【緊急署名の途中経過とお願い】中国人の身柄拘束等についての抗議
- 2011年 3月 2日
- 交流の広場
- 中国人の身柄拘束河内謙策
中国人の身柄拘束について
河内謙策と申します。(この情報を重複して受け取られた方は失礼をお許しください。転送・転載は自由です。)
私のところに送られてきた署名用紙は、昨日(3/1)AM11時30分現在、25名3団体です。様々な方が、この署名を広げるために努力していただいています。外国からFAXを送られてきた方もいます。心からお礼を申し上げます。しかし、全体としては、まだ署名数が少ないです。何とか、1人でも多くの署名を、心からお願い申し上げます。
「私が署名しなくても、なんとかなるんじゃない」と絶対に考えないように周囲の方に訴えてください。「私が署名しなくても」とみんなが考えだすとどうなるか、その結果を考えてみてください。日本は、いったんこのムードが広がると手がつけられなくなる怖い国なのです。「え~、なんであの人が署名しないの」という方に、ぜひ「隗よりはじめよ」と訴えてください。
締め切りは、本日(3/2)午後7時、私の事務所必着です(FAX03-5978-3706)。
私のところに、身柄が拘束された人のプロフィールが分からないか、という声が寄せられました。私の調査結果、判明した事実を以下に記載します。少し長くなりますが、ご勘弁ください。
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唐吉田[タン・チーティエン]
北京市安匯弁護士事務所
1997年から2005年まで、唐吉田は吉林省延辺検察庁で検事として刑事事件(控訴審)を担当していた。2007年7月に、彼は北京で自分にもっとも適していると考えた弁護士を開業した。
彼は、エイズ感染者の事件、労働改造犯の事件、農民の財産権をめぐる事件、法輪功信者の人権にかかわる事件を担当した。2009年、彼は胡星斗の法律顧問になった。
2007年、彼は69名の学者や法律家とともに公開状を公にして、労働改造制度の撤廃を主張した。また彼は人権派弁護士劉尭とともに楊佳の特赦を呼びかけた。
唐吉田は「08憲章」を支持して署名している。2009年1月12日、唐吉田と21名の学者・弁護士は、インターネット上で、「中央テレビ局をボイコットし、洗脳を拒絶する」と題する請願書を発表した。彼は情報と新聞のコントロールに異議を主張したのだった。彼は2009年の天安門事件20周年の期間、他の数名の弁護士とともに拘留された。
2008年8月29日、唐吉田は35名の弁護士との連名で、北京弁護士協会の役員の直接選挙と会費の値下げを要求する公開状を発表した。この後、間もなく、彼の所属していた北京市浩東弁護士事務所が顧問企業のためといって彼に事務所を離れるよう「提案」した。唐吉田は、北京弁護士協会の2009年選挙に参加した。彼は多数の支持を得たが、それは投票の結果には現れなかった。彼の弁護士資格は、2009年の定期検査において取り消された。そのため彼は、中華全国弁護士協会と司法部に異議を申し立てたが、いずれも受理されなかった。2009年11月に至るまで、彼は弁護士資格を回復することができなかった。
2010年4月30日、北京市司法局は、唐吉田と劉巍の両名が法廷の秩序を乱し、訴訟の正常な進行を妨げた、中華人民共和国弁護士法第49条第1款第6項に違反したといって、唐吉田と劉嶷の弁護士執務証書を無効にした。2009年4月27日に四川省瀘州市中級人民法院に控訴された、邪教を利用して国家の法律の実施を妨げた罪の事件の法輪功の信者を弁護していたとき、唐吉田と劉巍の両弁護士の陳述は裁判官により十数回も中断されたので、両弁護士は、その無法に抗議し退廷した。それが北京市司法局のいう「法廷の秩序を乱し、訴訟の正常な進行を妨げた」ということであり、それにより両名の弁護士執務証書が無効にされたのである。
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滕彪[トン・ピァオ]
滕彪は、北京大学で法学博士を取得し、現在、中国政法大学法学院の講師である。以前、北京華一弁護士事務所で弁護士をしていたことがある。
「孫志剛」事件発生後、滕彪と許志永と俞江は全国人民代表大会常務委員会に対し、《都市の流浪者・物乞いの収容・送還についての法律》の廃止を要求した、また彼は山東省の暴力的産児制限の弁護士グループの一員である。彼は許志永らとともに弁護士の民間団体である「公盟」を創設した一人である。
