マンション生活で知り得た社会問題を考える(20) ――ウソで固めた「管理会社マンション」管理運営の実態
- 2017年 2月 2日
- 評論・紹介・意見
- マンション住宅問題管理組合羽田真一
「事実は小説より奇なり」と言われるが、現住マンションで起こっている「管理会社マンション」管理の実態[ウソで構築された管理運営]は内容が判明すればするほど, ありえないことがあり得ていることに唖然とする。これまで管理中枢[N不動産管理会社+B建築研究所コンサルタント(+委託弁護士)、理事会、専門委員などOB]は、起こった不都合ごとを訴える個人住民を邪な組織の力で排除葬り去ろうと躍起となって対処してきた(既報1~19報)。特に羽田が2011年理事長となって以降経験した出来事を、以下1.項に記述すると管理中枢の企図が見えてくる。羽田が長年生きてきた中で培ってきた民主主義の精神に反したこの管理組合の運営不正を容認することはできず、一住民として抵抗する道を選んだ。その結果の仕打ちがこれから報告する現状である。あれから約5年経っても強大な組織力・金銭力・情報力・経験力・法的知識などを持つ集団に、孤立した一住民の抵抗など吹けば飛ぶくらいの存在と考えているのではないか。しかし、マンションという小さなコミュニテイであるが、羽田は正常な組合管理の実現と自由な人権尊重社会の確立ために黙って潰される訳にはいかない。組織を全て支配している集団が独裁的と言える運営を実行している。その一つが3月に実現しようとしている「管理規約・諸細則の改正」である。住民が納める管理費で運営されながら、(名目だけ住民代表で構成される)理事会に小委員会(専門性のない専門委)を設けて(Bコンサルタント口利きの)Tマンション管理士に主導させている。主役の住民の声を聴くこともなく管理中枢の利権を守る内容で臨時総会を使って事後承諾させようと進めている。巧妙に民主主義を形骸化し支配を続け利益を貪る意図が見えてくる。こんな恐ろしい欺瞞の管理運営が許されるのだろうか。その背後に隠された過去の不正会計疑惑逃れの動機が隠されていると結論付けられる。
1. 2011年以降の管理組合の動向まとめ
・2011年度:1月羽田理事長勧告辞任→専門委ボスが理事会に出席してSo理事長代理を据
えた、M管理員退職・4月専門委の5/6が辞任し総会追及逃れ、3月臨時総会でエセ自主
管理からN管理会社(とBコンサル)の直轄管理が復活、N子会社からY管理員派遣。
12月羽田の理事長報酬払い遅延訴えにN社虚偽文書を提出して誤魔化した。羽田は文書
で組合会計の不正疑惑に公認会計士監査・会計閲覧公開を要求するも無視される。
・2012年度:So理事長下で店舗棟を改修し、12月U医師Nm内科診療所(+薬局)開設[実
質総会承認事案を理事長一任・一部専門委ボス・Na不動産屋等で関与処理した裏行動、
工事費とN管理会社関与の疑惑あり]。小口会計の一時凍結後仕組みを変えて復活。
羽田が文書で引き続き繰り返し会計閲覧公開を要求するも理事会は無視無回答。
・2013年度:S理事長(+F副理事長)、羽田はほぼ1年間理事会を傍聴して実態把握。
引き続いて会計公開要求するも無視され続けたので、6月簡易裁判所に会計閲覧要求の調
停を申請し受理され、3回調停後、10月閲覧合意と実施方法の話し合いの合意をした。
しかし、理事会は制限・罰則付き閲覧試案と誓約書提出で実質閲覧実行を阻止した。
この間、理事会が勝手に小委員会で組合保管文書リストを改竄し、会計帳簿等を除外(理
事長は総会承認事項をウソで通す)。F次期理事長が通例の総会後の懇談会をボイコット
(羽田を的に参加拒否が目的)。
・2014年度:F理事長、初めに羽田の理事会傍聴・資料配布要求を拒否。
6月会計帳簿公開実施を掲示するも、羽田はこれまでの経緯から信用できず実行せず。
F理事長はこれまでの無視無回答から、以降「見せたのに見に来ない」の論調に変わる。
10月より全戸の給排水管交換工事を前倒しで実施(半年~3月完工)。
