たんぽぽ舎から TMM:No2755
- 2016年 4月 13日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No2755】
2016年4月12日(火)地震と原発事故情報-4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.過疎地域を襲う直下型地震 地震が人口減少を加速
「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその146
島村英紀(地震学者)
★2.一体のものとしての原爆と原発
潜在的核武装と闘う反原発運動へ 連載その2
武藤一羊 (ピープルズプラン研究所)
★3.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
◆4/29「日本と原発 4年後」上映会・河合監督トーク&奈須りえ対談
場所:大田区消費者生活センター 主催:フェアな民主主義
★4.新聞より
◆浜岡原発 空調設備の破片 緊急用の冷却水に混入
非常時の備えに不安 (4月12日東京新聞2面より)
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・脱原発川柳【被ばく労働 やがて徴用 きっと来る】 乱 鬼龍 (転載自由)
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※4/20伊方原発動かすな!第7回「四国電力東京支社抗議行動」にご参加を!
日時:4月20日(水)18時30分より19時30分
場所:東京銀行協会ビル前(都営三田線大手町駅D4出口すぐ)
主催:「再稼働阻止全国ネットワーク」 TEL 070-6650-5549
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※4/20学習会にご参加を!
「原発棄民-この国の政府は原発避難者を消滅させようとしている」
お 話:日野行介さん(毎日新聞特別報道グループ)&
吉田千亞さん(ママレボ)
日 時:4月20日(水)19時より21時
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
参加費:800円
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┗■1.過疎地域を襲う直下型地震 地震が人口減少を加速
| 「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」コラムその146
└──── 島村英紀(地震学者)
前回は都会での地震被害、ビルから降る「ガラスの雨」の話だった。
しかし、地震は都会だけを襲うのではない。日本に多い過疎地域を襲う地震は、別の大きな問題を生じる。
◎ 能登半島地震。9年前の2007年3月末に起きたマグニチュード(M)6.9の地震だった。
石川県の面積の半分は能登半島だが、半島部分に住む人口は県全体の11%しかない。被害の多かった2市2町の高齢者率は41%を超えていた。典型的な高齢化した過疎地を襲った地震だった。
最大震度は「7に限りなく近い6強」だった。というのは、震度は震度計で観測した「計測震度」というものを四捨五入して、小数点以下を捨てて決める。
この地震では石川県輪島市門前町に設置してあった震度計の指示は6.4だった。もしこれが6.5だったら、四捨五入で震度7といういちばん強い震度になるところだったからである。
被害は1人が死亡、負傷者は全体で338人というものだったが、過疎地にとっては大被害だった。住宅は約2400棟が全半壊した。
震度や損壊住宅の数に比べて死者数が少なかったのは、都会と違って隣近所のつきあいがよくて、ふだんから近所の助け合いがあったためだった。何時頃、どの家には誰が、どこにいるのか、お互いが知っていることは、一刻を争う人命救助にはなによりも必要だからである。
◎ 地震が起きたときにいちばん問題だったのは要援護者の避難や支援だった。
自分では歩けない、あるいは歩けても健常者のように敏速には行動できない人たちは、地震で逃げ遅れる可能性が高い。
だが、地震の後に、さらに大きな問題が生じた。健常者なら必要がない「福祉避難所」を設置しなければならなかったのである。
そのうえ、応急仮設住宅も、要援護者の入居が想定されていなかったため、さまざまな問題を生じた。
◎ 2004年に起きた新潟県中越地震(M6.8)では地震による直接の死者は16名だったのに、地震後の避難生活で亡くなった人は50人を超え、はるかに多かった。「地震後」の問題は大きいのだ。
能登半島地震の被災地では人口が目に見えて減っている。
