公約実行の決意を示されたトランプ大統領就任演説
- 2017年 1月 23日
- 交流の広場
- 熊王信之
トランプ米新大統領の就任演説では、選挙戦中の主張を改めて民衆に向けて示され、公約の内の何点かは、就任初日に政策実施を指示されました。 この国の公約違反を毎度の事とする宰相には承服出来かねるのでしょうが、新大統領は、あくまで公約を実行する決意のようです。
その骨子は、ワシントンに巣くう政治屋と巨大既得権益者に向けた挑戦であり、世界的利得を求めるが余り無視され続けた足許の国民の手に民主主義を取り戻し、失われた経済、政治の福利を国民の手に取り戻す、との宣言でした。
一種の政治運動の挑戦とも言えるもので、居並ぶ過去の政治家は耳が痛いことであったでしょう。
さて、そもそもトランプ氏の当選と英国のEU離脱国民投票の結果を、利潤を究極まで追及するため国境さえも超えてあらゆる規制を排すべく迫る新自由主義の欲望に反旗を翻す国民の反乱、と捉える自身の観点からこの国の報道を観ますと、何時もの事ながら、大本営発表機関の性を観るようで情けない限りです。
その中では、矢張り、IWJの記事は、特筆に値するものでしょう。
「英EU離脱と米トランプ氏当選は『新自由主義は間違いだ』と国民投票で証明した! 『ポピュリズム』など非常に失礼だ!」――「山田正彦の炉端政治塾」経済アナリスト・菊池英博氏講演 2016.12.17 IWJ
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/352809
表題にあるとおり、トランプ氏自身を「ポピュリズム」の政治家と決めつけて、当選妨害のためにあらぬ言いがかりをつける大資本のマスメディアが繰り返す似非ニュースの数々には、選挙戦中から辟易としていましたが、大統領に就任されてからも反対運動を組織し、あろうことかその除去までも企てる勢力(当然ですが既得権益者)が存在します。
資本の論理には、善悪の区別等倫理が無いのは承知しているものの、ハリウッドのセレブを総動員しての「運動」には、影の存在が見え見えであり、白けます。
ところが、当の御本人は、平気で、当然ですが、憲法上の権利は御承知の様子です。 何時ものツイートでは以下のとおり。
Donald J. Trump ?@realDonaldTrump ? 12 時間12 時間前
Peaceful protests are a hallmark of our democracy. Even if I don’t always agree, I recognize the rights of people to express their views.
(平和的な抗議は、我々の民主主義の特筆に値する象徴である。 私が常に同意しないと雖も、人々の意見を表現する権利は、認識している。)
処で、話題を大統領夫人(First Lady)に転じれば、就任式当日にお召しになった淡いブルーのラルフ・ローレン(Ralph Lauren)の衣装が好評です。
ラルフ・ローレンは、男性用のスーツが有名で、伝統的な米国のトラッドと呼ばれる型式を踏襲しながら英国風の気品のある要素を取り入れたデザインがビジネス着としても街着としても好まれています。 しかも販価が高くないのです。 Sierra Trading Post等のネット通販でも安価で入手出来ますので、敷居が高くないブランドなのです。
メラニア夫人。 なかなか考えましたね。 高価な外国有名ブランドでは無く、米国のデザイナー・ブランドで一般人でも買えるものをお召しになるとは。 思わず、自宅のクローゼット中のラルフ・ローレンのジャケットを観てしまいました。 着る物の選択で夫を支えるのですね。 御立派。
メラニア夫人、就任式で着た服はラルフ・ローレン 絶賛の声 2017年01月21日 10:50 発信地:ワシントンD.C./米国 AFPBB News
http://www.afpbb.com/articles/-/3114894
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