テント日誌12月24日…12.29今年最後の集会と忘年会~新年正月4日の案内
- 2016年 12月 26日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
- 銃器、凶器、その他の危険物の持ち込み ※(敷地外でもそうだ)
- 旗、幟、懸垂幕、宣伝ビラ、プラカード、その他これに類する物等の使用、持ち込み
- 管理責任者が立ち入りを禁止した区域への立ち入り
- テントその他の施設の設置
- 文書、図面等の頒布、掲示
- 多数の集合
- 放歌高唱、ねり歩く等の行為 ※(学生寮の禁止事項か!)
- 金銭、物品等の寄付の強要、押し売り
- その他庁舎内の秩序を乱し若しくは職員の安全を脅かす行為
経産省前テントひろば1807日後
12.29今年最後の集会と忘年会~新年正月4日の案内
経産省前テント強制撤去後4ヶ月が過ぎました。
安倍政権などは『潰してしまえば早晩消え去る』と見込んでいたでしょう。
しかし『テントひろば』を支える人々は、そんな思惑を見事に覆し、『もう悲劇・暴挙を繰り返させない!一刻も早く脱原発を』と、嵐の日も雪の日も、1日とて欠かす事なく、原発推進等の策源地たる経産省に対峙し続け、むしろ、排除されると正門前に移り、金曜行動に加え、『院内ヒアリング』も加速化する等々、ますます鋭く迫ってきて、彼らにとっては逆効果になったと驚嘆の評価も聞かれます。
12.29(木)15時~16時『経産省前抗議集会納め』その後、16時半から忘年会(新橋事務所※参加費は千円+一品持ち寄り)年明け4日は正午から、恒例餅つき~ご近所(省庁)巡り等
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テントがある時に何度か訪ねたことがあるという男性も 12月21日(水)
本日の経産省前は、3人の息も会い淡々と設定終了。ポールや椅子、バナーなどを設定してホッとした時、「水曜日は結構お天気に恵まれているね」と久しぶりの暖かさになごみの気分。テント後は植栽が済んでいるが、何とも味気ない、経産省そのものっていう感じがして和みの害されそうになる。負けるかと思う?
ふと気がつくと経産省の入り口の門衛?守衛?は新顔。一人もそもそしながら立っていた。一人ということは研修が終わったというところか。そうしているとTさんの警察官がいるという言葉で外務省の方を見たが、私には警察車両しか見えなかった。
そのうち、街宣の声が聞こえた。何やら右翼っぽい。何を言っているのか内容がわからないが罵声は聞こえた。子どもが悪い言葉をすぐ覚えるというが、短い言葉の罵声はよく聞こえるからなと考えながら、外務省に向かって歩いていった。いつもの黒いバンが日の丸をつけて4台連なって外務省の周りを巡っていた。ようやくロシアとの平和条約と北島4島返還との関連性に文句を言っているようだとわかってきた。
今日は後半の人たちの参加が早かった。まず、BQに行ってさっぱりしたSさんがやってきて、BQを出るときのやり取りで爆笑しているとOさんが現れた。二人で話していると、テントがある時に何度か訪ねたことがあるという男性が、すっかり変わったテント後を見ながら、座り込みの場所について、「ここは公道?文句は言ってこないのか、二人が請求されているお金の支払いができない時はどうなるのか」などについて質問してきた。私個人の考えとして思っていることを話し、請求されているお金についてはわからないと話をした。納得したかどうかはわからないが、とにかく「頑張ってください」という言葉を残して去って行った。いつもお世話になっている自転車に乗ったI弁護士が通りがかったので、新しいテントニュース一式と砂川事件の冊子を手渡した。
警察官が一人、「今日は天気がよく座っていても暖かくっていいね」と声をかけてきた。「彼らは、何を言っているの」と質問してみたら、「北方4島が返還を要求しているようだ」と答えてくれた。「右翼がやってくるのは嫌だろうから、この辺を警戒しているから。気をつけて」とのこと。彼はOさんとBさんの「よろしく」「ありがとう」の言葉に送られて、警察車両に乗り込んでいった。どこかで見たことのある警察官だったが『俺が警察だ』の人とは違ってソフトムードの中堅だ。
外務省の方が静かになっていた。Sさんの現況観察によると車が外務省内敷地に入っているようなので話し合いのため彼らは省内に入ったらしいとのこと。当分は静かだろう。TSさんが現れ午後のメンバーは時間前に揃った。サンケン電気の社長宛のハガキを持ってきて皆で署名会となる。私も一言をつけてと言われうーんと考え、付け加えた。TSさんのお知り合いが寄られ、9条の会のメンバーも寄られていった(もちろん署名会に参加)。
経産省内で会議でもあるのだろうか、14時ごろ黒カバン、紙袋を持った人たちが続々と経産省内へ入っていく。なんの会合だろうか。秘密会議?