この地震だけではない。2011年3月に起きた長野県北部地震(M6.7)で被害が集中した長野県下水内郡栄村も同じ問題に直面している。
新潟県中越地震で大被害を受けた山古志村(現新潟県長岡市)でも人口は減少している。しかも流出した人たちは子育て世代以下の年齢層に多く、それが過疎化に拍車をかけている。
◎ 地震の前に、すでに過疎だったり限界集落だったりしたところでは、地震が人口減少を加速してしまった。地震がトドメをさしてしまうことにもなりかねない。
過疎地を襲う内陸直下型地震。日本のどこにでも起きる可能性があるのだ。
(島村英紀さんのHP「 http://shima3.fc2web.com/ 」
「島村英紀が書いた『夕刊フジ』のコラム」より4月8日の記事)
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┗■2.一体のものとしての原爆と原発
| 潜在的核武装と闘う反原発運動へ 連載その2
└──── 武藤一羊 (ピープルズプラン研究所)
◯ この時期の原爆と「原子力平和利用」の関係を、田中利幸さん、最近まで広島市立大学広島平和研究所にいた方ですが(2015年3月定年退職)、その田中さんとピーター・カズニックさんが『原発と広島―「原子力平和利用」の真相』という岩波ブックレットで、簡潔に解明していますので、一読をおすすめします。
1950年代半ばが、米国が日本に原子力平和利用を持ち込んでくる時期なのです。1954年というのは、ビキニ事件が起きた年です。3月1日、アメリカは、太平洋のビキニ環礁で水爆実験を行ない、「死の灰」と呼ばれた放射性降下物を広大な水域に大量にばらまき、危険水域と指定された水域をはるかに超えて操業中だった漁船の乗組員を被曝させます。焼津の漁船、第五福竜丸の乗組員が被爆し、入院し、一人が亡くなります。
◯ そして日本にも放射能を含んだ雨が降る。これに対して、日本国内では、東京・杉並の主婦の人たちが水爆実験禁止を要求する署名運動を始め、それがあっという間に全国的な草の根の原水爆核実験禁止の超党派の署名運動に発展します。これを基盤にして1955年に、はじめて広島で原水爆世界大会が開催されます。
米国が日本に原子力平和利用を持ちこんでくるのは、日本での原水禁運動の空前の盛り上がりへの、一つの応答としてでした。ビキニ事件のちょっと前、1953年12月にアイゼンハワー大統領は国連で「アトムズ・フォー・ピース」つまり「平和のための原子力」という演説を行ないます。この大演説は、原子力平和利用の演説だということになっていますが、わたしは本を書くために、もう一度よく読んでみましたが、これは平和ではなく戦争の演説なんです。いかに原子力の破壊力が強大であるかを誇らしげに述べる、というのが演説全体の7割くらいあり、あとの3割で、米国は国際機関をつくり、原子力の平和利用のためにそこに核物質を預ける、そしてその国際機関は米国の支配下に置く、という話です。これを原子力の平和利用と称したわけです。
◯ この原子力平和利用の背景にはいくつかのことがあります。ソ連が民生用の原子炉を作って発電を始めたので、米国はこれに対抗しなければいけないという意識が強かった。(注2)
その背後には、核戦争というものへの世間の嫌悪感があって、なんとかそれを薄めたいという動機がある。米国にとっては、原爆というのは輝かしい、誇れるものなんですね。日本帝国主義、日本ファシストをやっつけた象徴であり、米国の力を全世界に示すための光輝くシンボルだったわけですが、一般には、その残虐さが知られるにつれて評判が悪くなる。したがってそれを実際に使うことに障害がある。自由に使えない。それでは困る。前に触れた本でカズニックが書いている箇所を引用しますと、
『1953年3月の国家安全委員会の議事録にはこうある。「大統領とジョン・フォスター・ダレス国務長官は、いずれタブーを壊さなければならないということで一致している。ダレス長官は国際世論の現状を考えると原爆を使うことはできないとしながらも、この世論を消し去るためにできるかぎりの努力はすべきだと言った」。』
つまり、原爆が使えるようにするために、原子力の悪いイメージを消し去る必要があるという理屈です。そこからアイゼンハワーの「アトムズ・フォー・ピース」もでてくるわけです。
もう一度カズニックによれば、国防総省の心理戦略委員会のコンサルタントだったステファン・ボッソーニという人は「原子力が建設的目的に使われていれば、原子爆弾ももっと容易に人々は受け入れるであろう」と委員会に助言したそうです。
これは一般的に原爆を受け入れさせるための「平和利用」の心理戦略だったわけですが、日本の場合は、広島・長崎があり、ビキニ事件があり、戦後もっと大規模な草の根からの反原水爆運動の立ち上がりがあったわけですから、特別の対策が必要と米国は考えた。