10月F理事長が羽田に文書配布差止め請求書・意見交換会開催と会計閲覧公開を送付通
知[羽田は策略に応じず、文書配布継続]。
12月に羽田刑事告訴決議のための説明会・臨時総会を開催し、告訴と裁判費用(弁護士
200万円予算)の承認[出席36名、委任状+議決権行使書146名]、刑事告訴理由は羽田の
名誉・信用棄損[実質中身なく、悪側の常套句]。
F理事長、5月総会で「工事完了し漏水リスク無くなり資産価値が向上、一方羽田の文書
配布が資産価値を下げた」と挨拶。告訴の手続きを承認。
・2015年度:T理事長(F氏は羽田の文書配布・訴訟問題担当の専門委となる)。刑事告訴の進展報告なく(議事録)、警察からの羽田呼び出しなど全く連絡なしで推移[外部識者より、受理されたら双方への調査尋問後、起訴不起訴の決定の道筋が常識と知らされる]。それで1,2月に羽田は理事会に「公開質問状」①会計閲覧と②刑事告訴の2件を提出 [羽田は告訴される側として情報遮断は納得できず]。しかし、この公開質問も無視された。
3月に管理規約改正案の住民説明会。内容はTマン管士の一方的説明改正案の押しつけ。
・2016年度:H理事長(F専門委継続) 5月定期総会(羽田は体調不良で欠席)、理事長は「羽田への刑事告訴は1年前の2015年4月に警察に受理されていた。警察の捜査中ということで報告しなかった。」と報告(総会議事録は情報操作で回覧を7月に遅らせた)。
H理事長・F専門委・Fマネージャー3名がお抱え弁護士に再相談や新任の警察係官へ挨拶伺いの記述あり(理事会議事録)[彼らは告訴の経緯を全て把握している]。羽田が警察署を訪問し、窓口に告訴関係の情報を尋ねるも全く開示なし(提訴されても脅しを我慢せよ、ということか)。警察は「H理事長に聞け」と答えた。
2. 今まで壮大なウソの構築で逃げてきた
1.項のまとめから、当マンション管理組合の管理問題の[真の姿]が見えてくる。即ち、管理組合を独裁的に管理中枢グループが牛耳り、利権確保のために虚構(ウソ)で動いてきた。総会・理事会を思い通りに動かす組織運営[会計処理の中枢密閉独占、順番クジ引き役員選挙、傀儡の総会・理事会、議事録等情報改竄統制、会計理事・監事の取込み監査形骸化、事後承諾ばかりの決議事項]で組合を支配してきた。2,3年で約2億円の[管理費]に巣食う利権集団の手口と見える。
従って、本当の課題は真に住民主役の管理組合運営の実現である。この観点から羽田は現状問題に対し、管理組合情報全てをオープンに(特に組合会計全般の公開閲覧を)と文書で内外に訴えている。管理会社はあくまで補助者とする民主的運営の実現である。この主張が彼ら中枢には不都合であるから、2014年のF理事長を中心に文書配布差止め請求を基にした羽田への刑事告訴の動きが始まった。刑事告訴の動きの背景に(特にM前管理員時代の)不正な見せられぬ組合会計の疑惑隠し[小口会計処理の不明、Bコンサルと組んだ専門委たちの修繕積立金工事に絡むリベート問題、総会資料での検証できない不備な会計報告、内科診療所開設に絡んだN社・U医師・地元Na不動産と理事会の多額の費用の出所疑惑など]があると見ている。
3. 全ては不正会計疑惑隠しのための動きと見える
期限を付けて2つの公開質問を発信したが理事会は返答してこなかった。
[会計問題]:上記したように管理規約に規定があるにもかかわらず、巧妙に閲覧公開を逃げ
ている(役員も住民だから自ら調査して結果を公表すべき)。過去の決算結果を証明する資料
は全く確認できていない。2011年の羽田報酬の遅延も結局は内部書類の偽造工作で逃げた
[他マンションでN管理会社の会計書類・印鑑の偽造、2重帳簿の情報あり]。M前管理員の
小口会計帳簿は全く実証性がない手書きのものに騙されてきた。最近まで、規約にあるの
に銀行口座残高証明書も提出せず逃れてきた(明らかに規約違反)。
[刑事訴訟問題]:2014年度臨時総会までして、大々的に刑事告訴をぶち上げたにしては、