政法大学のメンバーが、滕彪が人権活動を継続するならば、彼が職を失うだけでなく人身の自由も危ない、と何回も警告したことがある。滕彪は政法大学の学長に対し、「私の仕事と人身の安全は固より大事なことですが、しかし、私は思想や表現の自由、公共の正義という重要な原則を放棄することはできません。」と述べた。滕彪は、エイズ問題の人権活動家であり、親友でもある胡佳のために正義をもとめて闘ったが、胡佳は、2008年4月に国家政権転覆煽動罪で3年半の実刑を言渡された。
滕彪は2008年3月に北京市公安局のメンバーにより強制的に連行され2日間にわたって尋問を受けたことがある。彼は、4月に、その事件につき、18名の弁護士との共同で公開質問状を発した。また彼は、2008年のチベットの暴乱につき拘留されている者のために弁護する用意があることを公に表明している。彼は、2008年の弁護士資格の審査の際に、弁護士執務証書を取り消された。
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江天勇[チャン・ティエンヨン]
北京市高博隆華弁護士事務所
江天勇は2006年から弁護士資格をめぐる問題にとりくんでいる。2008年、彼は、弁護士資格を2ヶ月間停止された。2009年の定期検査のときに弁護士資格が取り消され、その年の11月まで回復されなかった。
江天勇が取り組んだもっとも著名な事件は2007年の山西省の闇のレンガ竃事件で、数百名の成人と児童が山西省と河南省のレンガ竃に拘禁され奴隷にされていたのである。100名近い共産党員がこのスキャンダルにより処罰された。また江天勇は、法輪功のメンバーでもあるチベットの僧侶プールー・チェリン・リンポチェとチム・クリの事件、C型肝炎やエイズの患者の人権問題にも取り組んだ。江天佑と人権派弁護士李方平は、四川地震事件の何紅春も弁護したが、そのために弁護士資格が取り消され、法輪功事件に取り組むことを中止せざるを得なかったのである。
2008年6月、江天勇は、アメリカの国会議員の人権調査団との面会を当局により阻止された。2009年5月、アメリカのぺロシ下院議長が北京を訪問した時及び2009年の天安門事件20周年のときは、江天勇は自宅に軟禁された。
[以上3名の弁護士の紹介は、香港の「中国人権派弁護士関心グループ」というNGOのサイトから弁護士河内が翻訳した。
http://www.chrlcg-hk.org/?page_id=61 ]
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冉雲飛(ラン・ユンフェイ)
ランさんは、作家、著名なブロガーで、四川省作家協会に所属し、『四川文学』の編集者。「08憲章」に署名している。
彼の経歴は、以下のサイトで分かる。
http://www.my1510.cn/author.php?ranyunfei
彼のサイトは、以下のとおりで、「小説の可能性と可能な小説」などの文章も掲載されている。
以下のサイトには彼の写真もあり、逮捕の状況がやや詳しく分かる。(以下のサイトの2月25日分参照)
http://datefile.iza.ne.jp/blog/entry/2171244
[以上は、弁護士河内が種々の情報を基に作成した]
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以下に、署名用紙を貼り付けます。御活用ください。
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内閣総理大臣 菅 直人 殿
外務大臣 前原誠司 殿
私(私たち)は、「中国の人権派弁護士の身柄拘束等についての要望書」の見解を支持いたします。
私(私たち)も、上記要望書に記載された、日本政府にたいする6項目の要望を御検討いただくようお願い申し上げます。
平成23年3月3日
(住所または団体の事務所の所在地)
(肩書)
(氏名または団体の名称)
㊞
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河内謙策 〒112-0012 東京都文京区大塚5-6-15-401号 保田・河内法律事務所 (電話03-5978-3784、FAX03-5978-3706、Email:kenkawauchi@nifty.com)
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