこと
- 2015年 9月 15日
- 時代をみる
- 醍醐聡
皆様
昨夜のNHK政党討論をご覧になったでしょうか?
その模様をまとめた「リテラ」の記事をword版にして添付します。
皆様のコメントを添えて拡散していただけると幸いです。
NHK10党生討論の偏向がひどい(リテラ 20150914)
一読しておわかりのとおり、司会の島田氏の高村(自民副総裁)アシストぶりは
醜い限りです。ぜひ、抗議の声をNHKへ発信ください。
NHKふれあいセンター 0570-066-066
さらに、私が注目したのは、
「いままで、自衛隊の活動期間中、たとえば6カ月とか1年とか、そういう間に
戦闘が行われないと見込まれる地域といっても、こんなの神様じゃなきゃわかん
ないんですよ」(2ページなかほど)
という高村氏の発言です。
この点は昨夜、私からお知らせした福山哲郎氏と中谷防衛大臣との質疑でも問題に
なった点です。
中谷氏が認めたように、安全確保を図りながらと何度も答弁するものの、後方支援
「活動の一時休止」「撤退」は法案のどこにも明記されていません。
「神のみぞ知る」非現実的な線引きは法案に書き込めないというのが事の真相と思
えます。
しかし、自衛隊員の生死にかかわる問題を「神のみぞ知る」などと吐き捨てる思い上
がりに怒りが込み上げます。また、自衛隊員が日本の最低限の専守防衛と無関係な海外
での戦闘行為に加わるとなれば、憲法が禁じた交戦に当たることは明白です。
そうした重大な問題を時の政府の解釈に委ねるのでは法的安定性は底抜けです。
こんな法案の採決強行は絶対に許せません。
しかし、この件に限らず、政府が国会で頻繁に使うキーワードを聴いた国民は、「そこ
まで言うのだから、法案のどこかに明記されているのだろう」と思い込みがちですが、
よくよく確かめてみると、政府の解釈であったり、趣旨の忖度に過ぎない場合が少なく
ありません。
法案審議のための国会で、法案に明記されていることと明記されていない(今の政府、
あるいは担当大臣の答弁)に過ぎないことが混然一体になった状態を放置したのでは
国民は法案に対する賢明な判断ができません。
政府があいまいにする、この点を質すこともメディアの重要な役割(調査報道)のはず
です。
そこで、私は先ほど、NHKふれあいセンター、朝日・毎日新聞の読者センターに
電話し、上の事例を伝えたうえで、
「政府が安保法案に関する国会答弁で頻繁に使うキーワードのうち、法案に明記
されているものと、明記されていない(解釈にとどまるもの)を比較対照した
番組、記事を至急、報道し、紙面に掲載してほしい。」
と要望しました。
NHKふれあいセンター 0570-066-066
朝日新聞東京本社 03-3545-0131
(用件を伝えると読者担当に回してくれます。)
毎日新聞 読者センター 050-5833-9040
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醍醐 聰
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初出:筆者の拡散要請メールから転載
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye3077:150915 〕
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