たんぽぽ舎から TMM:No2767
- 2016年 4月 26日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No2767】
2016年4月26日(火)地震と原発事故情報-3つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.伊方、川内原発避難計画の非科学性を突く
上岡直見・環境経済研究所代表へのインタビュー
「東洋経済オンライン」・岡田広行記者の記事より
山崎久隆(たんぽぽ舎)
★2.“4月26日チェルノブイリ30年と福島5年”にあたって
私が思うこと 「その3」
未来の物語
フクシマを経験した私たちは「原発事故が再び起こりうる」
という予感におそわれます 青山晴江 (たんぽぽ舎ボランティア)
★3.新聞より
◆科学技術進んでも 原発事故起き得る
ベラルーシのノーベル賞作家 警告
チェルノブイリ30年 自然に勝つことできない
(4月26日東京新聞朝刊7面より抜粋)
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・脱原発川柳【チェルノブイリから 何を学んだ 30年】 乱 鬼龍 (転載自由)
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※4/28学習会「福島連続講座第5回」にご参加を!
原発核事故の向こうに見えること-会津放射能情報センターの活動から
お 話:片岡輝美さん(会津放射線情報センター代表、
放射能から子どもの命を守る会・会津代表)
日 時:4月28日(木)19時より21時
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
参加費:800円
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┗■1.伊方、川内原発避難計画の非科学性を突く
| 上岡直見・環境経済研究所代表へのインタビュー
| 「東洋経済オンライン」・岡田広行記者の記事より
└──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)
東洋経済新報社のインターネット版「東洋経済オンライン」誌で、岡田広行記者による川内・伊方原発避難計画に関する記事が掲載された。
『原発避難計画の検証』(合同出版刊、2014年1月)の上岡直見・環境経済研究所代表へのインタビュー記事である。
※引用1
「住民避難の視点からどのように見るか」との問いに、上岡直見氏は「万が一原発事故を伴う複合災害に発展した場合、逃げられない住民が続出するのではないかとの懸念を強く抱いた。」と答える。
鹿児島県が作成した「避難時間シミュレーション結果」については「川内原発周辺から30キロ圏外に脱出するためには、薩摩半島の山間部を通らざるをえないが、土砂災害危険箇所や土砂災害警戒区域が至るところにある。これらはもともと水害を念頭に置いたものだが、強い地震でも同じような被害が出るだろう。避難経路上には多くの川があり、1カ所でも橋が落ちればまったく通れなくなる。
いったん不通になると2~3日で復旧できるものでもない。」「私の試算によれば、道路ネットワークが完全ならば16時間前後で30キロ圏外に避難できるケースでも、5%が損傷した場合は約32時間、同10%で約98時間となった。
これ以上の損傷があると極端な詰まりが発生して、計算は事実上、不能になる。」と、深刻な状況を説明している。
◎山崎コメント1
丸川珠代環境大臣は「今のところ安全上の問題はないと判断された」として、規制委が止めない判断であるなら止める必要なしとしている。
しかし基礎的知識の無い人だから、本人には何の判断も出来ない。
止めない根拠の一つに、川内原発の避難路は寸断されていないことを上げている。また、地震による揺れが原子炉自動停止設定値の地震加速度大である160ガル(鉛直80ガル)を遙かに下回る値だから止める必要なしだという。当たり前だ。今回の地震で川内・玄海・伊方原発が危機的になっているわけではない。
しかし、予測の範囲を超える震源域の拡大が、現実に目の前で出現している以上、今後の災害予防の観点から止めておく判断をすべきだと言って菅直人前首相や他の大勢の人々が指摘をしているのだ。それについて何ら支障はない(九電の儲けが減る以外には)。
話の次元をごちゃ混ぜにして、止めない理由のつじつま合わせだけしか出来ない担当大臣は、もはや有害無益以外の何物でもない。
※引用2
上岡直見氏はインタビューの最後に次のような言葉で締めくくった。
「今回、新幹線は脱線したし、在来線も不通になった。強い地震の際に鉄道が正常に運行されているとは思われない。おのずから避難は自家用車中心になるが、電柱一本倒れただけでも動けなくなる。福島事故の際にも幹線道路で自動車が数珠つなぎになったが、それでも道路が健在で通行ができただけよかった。その点でも、福島での避難を上回る惨状が起きる可能性が高い。」
◎山崎コメント2
全く身動きが取れなくなった車から大勢が徒歩で脱出を図ることになろう。大きな揺れに襲われ、崖崩れ多発地帯を放射能に追われて逃げ惑う住民の姿が目に浮かばないか。
何にも感じないか、そんなこと起こるわけないと思って漫然と原発の運転を認めているのならば、もはや人間性は消滅し住民の命より原子力ムラの利益を優先していることに他ならない。
川内・伊方原発での避難は、福島よりも過酷だ
「原発避難計画の検証」の上岡直見氏が警告 岡田広行:東洋経済 記者
2016年4月24日 記事URL http://toyokeizai.net/articles/-/115318
より抜粋
