私がさかさまなのか? あの人たちがさかさまなのか?裁判(東大大学院教授柳田辰雄vs東京大学「学問の自由」侵害裁判)の提訴
- 2016年 7月 28日
- 時代をみる
- 柳原敏夫
法律家の柳原敏夫です。
一昨日、「学問の自由」の侵害を理由として東大に1円の損害賠償を求める訴えを起こしました。
言わずと知れたことですが、「君は学問にも科学技術にも関心がないかもしれないが、学問、科学技術は君に関心がある。」君をコントロールするために不可欠の道具だからです。
この裁判も原子力ムラの東大話法への批判とつながっています。
この提訴は朝日新聞のデジタル版に記事になったので、知っている方もいると思いますが、あれは誤報です(ただし、東大話法ではありません)。
改めて、以下の正しい情報を拡散したいと希望しています。
よろしくどうぞ。
【裁判名】東大大学院教授柳田辰雄vs東京大学「学問の自由」侵害裁判
【裁判の公式ブログ】
私がさかさまなのか? あの人たちがさかさまなのか?
http://yanagida-tokyouni.blogspot.jp/
【提訴の記者会見動画】
https://www.youtube.com/watch?v=o1UFI19moK0
コメント:
大学内で、研究分野の決定と教員人事の決定が適正かつ教員の自主性に基づきなされることは「大学の自治」の1つであり、研究者の学問研究の自由を保障する重要な基盤です。この裁判では、大学内の研究分野の決定手続に重大な不備・違反があり、その結果、或る分野が違法にも廃止されてしまったことに対して、大学の責任を問う事案です。とりわけ「自分の論理の欠点は巧みにごまかしつつ、論争相手の弱点を徹底的に攻撃することで、明らかに間違った主張や学説をあたかも正しいものであるかのようにして、その主張を通す論争の技法」」とされる東大話法が幅を利かす東京大学で、そのような欺瞞的な手続で、或る分野が廃止され学問の自由が侵害された事実に警鐘を鳴らすことが、日本全国の大学における学問の自由を回復する上でも重要だと考え、この裁判がその突破口の1つになればと考えています。同時に、この裁判は「君は学問にも科学技術にも関心がないかもしれないが、学問、科学技術は歴史的に常に君に関心があったし、今もある」という「人々をコントロールする道具」としての学問、科学技術の正体を明らかにする裁判です。それは3.11以来、原子力ムラの科学技術に翻弄され続けている私たちが直面している問題と同じなのです。(16.7.25。原告代理人 柳原敏夫)
【朝日の記事の誤報について】
http://yanagida-tokyouni.blogspot.jp/2016/07/blog-post_10.html
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://chikyuza.net/
〔eye3562:160728〕
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