T・Sさんの関係の忘年会の時期の話やテントの餅つきはどうなるのかとの話も出てひとしきり盛り上がる?Tさんがやらなければいけないことがあるので早めに切り上げて帰って行ったが、Tmさんが到着する。多分15時ごろ?と思うと15か分前。Tmさんの署名会参加を見届けて(?)、私はその場を後にした。あ? 今日はTのつく人が多かったのだと気がついた。(文責 アイアラック)
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晴天で温かだが風は強くて冷たい 12月23日(祝)
昨夜来の強風大雨とはうって変わって、朝からの晴天。おまけに、気温も高い。年の瀬とは思えない陽気である。ただ、風は強い。定刻に事務所に到着する。Tさんが後から到着。汗をかきながら荷物を台車にくくりつけ、準備をする。上着もセーターも脱ぎ、カッターシャツ1枚で事務所を出発。今日は祝日のため人通りも少なく台車を押しても人を避ける必要がない。
経産省前に到着後、椅子を並べ、幟旗を取り付け座り込み開始。12時5分。今日も長い 1日が始まる。風が強くて、バナーを取り付けたポールをテーブルに付けたのだがテーブルが倒れそうなので、バナーだけ取り外した。随分と強い風だ。今日の通行人は、工事の作業員や休日出勤の官僚(私服のため不確か)、家族連れ、等々でありのんびりとしたものである。
祝日は経産省も警備員を配置せず、門をピタリと閉めて人影がない。ついでと言っては何であるが警察官も祝日でお休みのようだ。霞が関の官庁街では珍しくもない制服警官の姿が今日は何処にも見えない。やや物足りない感じである。時折、右翼の街宣車が大きな音を立てて通過していく。外務省の建物に対して物申していくようである。公安の車両が後を追いかけていく。
午後1時をまわると日差しが弱くなり、座っていると肌寒く感じ、読書するにも手袋をしないと手が冷たい。 空を見上げると、何やら怪しい黒雲がわき出してきた。今日も一雨有るのかなあと皆心配そう。今日は降らないはずなのだけどなあ。上空を覆う突然の黒雲に大騒ぎ。しかし、心配するほどではなかった。少しの間パラパラときた程度だった。
3時頃、第二テントのTさんやIさんSさんが日比谷公園にビラまき に行くという。日比谷公園でクリスマスマーケットがあるそうだ。その頃になると気温も低下してきて顔に当たる風も冷たくなってきた。4時近くになってきたが年末のせいか、人の集まりが今一よくない。後半のメンバーが到着したのでバトンだ。(S・S)
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テントは経産省のトラウマ(?) 12月24日(土)
砂漠の向こうから近づいてくるアラビアのロレンス? それはS子さんだった。駱駝には乗っていなかったけれど。本当に久しぶり、そして久々の「ワッフル」の差し入れ。お元気そうで安心した。今日は日差しが暖かかったので経産省前の歩道が日陰になる15:00くらいまで居てくれた。
いつものように外務省の機動隊のお巡りさんが現れたが、こちらまで来ないで地下鉄の階段を下りていった。そのあと何人か来たけれど、ほとんどが跡地までしか来ない。時折遠くで軍歌が聞こえたので右翼を警戒して様子を見に来てくれたのかもしれない。
丸の内署の車もやって来た。おじぎをするとお巡りさんの会釈と笑顔が返ってきた。今日は車から降りてこなかった。やはり笑顔はいいな。「良きイブの日」。
今日はTさんが大活躍、人通りが少ないのにもかかわらずテントニュース98号を20枚くらい配ってしまった。防寒・防風のため体にレスキューシートを巻いて頑張っていた。焼き芋だのベイクドポテトだの冷やかしてごめんなさい。
跡地のフェンスにはリニューアルされた看板が三つ掛かっていた。
左上の立入禁止のマークを見て経産省の新しいロゴかと勘違いしてしまった。
「経産省に抗議することはまかりならん!」の一言で済むのに。
ちまちまとした文言の数々。 ※()内は和訳・突っ込み
経済産業省
国有地
関係者以外立ち入り禁止
Government property ※(官有物)
Authorized personnel only ※(関係者のみ)
keep out ※(立入禁止)
敷地内での以下のような行為は禁止されています
※(被ばくの強要、原発の電気の押し売りしたのは誰かな?)
