(2)白土三平と花崎皋平~民衆運動とマルクス主義の関係を振り返る
- 2015年 10月 25日
- 交流の広場
- 武田明
第4権力の場について、「巨大メディア」に対抗する「情報と論理」の今日的関係とは何であるのかを一気に振り返る事は容易ではないだろう。
しかし、サザンオールスターズの言い分ではないが、その曲が、存在そのものが知られ、知名度を示していない限り「無」に等しい状況に追いやられ、まさに、真理は、「孤児」として、追いやられている寸前であるのだ。
昭和から平成年間へ。戦後70年の現在の危機もその複合的状況にある事を明確にしていかねばならない。
「西部戦線異状なし」「大本営発表」である、「巨大メディア」「CMに席巻されたるテレビ」民衆的次元においては、言論統制的状況が、日本において続いており、それは、政治的には、安保法制を強行採決したる安倍政治、そして、影に隠れたる経済支配としての構造が、経団連から巨大メディア、第4権力構造として如何なる構造に今の日本はあるのか?
それを解き明かさねばならないのと同様に、TPP、アメリカ企業に至る現在進行形の危機に対して、わかり易く「広報」する道とは何であるのか?
その為の原型である「資本論」体系と「民衆運動」としての文化運動の接点は、具体的にどの様にあり、一世代目から二世代目に引き継がれるべきかの問題意識を明確にしていきたいとするのが主旨となっている。
一見小さな流れの様に思えるのだが、サブカルチャーの旗手として、登場した手塚治虫氏が、医学博士であり、『火の鳥』などによって、生命倫理論的作品を手掛けてきた事は、偶然ではないだろう。
現在は、『ヤング・ブラックジャック』ベトナム戦争と医療の関係が、アニメで描き出され、二世代目的展開を持ってその医療知識独占企業の構造にメスを入れつつある様に感じている。
手塚治虫氏と並び評される存在が、白土三平氏であり、「民衆運動」のわかり易さをリードしてきた存在として、決して忘れてはならない存在であり、マルクス主義理解に対しても大きな功績を持って理解されて来たのではないかと今更ながらに紹介するまでもないのではないのではと思うのだが、その忘却についても問い直し決して切断されたままにあってはならない様に感じている。
「民衆運動」とは何かと白土三平氏のわかり易さを横において、主題的に問い出すとするならそれは、花崎皋平氏の仕事に代表される展開が、わかりやすいだろう。
そして、小熊英二氏の仕事もある様に感じる。
http://revolutio.exblog.jp/22381171/
手塚治虫氏的医療と生命から構造主義的であり、文化人類学的なる白土三平氏の『神話・伝説シリーズ』から『カムイ伝』への展開は、現在進行形であるのだけれども、これを語っていると一向に前に進まず、僕以上に、語りたい人が、多いのではないかと思うのだが、時代劇的過去は、戦後70年と同じく、意図的か現代史そのものからも現代日本人は、切断されつつある以上に、まさに、「今だけ、目の前の金だけ、自身の日常性だけ」に閉じ込められつつあるのは、政治家だけではなく、「プライベート牢獄」としての現代日本人そのものの状況でもあるまさに、危機的状況にあるのも問われているのだ。
アカデミックなる「裸の王様」議論をまさに、「階層的」に展開したいとする戦前の状況があり、法学としても経済学、数学的にも特権的に出来上がっていたものを労働者、大衆へと文化的に展開してきたのが、手塚治虫、白土三平の流れであり、今は、サブカルチャーと「民衆運動」の関わりを俗流化し量産され、CM巨大メディア戦略的に埋もれさせられている状況に対して、反旗を翻す時であり、良質な大衆文化性と文学、芸術の反乱としての後押しとして、展開すべき時ではないかと感じている。
かつての運動の様に、吉田拓郎氏が、「テレビに出るな」「巨大メディアは既得権益宣伝の場であり敵である」
「インディーズ的闘争」として、社会運動的旗手として、フォーク・ロックの流れとして、若者文化の流れ、自立を訴え、今日的SEALsにおいても「民衆運動」音楽、サブカルチャーとしての共同運動の流れを作っていかねばならない時である。
更に、オールジャパン「平和と共生」である。
『来年夏の参院選で自公の与党を大敗に追い込む。
これが、来たる天王山三連戦の初戦になる。
第二戦、第三戦は、衆議院総選挙と2019年参院選だ。
この三連戦に、必ず三連勝する。
そのための勝利の方程式を描き切らなければならない。』
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/post-d54b.html
植草一秀氏には、その秘策があるのかもしれない。
「勝利は確定している」日本の民主主義革命
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/post-4767.html
この流れに、期待し、更に、理論武装をTPP問題を中心に明確にしていくべき時であると感じている。
「今だけ、金だけ、自分だけ」日本の盲目権力再稼働行政、政治に対して、知的協働性示す「民衆運動」的結集を更に、示していく事になる方向性が、ここにあるのではないだろうか?
TPP経済グローバル支配に対する理論武装から、再稼働阻止、現代物理学最前線論争への展開を、手塚治虫、白土三平的「生命倫理=キューバ的医療解放=医学独占打破」から「文化人類学的唯物論=現代資本論体系」への展開。
現代科学の民衆的再構成として、結集する対話と弁証法を広げる「巨大メディア」対抗の拠点を緊急に作成していく、連携していく事に他ならない。
「野党共闘」と政治的対案としての緊急会議を刻印していかねばならない。
http://revolutio.exblog.jp/22379950/
続く。
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