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┗■2.“4月26日チェルノブイリ30年と福島5年”にあたって
| 私が思うこと 「その3」
| 未来の物語
| フクシマを経験した私たちは「原発事故が再び起こりうる」
| という予感におそわれます
└──── 青山晴江 (たんぽぽ舎ボランティア)
◎ いったいどこに歩もうとしているのでしょうか。チェルノブイリとフクシマが、これほど多くのことを教えてくれたのに。
それでもなお、この国は原発を推進し核武装と戦争への道をますますあらわにしていきます。この狂気のまえに自分の無力さを感じつつも、やはりできることをやり続けなければと思っています。
◎ チェルノブイリを訪れたのは2012年9月。原発都市プリピャチの荒廃した高層アパート群の光景は、一種トラウマのようになり、ときおり東京や郊外のマンション群などを見ると、無残な廃墟の姿が未来図のように重なり見えたりします。
背より高く伸び茂った野草。荒れていてもまだ暮らしの温かさが漂ようような、静寂の村…。
2年前福島の帰還困難区域大熊町に入らせてもらい、人の暮らしが不意に途絶えた家々を目にした時、思わず「同じだ!」とつぶやいていました。チェルノブイリは、まさに25年後のフクシマの物語だったのです。
ウクライナの白樺林に転がっていた人形は、片手足を失い青い目を見開いて空を見ていました、保育園へと続く細道で。キエフの小児ガン病棟では、チェルノブイリ二世、三世の青白い顔の子どもたちが私たちを見つめました。その大きな瞳は私を射抜いて、その背後にある未来を凝視しているかのようでした。30年前保育園であの人形で遊んでいた子どもたちはどこにいるのでしょう。小児病棟の固いベッドの上で、どれほどの子どもたちがどんなに辛抱強く朝を待ったことでしょう。
◎ 大熊町の小学校では、もう乗られない自転車が横倒しになり、校庭の線量は60μsv/hを超えていました。風が舞い核種を遠くに運んでいきます。遠く遠くまで。どこにいようとも私たちは放射能を吸い込むでしょう。元に戻れない、変わってしまった世界の哀しみを吸い込むでしょう。天井を見つめ、故郷に帰りたいと言い続けて亡くなられた、チェルノブイリ移住村の老人。
凍てつく冬、福島市の仮設住宅の小さな部屋からもれていた、通夜の線香。牧場で鎖に繋がれたまま無残に朽ち果てた牛や馬たち。鳥たち虫たち、たくさんの命途絶えた小さきもの。どうして忘れることができるでしょう。
◎ 遠いチェルノブイリのことだから、福島県のことだから、30年も過ぎたから、5年経ったから…この距離感と時間経過感覚を権力側は利用して、巧みに操作し、私たちの安住願望、楽観志向を誘導していきます。
しかし、大地震が起きました。つい先日の震度7が2度続く、今も揺れている九州一帯の地震は「ただならぬもの」を感じさせています。
フクシマを経験した私たちは「原発事故が再び起こりうる」という予感におそわれます。
4・26はチェルノブイリ事故の日。
やはり、できることをやり続けなければと確信します。
またもや原発事故を「未来の物語」にするわけにはいかないと。
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┗■3.新聞より
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◆科学技術進んでも 原発事故起き得る
ベラルーシのノーベル賞作家 警告
チェルノブイリ30年 自然に勝つことできない
旧ソ連ウクライナ共和国で起きたチェルノブイリ原発事故から26日で30年。最大の被害を受けた隣国ベラルーシ共和国の作家で、昨年ノーベル文学賞を受賞したスベトラーナ・アレクシエービッチさん(67)が共同通信のインタビューに応じ、「科学技術が進んでも原発事故はまた起こり得る」と、福島第一原発事故を念頭に警告した。
チェルノブイリ事故で被害に遭った人々の証言を集めたノンフィクション作品などで知られるアレクシエービッチさんは、ベラルーシの首都ミンスクの 自宅で「原発事故とは何か。30年たってもその本質を理解している人はいない。私たちは今もこの問題の蚊帳の外にいる」と述べた。
ベラルーシは事故で放出された放射性物質の約6割が降下したとされ、約20万平方キロの国土の13%が今も汚染されている。汚染地域には人口の1割超の約110万人が住んでいる。
「政権はチェルノブイリという言葉を使うのを事実上禁止している。事故を克服するのではなく、風化させて無かったことにしようとしている」
一方で「私の本は、国内で出版できないが、ロシアから持ち込まれ少しずつでも読まれている。この流れは止めることはできない」とも。(中略)
「2つの事故で分かったのは科学技術が進んでいても、真摯(しんし)な態度で管理していても原発事故は起こり得るということ。むしろ技術が進むほど、大きな事故につながるのではないか。人間が自然に勝つことはできないのだから」
原発事故の被災国であるベラルーシでは今、初めての原発建設が進んでいる。建設中の2基のうち1号機は18年に完成、稼働する計画だ。
国民は反対しないのか、と尋ねると「反原発運動も環境保護運動も禁止されていて、大統領の独断に国民は反対できない。それに、経済的に困窮した国民は原発問題よりも、明日の仕事のことを心配している」との答えが返ってきた。
第一原発事故に強い関心を持ち、年内にも福島を訪れたい、という。
「30年たっても、私たちが原発事故について理解しているのは、薬や治療が必要だということだけ。原発事故を哲学的に、人類学的に考え、理解することこそ必要。フクシマで何が起きているのか、日本の人々がどう考えているのかを聞きたい」と話した。 (4月26日東京新聞朝刊7面より抜粋)
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