岩田革命理論の原像と転形 5.14世界資本主義フォーラム報告レジュメ
- 2016年 5月 5日
- スタディルーム
- 青山雫
世界革命論から新産業革命=新資本主義論への断絶的連続転形に関する一考察
独自の労働力商品化「矛盾」規定
宇野 資本が商品として生産できない。本来商品ではないものを商品化する。資本主義的人口法則。
岩田 宇野規定は、流通過程で商品売買の対立一般に矮小化している。プチブル規定。労働者の労働主体一般=労働生産過程における目的意識的対象化と資本の価値増殖との衝突として押さえる。ここから、労働者工場占拠=直接反乱を提唱。
レーテ=ソヴィエト型反乱こそ、国家の廃絶まで展望しうる、革命の本筋。
ボルシェヴィキ革命=ロシア版社会民主主義。国家資本主義へと変質。
資本主義的生産の歴史的限界と実践的止揚
自由主義段階 恐慌を結節点とする景気循環過程で、生産力と生産関係の矛盾を法則的に解決しえた唯一の時代。
株式資本と金融資本 歴史的限界と革命
株式資本:利潤の利子率還元による利子生み資本への擬制により、現実の利潤率の不均等を利子率の形態的な均一性で隠蔽、擬制的な資本理念の完成。
資本の商品化=端緒への回帰。実体から遊離した形態的完成=限界
金融資本:固定資本の巨大化により、恐慌による廃棄更新に耐えられなくなる。
株式資本による独占体の形成と固定資本廃棄更新から温存へ。
生産力と生産関係の矛盾を解消しえなくなる=実体的限界。
株式形式を用いた独占体の銀行・商業・産業含めた合併統合体が金融資本。金融資本相互の国内市場の独占的分割と帝国主義間植民地分割戦への転化、帝国主義戦争による最終的解決。社会主義革命への転化。
コンミューン革命の位置づけ
フランス革命 サンキュロット=コンミューン反乱が基底。
しだいに、こちらが本線化。
レーテ=ソヴィエト反乱もコンミューンの一形態
資本主義と階級闘争→現代社会主義と世界資本主義→世界資本主義Ⅱ
中国革命=農民コンミューン革命とその挫折 毛沢東路線と改革開放路線
世界的危機から世界革命へ
第一次世界大戦=帝国主義戦争とロシア革命・ドイツ革命
世界資本主義の危機により革命情勢が惹起されるが、瞬間的。
その後の危機 大恐慌・第2次世界大戦・ポンド危機・ドル・金兌換停止
大恐慌=国際通貨体制の崩壊 ファシズム反革命と修正資本主義
第2次世界大戦 中国革命 戦後革命期(日本)?
ポンド危機 ??
ドル・金兌換停止 フランス・イタリアの労働者大ストライキ
(学生反乱は労働者反乱ではない)
戦後国際通貨体制の解体再編
ドル・金兌換停止で世界資本主義の統合基軸喪失→再び動揺危機の時代へ
(のはずだったが:報告者)
資本主義像の転換と新資本主義 世界資本主義Ⅰ~(Ⅱ)
金融資本規定をもって資本の最終段階=生産力と生産関係の矛盾の温存・隠蔽→帝国主義的対立への転化としていたが、とりわけてブレトンウッズ体制崩壊後の、資本主義の発展を再考。
新生産力の形成=新産業革命の発見と新資本主義
パソコンクライアントサーバーによる分散ネットワーク処理=生物体的生産力にして、主体的目的意識的過程のネットワーク連結。
>金融資本 機械的・化学的過程的生産力
新資本主義の登場 農民コンミューン革命のDNAを引き継ぐ、郷鎮企業出自の、パソコン生産ネットワーク型現代中国企業~中国資本主義が新資本主義段階を開示。
2008年世界金融恐慌
新資本主義への移行期のエピソードでしかない。
資本主義のゆくえ
新資本主義は始まったばかり。時間を経過を待つほかない。
なんでこうなっちゃうの?(報告者総括)
もともと、生命体的資本主義観。世界資本主義=世界市場的過程の生産基軸として、外部の異質的な生産関係と、商品流通を介し相互作用をおよぼしながら、自立的に発生・発展・爛熟する過程。アリストテレス=ヘーゲル的世界観??生命体のオートポイエシスとのアナロジー。
中野正からの影響? 中野「価値形態論」方法論的省察、「産業循環論」注
しかし、生産力的基礎は機械的・化学的過程。生産力と形態の矛盾。
新産業革命によって形態と生産力が初めて合一 → 新資本主義の登場。
=《ネ申としての資本主義》
以上
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〔study738:160505〕
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