SJJA&WSJPO【西サハラ最新情報】189 そこまでやるか!モロッコの西サハラ虐め
- 2016年 12月 2日
- 評論・紹介・意見
- サハラモロッコ平田伊都子西サハラ
虐めは日本の専売特許ではありません。 モロッコ国王の西サハラ民族虐めは、常軌を逸してます。 サデイステイックでヒステリックで、、気に食わない者に対する虐めは、歴史に登場した暴君たちの特徴です。 ロシアのピョートル大帝は生体解剖がお好みだったとか、、君主に逆らう者は容赦しません。 存在そのものが許せないようです。 女も子供もひとからげに、西サハラ民族を抹消しようとしているのがモロッコ国王です。 民主主義などありません。 王権主義です。 兵糧攻めにし、西サハラ民族をアフリカから締め出そうとしているモロッコの最新情報をお届けします。
(1) アフリカ・アラブ・サミットの席を蹴ったモロッコ:
2016年11月23日、BBC英国TVが、「モロッコは6か国のアラブ諸国を促して、赤道ギネアのマロボで行われていた第4回アラブ・アフリカ首脳会議から憤慨して退席した。モロッコは、ポリサリオ(西サハラ民族代表)の参加を主催者が強く支持したことに大憤慨した。ポリサリオなどという輩と同席できないとするモロッコに同調したアラブ6か国は、サウジアラビア王国、アラブ首長国、バハレーン王国、カタール首長国、オマーン王国、ヨルダン王国だった。」と、報道した。6か国はいずれも王権主義国だ。
一方、AUアフリカ連合参加国の外務大臣会合では、「モロッコのAUアフリカ連合に対する飽くなき妨害行為は、アフリカ同胞諸国を引き裂こうとするものだ」と、モロッコを非難した。
(2) モロッコ国王、アフリカ数か国に行幸:
2016年7月15日、BBC英国TVなどが、「モロッコがAUアフリカ連合に復帰を希望している」と、伝えた。それ以来、モロッコ国王自らがアフリカの数か国を行幸して、「モロッコ国王がアフリカの地にご帰還」とのご託宣を下した。ピョートル大帝も自ら欧州各地を外交旅行したそうだ。因みに、モロッコ国王は宗教の最高指導者でもあられる。
モロッコのAUアフリカ連合復帰に関して、アルジェリアを始めとする加盟諸国は、「AUはアフリカ大陸から植民地を一掃しようという目的で創設された。モロッコがAUに復帰したいのなら、まず、自らが植民地支配をしている西サハラを開放することが先決だ」と、統一見解を発表した。
AUアフリカ連合の前身であるOAUアフリカ統一機構は1963年にエチオピアのアディスアベバで創設された。1982年に西サハラのRASDサハラ・アラブ民主共和国を正式加盟国と認め、それに反発したモロッコは1984年にOAUを脱退した。2002年にOAUがAUアフリカ連合に発展改組した後も、不参加を決め込んでいた。かねてからモロッコは、貧乏で無力なAU(OAU)アフリカ連合を馬鹿にしていた。ここにきて突然、AUに潜り込もうとするモロッコの思惑は、AUアフリカ連合を分断させ、西サハラをAUアフリカ連合から追放し、西サハラの存在をアフリカから抹消しようというものだ。
(3) モロッコが難民キャンプ兵糧攻めを策略:
2016年11月29日、CORCASコルカス(王立サハラ問題諮問評議会)が、「人道援助(調査)欧州団体のクリストス・ステイリア二デスが、アルジェリアのティンドゥフにある
西サハラ難民キャンプに於ける人道援助物資に関して大きな不祥事が起きていると、伝えてきた。彼は、ポリサリオ(西サハラ難民キャンプの指導組織)とアルジェリア政府の関係者が欧州援助物資を恒常的に横流ししていると、欧州議会に密告した」と、表明した。モロッコはかって、UNHCR国連難民高等弁務官やWFP世界食糧計画なども同じように、援助物資横流しのスキャンダルに巻き込み、西サハラ難民キャンプへの国連食糧援助を断とうとしたが、失敗した。そこで今度は、EU欧州連合の物資援助中止を企み始めた。
(4) モロッコがAU事務総長を非難:
2016年12月1日、モロッコ外務省は、「モロッコ王国は、AUアフリカ連合議長の飽くなき叛逆に、強く抗議する。彼女は、モロッコがパン・アフリカでの自然で合法的な地位を取り戻そうとしているのに、ことごとく歯向かってくる。ンコサザナ・ドラミニ・ズマ議長は、モロッコがAUのメンバーに託した要求書を無礼にも無視し続け、イチャモンをつけている」と、国王に対するズマ議長の謀反を糾弾した。そして、「多くのアフリカ諸国が西サハラのRASDサハラ・アラブ民主共和国を承認していない。いまや、AUアフリカ連合が、RASDサハラ・アラブ民主共和国の承認を廃棄し、AUアフリカ連合から追放する時がきているのだ」と、モロッコ外務省は本音を吐いた。
時を同じくして、アルジェリアの首都アルジェでは<アフリカ脱植民地国際会議>が開かれ、参加したアフリカやヨーロッパの代表が、最後のアフリカ植民地・西サハラの早期解放を決議した。
ここまで虐められている西サハラは、どうするのでしょうね? 虐め返すのでしょうか? そうなれば、留飲が下がるのですが、、 どうも、砂漠に潜って機を待つ積りらしいです。
だから、<砂漠のアリ>って、仇名されるんでしょうか?
WSJPO 西サハラ政府・日本代表事務所 所長:川名敏之 2016年12月2日
SJJA(サハラ・ジャパン・ジャーナリスト・アソシエーション)代表:平田伊都子
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion6392:161202〕
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