※(国民、とりわけ福島の人の安全を脅かしているのは誰?)
突っ込みどころ満載の経産省渾身の叫び。是非とも英仏独露中韓等に訳した看板も掲示して欲しいな。世界の笑いものだね。でもこの国の事なのだ・・・よその国の事なら報復絶倒でいられるけれど。 「面白うてやがて悲しき経産省」 テントは経産省のトラウマ?
(O・O)
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2016年12月20日(火)対経産省・資源エネルギー庁ヒアリング
使用済み核燃料問題について(報告) 渕上太郎
今回は今までの事実関係の把握に少し突っ込んだ質問が行われましたが、最初に11月25日の回答の再確認(質問0)から始めました。
●質問0について
全量直接処分(ワンススルー)の場合に比べて、全量再処理する場合の高レベル放射性廃棄物の容量(重さではなく)が4分の1に「減容」されるという経産省の主張に関連して、その説明は、「使用済燃料」の燃料集合体を収容した(PWRの場合は4体)キャスク(又はキャニスタ)の1本の容量(イとする)と、再処理をして出来上がる高レベル放射性廃棄物としてのガラス固化体を収納したキャスクをさらにオーバーパック(炭素鋼)で包んだもの(ロとする)1本の容量を比べて「明らかに4分の1である」と主張するものでした。今回の再確認は、「もしそうならば、明らかにイの本数はロの本数(22,700本)と同じと考えて良いか」と確認をするものでした(そうでないと、線量直接処分の埋設容量に比較にいて再処理の場合は4分の1にはならない)。
だが、「1GWhの発電量に対して云々」と説明が始まったので、時間が相当にタイトで十分な時間がないため、「そういう新たな概念を持ちだして説明されても困る。全量直接処分の場合のキャスクの数を教えて欲しい」と質問を繰り返すことになり、結局約「2万本」ということで、容量において「まあ大体に於いて4分に1になる」ことが確認されました。
但し、全量再処理の場合は、「高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)」の他に、膨大な「低レベル放射性廃棄物」も発生します(全量直接処分の場合は原理的に「低レベル放射性廃棄物」は発生しない)。しかし、ヒアリングの経過として、高レベル放射性廃棄物について糺すという流れであったので、これまでは「低レベル放射性廃棄物」については問題提起をしてきてはいません。
次の確認は、前回(11月25日)の質問は「泊原発以下の原発についての1炉心の装荷燃料の重量が記載されていますが、重量ではなく幾つの燃料集合体が装荷され、その集合体の燃料棒の本数は幾つか教えてください」というもので、泊原発、女川原発、福島第1原発について、再度確認したいということでした。けれども今回(12月20日)の質問書には「泊原発と女川原発及び福島第1原発における使用済核燃料集合体の数についてもう1度教えて下さい」と書かれていて、こちら側に誤解を与えることになったと思われます。本来今回の質問書は「泊原発と女川原発及び福島第1原発の炉心に装荷される燃料集合体の数についてもう1度教えて下さい」とするべきでした。山崎久隆さん(以下Yさん)がおっしゃったことは自身はその通りなのですが、あらぬ誤解を与えるような質問文でした。
次に、六カ所再処理工場の竣工延期問題で、前回では単に「トラブル等による延期ではなく、原子力規制委員会審査によるもの」という回答であったのに対し、「そうではないでしょう?」というものでした。回答は「(3・11)原発事故以前の延期は、設計変更、新たな課題の発生」ということでした。
しかし設計変更も新たな課題の発生も決して軽々しい問題ではなく、設計自体に極めて厳しい内容が要求されるのは当たり前のことであって、また設計予定通りに実際がつくられるか、設計通りに各機器が稼働するかは別の問題であり、フランスからの直輸入(現に数名のフランス技術者が再処理工場に常駐している)であっても簡単なことではないということが如実に示されてきたのであって、「わが国において再処理術は完成している」などということは断じて言えない、ということが引き続き追求されなければなりません。