◯ 日本はサンフランシスコ講和で、1952年に独立します。米国にとって、独立後の日本がどこにいくのかは大きい心配の種でした。というのは、日本は当時の西ドイツのような強烈な反共国家にはなっていなかったからです。
もちろん当時の日本は、アカといわれると村八分になる社会的雰囲気はあったし、政治権力は反共でしたけれど、共産主義と闘うために命をかけるという気分からは程遠かった。反共国家というのは、当時の西ドイツがそうでしたが、「アカになるより死ぬがまし(Besser tod als rot)」という式の雰囲気だった。共産党は禁止されていました。ドイツは東西に分割され、東の中の孤島となったベルリン封鎖をめぐる米ソの一触即発の状況が続いていました。【次回へ続く】
〔「核と被ばくをなくす世界社会フォーラム2016」連続学習会第3回講演記録
より 参照Web http://www.nonukesocialforum.org
問い合わせ:小倉 ogr@nsknet.or.jp 〕
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┗■3.メルマガ読者からイベント案内(問い合わせは主催者へお願いします)
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◆4/29「日本と原発 4年後」上映会・河合監督トーク&奈須りえ対談
日時:4月29日(金)
【第1回上映】10:00~ 1回目上映 12:20~ 休憩
12:30~13:00 河合監督トーク&奈須りえと対談
【第2回上映】13:30~14:00
河合監督/海渡雄一弁護士トーク&奈須りえと対談 14:00~休憩
14:10~2回目上映
場所:大田区消費者生活センター2階大集会室(JR蒲田駅東口徒歩3分)
事前申し込み 1000円 当日1200円
当日問い合わせ:向達(コウダツ)090-7256-3412
申し込みメールアドレス:ohtafourwalling@gmail.com
必須:お名前 午前・午後 人数
差し支えなければ、住所、連絡先(電話・携帯)をご記入の上、送付ください。
主催:フェアな民主主義 (東京都大田区中央2-11-5)
詳細につきましては
ブログ:http://nihotogenpatsuohtaku.blogspot.jp/
FB:https://www.facebook.com/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%A8%E5%8E%9F%E7%99%BA%EF%BC%94%E5%B9%B4%E5%BE%8C-405448656289294/
にも記載されております。
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┗■4.新聞より
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◆浜岡原発 空調設備の破片 緊急用の冷却水に混入 非常時の備えに不安
中部電力は11日、浜岡原発3号機(静岡県御前崎市)で空調設備が破損し、破片が緊急時の冷却用の水に混入しているのが見つかったと発表した。また同日、非常用ディーゼル発電機を試運転中に潤滑油が漏れるトラブルが起きた。
3号機は2010年11月に定期検査に入って以来、停止している。このため、中電本店広報部は「放射性物質の漏えいはなく、安全上の影響もない」と説明するが、非常時への備えに不安を示す形となった。
中電によると6日、原子炉格納容器内を巡視していた社員が、床に散乱したアルミ薄板やガラス繊維などの破片に気付いた。空調設備に取り付けられた9個の塩分除去フィルターのうち1個(縦横61センチ、奥行き29センチ)が破損していた。通気管がつながる圧力抑制室を調べると、室内の水からも破片が見つかった。中電は、これらの破片は破損後、空調ファンの風で飛ばされたとみている。
圧力抑制室は、格納容器を取り囲むドーナツ状の部屋で、ここにある約4千トンの水は、事故の際に圧力容器から放出された蒸気を冷やしたり、炉心を冷やしたりするのに使われる。破損の原因や混入量、設備への影響を調べる。
発電機は災害などで送電線からの電力が途絶えた際、炉心を冷やすポンプを動かす。3、4号機に2台ずつ備えてあり、うち3号機の1台を11日、定期試験で動かすと、油漏れが確認されたため、25分後に停止した。漏れたのは潤滑油約0.15リットルで、原因を調べている。
3号機は15年6月、再稼働の前提となる原子力規制委員会の審査に申請している。
(4月12日東京新聞2面より)
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