(糾弾!)高浜原発3,4号機再稼働容認判決:企業や行政の出鱈目を屁理屈を付けて追認するだけの司法・裁判所なら、そんなものはいらない。
- 2015年 12月 29日
- 評論・紹介・意見
- 田中一郎
みなさまご承知の通り、さる12/24(木)、福井地裁で高浜原発3,4号機の運転差止仮処分を覆し、再稼働を認める不当な判決がなされました。これにより関西電力は、来月と再来月にもこの2基の原発を再稼働するため作業を開始しました。このうち3号機は通常の原発よりも危険なプルサーマル(ウラン・プルトニウム混合のMOX燃料)炉となる予定です。日本は再び若狭湾から滅び去る巨大な原発リスクを抱え込むこととなりました。
この行政の出鱈目に追随する愚かな判決を下したのは、わざわざ最高裁から派遣されてきた林潤、山口敦士、中村修輔という3人の裁判官でした。
ところで、下記で、この高浜原発再稼働容認判決の関連情報をまとめてお送りします。備忘録としてご活用いただけたら幸いです。既に入手されているものもおありでしょうから、重複を深謝いたします。
<東京新聞他>
(1)福井地裁 高浜再稼働認める、仮処分取り消し(東京 2015.12.25)
(2)高浜仮処分取り消し、福島を忘れたのか(東京 2015.12.25)
(3)高浜原発再稼働認める決定 原発の「地元」とは(東京 2015.12.25)
(4)福井・高浜再稼働認めた司法判断、口閉ざす知事に批判(東京 2015.12.25 夕刊他)
(5)仮処分不当判決ゆるさない! 高浜原発3,4号機再稼働反対(原子力規制を監視しようニュース 2015.12.25)
<関連サイト:その1>
(1)東京新聞=最も充実した報道
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201512/CK2015122502000133.html
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201512/CK2015122502000130.html
(2)朝日新聞=記事内容がスカスカ、やる気出してね
http://www.asahi.com/articles/ASH3X43MLH3XPTIL00M.html
http://www.asahi.com/articles/ASH4F62M0H4FPTIL024.html
(3)毎日新聞=司法権力におもねる歪んだ解説付き、このままいくと御用新聞
http://mainichi.jp/articles/20151224/k00/00e/040/222000c
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151224-00000106-mai-soci
<関連サイト:その2>
(1)大飯原発3.4 高浜原発3,4号機運転差し止め仮処分 福井支援会
http://adieunpp.com/karisasitome.html
(上記サイトに、「高浜原発異議決定文要旨」(PDF)、「大飯原発仮処分決定文」(PDF)、「決定文全文」(PDF)、「弁護団声明」(PDF)、「申立人声明」(PDF)が張り付けられています:田中一郎)
(2)脱原発弁護団全国連絡会 福井地裁高浜原発異議決定を受けての弁護団声明 – Linkis.com
(3)(参考)脱原発弁護団全国連絡会 全国脱原発訴訟一覧
http://www.datsugenpatsu.org/bengodan/list/
<関連サイト:その3>
(1)高浜発電所3号機の燃料装荷の終了について [関西電力]
http://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2015/1225_4j.html
(2)【声明(速報)】高浜原発運転差止仮処分を覆した福井地裁決定は司法の責務の放棄 緑の党
http://greens.gr.jp/seimei/16351/
<村田光平元スイス大使よりいただいたメール>
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
原発事故の多発を無視する再稼働の罪深さを指摘する下記発信に対し長谷川 晃阪大名誉教授(米マックスウェル物理学賞、学士院賞受賞者)から下記の傾聴に値するコメントが寄せられました。
「高浜原子炉の問題点は実質的な被害の大きさは当の福井県ではなく、琵琶湖を持つ滋賀県と京都府です。しかし、福井県以外は蚊帳の外で知事の許認可権が及びません。僕は琵琶湖が汚染去ることを心配しています。琵琶湖は滋賀県、京都市、大阪府の水源ですので、大変な問題になることが想像されるのに、福井県以外の行政が全く関与できない事実が大問題です。
世界的な規模での原発事故は私のエントロピー増大の理論(世の中のすべての物体は時間とともに不確実さが増してゆくという法則。老化はその一例)から当然起こるべくして起こっているもので、時とともにいくら部品を入れ替えたりして改築をしても必ず不確実さは増大し、事故につながります。原発はビルの崩壊などと違い被害の大きさから、事故が避けられないことがわかっているので、早急にすべての原発を廃炉にすべきだと思ってます。人間を含め、生体は常に細胞を入れ替えて、再構築を続けながら生きてますが、いずれはすべての生き物はエントロピーの増大に耐えかねて死を迎えます。すべての構造物も同じです。」
不道徳の永続を許さない天地の摂理の動きが感じられます。
脱原発に向けてのご支援をお願い申し上げます。
村田光平
記
2015/12/25 23:05、のメール:
レニングラード原発2号機の件に関し、政府の情報隠蔽をおそれるロシアの人々が、ヨウ素剤の服用し、避難をはじめている模様だと2015年12月21日付、イギリスの Express紙が報じました。
Daily Mail紙も同様に報じております。
http://www.mokuou.blogspot.com/2015/12/221222-20151221-express.html
ベルギーの原発事故については去る19日の事故の他にベルギー東部のティアンジュ(Tihange)原子力発電所で11月30日に火災が発生し、原子炉1基が運転を停止しております。
http://www.lowlowlow.link/entry/2015/11/02/193620
去る5月にはニューヨークから60〜80kmのインディアンポイント原発で爆発火災が発生しております。
http://www.kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-4239.html
原発事故は日本では殆ど報じられませんが、上記の通り益々明白となりつつある原発の危険性を一顧だにせず再稼働が推し進められることは異常としか言いようがありません。
深まる福島危機への対処の仕方に実のところ途方に暮れながら、国家の危機をいつまでも電力会社の経営危機として対応する現状に国際社会は深刻な懸念を抱きだしていることが感じられます。
村田光平
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion5831:151229〕
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。