●質問1について
①の質問は、使用済燃料が行き場もなく溜まり続けている現状について、「このような状態に立ち至っている根本的な原因についてどうお考えか」というものだが、「根本的」ということについて全く理解しないまま、単に「最終処分場が決められなかったのは、最終処分場の決定において、手あげ方式がうまくいかなかったということ」「今度は政府主導で」と言っても、回答にはなっていない。
②③の質問については、経産省・資源エネルギー庁の守備範囲ではない、ということだが、誠にケシカランことである。Yさんが追求した「乾式キャスクと貯蔵プールではどちらが安全か」についても、これは「原子力規制委員会の問題で経産省としてしての回答は差し控えたい」という。今後も「安全性とか危険性」ということについては、「一切答えない」という構えなのだろうか。経産省を追求する論理構造をしっかり確立していかねばならないのはわれわれの課題である。
④乾式キャスクについての運用状況は、現在福島第1と東海原発のみである、玄海や川内では建設・運用されてはいない、リラッキングは既に行われており、その結果としての数字が、示されている(資料の「1)使用済燃料貯蔵能力の拡大 各原子力発電所(軽水炉)の使用済燃料の貯蔵状況」)との回答。
⑤使用済燃料の貯蔵プールにおける冷却期間は一概に言えないが、7年間以上である。燃料貯蔵プールとの対比については答えなかった。
3、質問3,4について
これらについては、殆ど内容ある回答は得られませんでした。すなわち、使用済燃料の置き場の逼迫についての危機感を持っているかどうかには答えず、「(使用済燃料対策に関する)アクションプランで引き続き努力していく(実は、乾式キャスクにしてしまうと各原サイトが原発のゴミ捨て場になってしまうことに対する地元の反発は避けられなくなる――Yさん指摘)」、「規制委員会が認めたものは引き続き再稼働を進めて行く」等にとどまりました。
4.質問5について(リサイクル原料としての使用済燃料の価格について)
電気事業会計規則取扱要領51条で「備忘価額として千円が計上されることになっている」が、これ以上については解らない、との回答でした。回答になっていません。
5.質問6について
各原発等で発生する濃縮廃液や固形物は、ドラム缶に詰めて「六カ所」に送っている、との回答。こちらも原発現地と六ヶ所の量を尋ねているのに回答になっていなかった。
●感想及び反省点
1.質問等に対する担当の回答者は、前回(11月25日)のヒアリングでも感じたことなのだが、質問を十分に理解していないか、あるいは十分な検討をした上での回答がなされていない、と感じられた。
2.①経産省側の回答時間20分、②此方からの若干の確認・再質問に20分、③会場からの提起や質問20分という予定で、この按分にかなりこだわって進められたが、②の時間が余りにも短かった。全体としての時間が短すぎるのである。制限時間が1時間ということであるとすれば、逆に質問事項を更に絞って対応しないと、追求は中途半端に終わってしまうということを強く感じた。
3.質問書は出来るだけ正確であることも重要な要件となるし、この点でも一定の不備があったと思われる。また参加者の立場を尊重するとすれば、こちら側の事前の打ち合わせについても出来るだけ質問の趣旨等について共有しておく必要がある。
4.安全性や危険性について、経産省の「一切応えない」という構えをどうのように突き崩していくのか。一工夫必要である。
5.参加者が多くなかったという問題と経産省の態度(報道等に関する規制の強化)を直ちに結びつけて評価するのは、如何かと思う。参加者が少ないのは開催内容等が必ずしも十分伝わっていないことや年末における様々なバッティングや2週連続という問題もあったと思う。
6.同日の運営委員会でも若干の問題となったが、次回の「ヒアリング」では、報道等に関する規制の強化に反対して「民主主義的な開催の回復」をテーマとし、これ1本で開催されるよう要求していくことが確認された。
12月29日(木)午後3時から経産省前抗議行動。テントひろば主催
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