次期NHK会長選考に関する要望署名の第2次分11,390筆を提出
- 2016年 10月 15日
- 時代をみる
- 醍醐聡
2016年10月13日
全国の27の市民団体は8月10日から、次期NHK会長選考に関する要望(籾井現会長の再任に絶対反対、公募制、推薦制を採用して視聴者の声を反映した透明な方法で公共放送のトップにふさわしい会長を)に賛同を募る署名を呼びかけている。
10月12日にはその第一次集約分8,704筆を会長選考機関であるNHK経営委員会に提出したが、10月11日には第二次集約分11,390筆を提出した。これで累計署名数は20,095筆となった。
この日は27団体を代表して、日本ジャーナリスト会議(JCJ)の河野慎二さんと私が渋谷のNHK放送センターに出向き、応対したNHK広報局視聴者部の2人の副部長と約45分間、面会して署名簿とネット署名に添えられたメッセージを提出した。
面会の後、河野さんがレポートをまとめられたので転載しておく。
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(JCJの河野さんのレポート)
10月11日、「籾井会長の再任に絶対反対し、推薦・公募制の採用を求める」署名第2次集約分をNHKに提出しました。
本日提出したのは、昨日までに集約した用紙署名1万1169筆とネット署名221筆の計1万1390筆です。9月11日までの第1次分8705筆を加えますと、2万95筆となり、短期間で2万筆を超えました。
午前10時、NHKハートプラザに出向き、厚さ30センチを超える署名簿をデスクに積み上げ、NHK視聴者部の両副部長に渡しました。
またこの席で醍醐氏は日本児童文学作家協会の有志から寄せられた手紙を紹介し、「いまの会長にはもうこりごりだ、2度となってほしくないとう声が圧倒的だ。経営委員会は重く受け止めてほしい」と強く求めました。
そして、NHK経営委員会が署名簿の実物を自ら見て、視聴者の願いを実現するよう求めるとともに、指名部会の議事内容をリアルタイムで公開するよう要請しました。
このほか、石原経営委員長が経営委員会の席で、原発肯定・推進の立場からの報道を検討するようNHKに要請したのは、放送法に反するとして、「『放送法』に違反する貴職の原発関連発言についての質問書」を、「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」の申し入れとして提出しました。
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第3次の署名は11月4日(金)まで
経営委員会による次期会長の選考はまだ続いている。27の市民団体は、相談の結果、この先、11月4日(金)を集約日として第3次の署名を続けることにした。
第3次集約用署名用紙
http://sdaigo.cocolog-nifty.com/nhkkaichoshomei_3.pdf
その後は経営委員会での選考の進捗状況を見極めて署名をいつまで呼びかけるか、判断することにしている。
第2次集約期間中にネット署名に添えて寄せられたメッセージの中から1つだけ紹介しておきたい。
「現在のNHKは政権の広報局以外の何物でもない。権力監視がメディアの最低限の使命であるのに、公共放送を自称するNHKがこの為体であれば、受信料徴収の資格なし。フクシマとチェルノブイリとの避難・帰還基準値の比較、ドイツやフィリピンの米軍地位協定と日本のそれとの比較検証、ドイツと日本の空襲被害者に対する補償の差、慰安婦の実態、沖縄での政府によるむき出しの暴力、大元帥昭和天皇の戦争責任の解明。戦前から存在する唯一の放送局(当時のなまの資料も大量にストックしているはず)であり、民間からの広告料に依存する必要のない唯一のメディアであるからこそ、報道しなければならないことはいくらでもある。「巨大災害」。いいシリーズだ。ならばそれが原発事故につながる巨大なリスクへの注意喚起を、世界中で凶作のリスクが高まるなか、農業を壊滅させるTPPなんかやってる場合か(農業だけではない。日本の財産がまるごと危機にさらされる)?という危機意識の喚起をやるのが本来の公共放送ではないのか。中央構造線の真上に原発がある。夜間の事故で・台風接近中の事故で・船で九州へ(笑)?避難ができるわけがない。この恐怖を理解できる人間が、NHKにはいないのか。もう一度いう。公共放送を自称する以上、権力を厳しく監視せよ。できないならば「自民党広報局」と、実態に合わせて名称を変更せよ。公務員ではないゆえに、会長には(受信料から)年額3千万円超の報酬が支給されていると聞くが、全く理解不可能。コスパ悪すぎ。せめて次期会長には批判精神のある本物を選ぶべし。」
(9月25日、兵庫県)
NHK経営委員会に提出した署名簿(第二次集約分)
初出:醍醐聡のブログから許可を得て転載
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://chikyuza.net/
〔eye3701:161014〕
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