ビキニ被ばく 国賠提訴、「情報不開示」 元船員ら初、高知地裁=「それからのヒロシマ・ナガサキ」と全く同じ構図であり、そして、「それからのフクシマ」とも、そっくりである=原子力翼賛・被ばく押付け・被害者切捨ての原子力三位一体推進は「国家犯罪」だ
- 2016年 5月 10日
- 評論・紹介・意見
- 田中一郎
表裏一体で進められてきた核兵器開発と原子力推進(原子力の平和利用)、その影で
多くの罪なき人々が無用の被ばくをさせられ、押し付けられ、強要され、まともな検
査も手当てもケアも損害賠償もされずに、闇から闇へと消されていく。この「構図」
は、原子力翼賛・被ばく翼賛の愚かなる「大合唱」の下で、第二次世界大戦後、世界
各地で展開され、そして今も続いています。もちろん「フクシマ被ばく」も、ヒロシ
マ・ナガサキやビキニの被ばくと全く同じ「構図」の下で、新たな国家犯罪と悲劇が
繰り返されようとしています。
私が下手な解説をするよりも、下記の文献をご覧ください。この「ビキニ被ばく」の
国家犯罪の「見える化」を実現した中心人物(リーダー)は、下記にご紹介する山下
正寿さん(高知県)と伊東英朗さん(愛媛県)です。お二人とも素晴らしい方です
が、その「意志の強さ」としぶとさはピカイチです。私たちの脱被ばくの志も、この
お二人に続いて、静かに「強く」、しぶとく「長く」行きましょう。脱原発=脱被ば
く=被害者完全救済は、原子力推進=被ばく押付け・矮小化=被害者切捨てという
「構図」に対する180度正反対の「アンチテーゼ」でもあるのです。
フクシマのみなさま、今回の「ビキニ被ばく」の被害者の方々に続き(残念ながら多
くの方々が若くして無念の中で亡くなり、また、多くの原告の方々は高齢です)、一
刻も早く、集団で損害賠償請求を提訴されてください。国家犯罪は現在進行中です。
福島第1原発事故で被害を受けた他県の方々とも連携をして、1000万人規模の巨大提
訴を実現させていきましょう。避難区域だったかどうかなど、関係ありません。放射
能の拡散状態は、政府・霞が関官僚どもが決めたそんな「作為的」な狭い区域とは無
関係に広範囲に散らばっています。
泣き寝入りなどする必要はありません。提訴は多ければ多いほど効果的です。裁判の
ことは多くの良心的で献身的な弁護士の方々がきちんとして下さいます。福島第1原
発事故前のすばらしい福島県・故郷を返せ、生業を返せ、生活を返せ、返せないのな
ら、しっかりとその罪を償い、原発事故の被害に対して万全の損害賠償を行え!!
ということです。絶対に加害者・東京電力や事故責任者・国を許してはならないので
す。
(1)ビキニ被ばく 国賠提訴、「情報不開示」 元船員ら初、高知地裁(東京 2016.
5.9 夕刊他)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201605/CK2016050902000237.
html
http://www.asahi.com/articles/ASJ483R21J48PLPB005.html
(2)問答有用594:ビキニ被曝を追う、伊東英朗:南海放送ディレクター(『週刊
エコノミスト 2016.5.10』)
http://mikke.g-search.jp/QENM/2016/20160510/QENM20160510se1054057001011000c.
html
<関連サイト>
(1)書籍『放射線を浴びたX年後』(伊東英朗著)出版記念トークより ウェブマ
ガジン・のたる
http://notaru.com/notaru-cultureandart/2015/02/04/10776
(2)「山下正寿」に関連した動画の一覧 – Weblio動画検索
http://video.weblio.jp/content/%E5%B1%B1%E4%B8%8B%E6%AD%A3%E5%AF%BF
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion6081:160510〕
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。