テント日誌3月29日…今日は安保法案(戦争法案)の施行日
- 2016年 3月 31日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
経産省前テントひろば1662日
今日は安保法案(戦争法案)の施行日だ
法案の施行日だといったところで一般的にはなかなかわからない。それが実状かも知れない。そのことによる具体的な変化が目の前にはあらわれにくいからである。その意味ではある新聞などが報じていたように自衛隊の海外での戦争が現実味を帯びその準備が進んでいるというのは具体的な進行を示しているのであろう。防衛大の卒業生の任官拒否が昨年の倍近くになったというのもその敏感な現れであるといえる。彼らは僕らが想像する以上に戦争が現実味を帯びてきたことを感じているのである。任官拒否は権力側にとって苦々しいことだが、僕らはその勇気を歓迎すべきである。
安保法案は「集団的自衛権容認、専守防衛を転換」する法であり、国肯(国家意志)の転換である。分かりやすくいえば、自衛隊の海外での戦争を容認することにほかならない。今、日本が戦争に入ることは海外での戦争に参加すること以外に考えられないから(現実的に考えられるものとして)、戦争の容認なのだ。これに反対する人々の考えは多くの幅があるにしても戦争の反対(海外での戦争に反対)であり、そのために専守防衛を転換して集団自衛権の容認することに反対しているのだ。さしあたっての考えとしてはこれでいいのだと思う。
政府与党はこの法案を戦争法案と呼ぶことを嫌い、「安全、あるいは安全保障」のための法案であるという。世界の安全保障の環境が厳しさを増してきたからというのが彼らの言い分である。この法案の根本にある、「我が国の存立の根本が脅かされたとき」というのと同様に、これらは抽象的(空想的)で、現実性が感じられない。安全保障の環境が変わってきた、というがそれの意味するところが示されないし、まして海外での戦争に出掛けることとそれがどう結びつくのか分からない。我が国の存立が根本的の脅かせれるというのは一般的で、解釈次第でどのようにも使えるのである。衣の下の鎧(戦争をする意志)をみんなは知っているのだ。戦争をするということへの国家方針の転換を誰も知っていて、その衣なんぞ、誰も下手な言い訳であることを知っている。
この法案が憲法9条に違反するものであることは多くの人々の指摘するところだが、この法の制定過程が憲法の精神に反して進められたこと、立憲主義に反することも明瞭である。よく知られるように憲法の前文には政府な勝手な行為で戦争が行われたことの反省が書かれている。国民の意志(国民主家)がその帰結としてうたわれているが、これは憲法の精神であり、政府が勝手に戦争法案等を作り、国民の意志を無視して法を作ることをも禁じている、このことをやっているのが政府与党の法案作成である。内容的にと手続き的にと二重の憲法違反行為をやっているのであり、その上にできたのが安保法案なのである。
昨日から国会前などで安保法案の施行に反対する座り込みなどの抗議行動が展開されていたが、今日は多くの人(3万7千人)で国会正門は埋まった。集会は第一部が総がかり行動で、第二部はSEALDsなどが主催した。多くの人混みの中を歩いた。第二部では戦争法案に反対するこえが響き渡った。簡潔な掛け声は行動そのものであり、僕らの声の表出そのものだった・おなじみの「民主主義って何だ。俺だ」というのはどこか相聞歌の掛け合いに似ているのかな、歌垣というのはあんなのだったのか想像した。簡潔な言葉には青春の激しさと勢いがあり、かつて国会構内で声をからしていた往時を想い出していた。若い人たちの中でもみくちゃになりながら、声をかけあっていたら、こみ上げてくるものがあって抑えるのに困った。いくらか下をむいてやり過ごしたけれど、久々のことで、今も余韻がある。
3月26日には代々木公園で脱原発闘争の持久戦的なことを思ったのだけれど、この戦争法案に反対することもそうなのかと思った。時には激しい声を響き合わせながらの場面を作り、戦争をやらせないという闘いの道筋を作り出して行くことになるのだろうか。非戦と自由は僕らが今、命がけで守らなければならないことだが、それはまた、淡々とした日々の営みとしてあるのだろう。そしてそれがなによりもつらいことだが、まら、愉しいことなのだ。(三上治)
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福島の声を聞こう!連続講座第4回にご参加を!
「いまは福島のこと、いつかはあなたの町のことに」
お話:木田節子さん(原発いらない福島の女たち)
日時:3月30日(水)19時より21時
会場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F) 資料代:800円
毎週金曜日5時~経産省前抗議行動(テントひろば主催)
官邸前抗議行動6時30~もあります。 4月1日(金)
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福島原発告訴団からのお知らせ
◆汚染水告発が不起訴処分に◆
本日午後、福島地検より、福島原発告訴団が2013年に公害罪法違反で刑事告発していた汚染水放出事件について東電幹部ら被疑者全員を不起訴処分にしたとの連絡がありました。不起訴処分についての詳しい内容は、告訴団ブログをご覧ください。検察審査会への申し立て等、今後の対応について検討中です。またお知らせをいたします。
◆4.5 検察審査会激励行動&東電抗議行動◆
東電と旧経産省保安院の津波対策担当者5名について、申立てをしている東京第一検察審査会への激励行動、そして東電に対し、これから始まる「刑事裁判」に真摯に向き合い、責任を認めるように迫る東電前行動を行います。ご都合のつく方はどうぞご参加ください!
4月5日(火)「検察審査会激励行動&東電抗議行動」
12:00~12:45 東京検察審査会激励行動(東京地裁前)
13:15~14:15 東電本社前抗議行動(東京電力本社前)
*今回は福島発着のバスはありません。
◆4.9 福島原発刑事訴訟支援団 福島集会!◆
2月29日、東電勝俣元会長ら3名が、指定弁護士により強制起訴されました。また、指定弁護士は早期に初公判を開くよう裁判所に要請をしています。
今後開かれる法廷で、事故の真実と被告人の責任が明らかになっていきます。ぜひとも、福島原発刑事訴訟支援団に加わって応援して下さい。
ひろげよう!福島原発刑事訴訟支援団 福島集会
~ようやく原発事故の責任が問われる~
日時:4月9日(土) 14:00~16:00
場所:郡山市 郡山ユラックス熱海 2階第1~第3会議室
呼びかけ人アピール 神田香織さん(講談師)
弁護士からの説明 海渡雄一さん(弁護士)
告訴人アピール
主催:福島原発刑事訴訟支援団 http://shien-dan.org/ (080-5739-7279)
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福島原発告訴団
福島県田村市船引町芦沢字小倉140-1
電話 080-5739-7279 Eメール 1fkokuso@gmail.com
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