「駆けつけ警護 緊迫の訓練を初公開」だって言うから見て観れば、お笑い
- 2016年 10月 28日
- 評論・紹介・意見
- 熊王信之
南スーダンの現実を知らなければ、肯定されるのでしょうが、今回公開された自衛隊の「駆けつけ警護」の設定状況は、現地では、到底有り得ないものであり、訓練そのものも有り得ない、絵空事。
戦前の情報統制された国内で大本営発表を垂れ流しされたものであるのなら話は別ですが、ネットでアルジャジーラを始めとして、少し現地情報を探せば、今の政権が言う嘘等はすぐに見破れるのです。
駆けつけ警護 緊迫の訓練を初公開、最終判断へ You-tube
https://www.youtube.com/watch?v=mXNF-r7Vw0I
そもそも、国連の現地駐在機関にデモされた程度で、何故、自衛隊の救助が要るのでしょうか。
訓練を見ると、手ぶらのデモ隊相手に大袈裟な救援等は、全く不要に思われます。
あんな程度のものなら放置しておけば宜しいでしょう。 「救援」だの「救出」だのは、一体全体、何故必要なのか分かりません。 何の危険も無いでしょう。 訓練ならば、もっと、実際に有り得る状況を設定するのが常識でしょう。
阿保な訓練公開を観て笑う報道関係者は居なかったのでしょうか。 本当に馬鹿らしい。
そもそも南スーダンの現状は、政府軍為るものを含めて軍閥割拠の様相を呈し、内戦状態にあるのです。
政府軍なる存在も軍閥の一種であり、腐敗した政権の走狗となり果て、国民に銃口を向ける始末です。
国連の現地駐在機関や、各種援助団体の人々にさえ銃口を向け、殺人、強盗、強姦を働く無法振りであり、彼等を相手に銃撃戦を覚悟しなければならない状況に遭遇することは必然的と言えるでしょう。
石油を始めとして資源に恵まれた南スーダンでは、外国の利権追求が激しく軍閥割拠の様相を呈した国内情勢と相まって複雑な政治状況から内戦に突入しているのであり、如何に国連が努めても容易に内戦が終焉するとは思えません。
現に、報道では、外国からの武器搬入が続いているようです。
(以下のアルジャジーラの報道では、自動翻訳ですが日本語字幕を見られます。 設定から日本語を選択し、「字幕」を有効にして下さい。)
Inside Story – Are South Sudan’s leaders benefitting from conflict? Al Jazeera English https://www.youtube.com/watch?v=2xS51icqq5M
Inside Story – What’s gone wrong in South Sudan? Al Jazeera English https://www.youtube.com/watch?v=TivnI9blljY
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
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