彼らの目的の羽田告訴(起訴に繋がる)が「受理1年後」の総会での口頭報告のみでありえる
のだろうか。羽田は全ての経緯を彼らの壮大なウソの工作の結果と見ている。残念ながら
告訴手続きも実行していない可能性が大である(証拠は何一つ示されていない。何故なら裁
判となれば検察の前で関係の会計帳簿の公開が必然となるからだ)。究極の脅しになれば目
的を果たしたと考えているのか。現状では「警察が捜査中」と言えば理不尽に全ての情報
がシャットアウトされてしまう。それで誤魔化せると考えているのだろう。
その後、H理事長に電話で「見たい会計書類のリストを出せ」と要求された。「リストを
出すが、それに応じられるか否かの返答をつけて、お互いが同意したら実行しよう」と逆
提案したら未だそれにも返答なし。
刑事告訴について、やたら3者で弁護士や警察を相談・訪問と書いているから、「一緒に
警察に行ってお互いに告訴の内容を係官の前で説明しようではないか。その日程を設定し
てくれ」と提案したが未だ返事がない。最近、F専門委はなぜか理事会を続けて欠席してい
る。脅しの種が尽きたのかと思う。
羽田は以前から彼らから受けた仕打ちを公平な第三者に説明して判断してもらえば、紛
争解決の第一歩となると考えているが、彼らはマンション内でしか通用しない集団の力で羽田を捩じ伏せることに集中している。羽田は全住民の集会で実情を喜んで説明したいと要望を出しているが、管理規約がそのような集会を阻んでいる。最近、再度H理事長に話し合いを申し入れたところ、理事長は自らF専門委の同席を提案して直ぐに同意したにも拘らず、その後、以下の主旨の文書(要約)を入れてきた。
「羽田との話し合い、会計帳簿の閲覧について、専門委F氏と相談した結果、現時点で話
し合いには応じられないとのことで、私一人で貴方と話し合うつもりはない。F氏は過去の
経緯をよく知っており理事長職も経験しており、専門委として管理組合に協力してもらっ
ている。私はずっとマンションを離れていたので経緯をよく知らない。今後ともF氏と相
談の上、理事会に諮り対応する。」 結局、羽田との話し合いで会計閲覧と刑事告訴の件を
追及されるから回避しているとしか思えない。弱い理事長が強い専門委大ボスに引っ張ら
れている本末転倒の当マンション統治の構図を表している。
全体をまとめると、2011年の羽田の抵抗開始以降、半強制的に理事長辞任に追い込み、
直轄管理の復活劇、その後は内科診療所の開設、簡易裁判所での調停を経て、羽田の理事
会傍聴禁止、文書配布禁止から羽田への刑事告訴決議、それに給排水管修繕大工事の実施、
羽田の警察署への刑事告訴手続き、次は不要不急ともとれる管理規約・規約の改正へと、
管理組合の最重要課題である羽田の会計不正疑惑追及の要求の回避狙いで大テーマを設定
し続けていると勘ぐりたくなる。
最近、規約改正のスケジュールが知らされた。今年2月に改正最終案の説明会、3月臨時
総会で承認が予定されている。羽田の住民の意見要望を採り入れた改正でなく、理事会改
正専門委員会の一方的決定で、改正規約を臨時総会を使っていつもの事後承諾で承認させ
ようとしている。管理主導権を民意で覆される突破口となることを回避するやり口が見え
てくる。マンション内ではそれで通るのであろうが、社会の規範に反する管理運営は外の
良識の包囲網が明らかに狭まっていくであろう。管理中枢は「一時的に一部の人間(マンシ
ョンの住民)を騙せても、全ての社会の人間を永久に騙し続けることはできない。」ことを識
るべきである。いずれ、倒れた巨象の急所(組合会計)に嚙みついた一匹の蟻の姿を見つける
であろう。[第(20)報終り]
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion6485:170202〕
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