たんぽぽ舎から 【TMM:No3141】
- 2017年 8月 1日
- 交流の広場
- たんぽぽ舎
たんぽぽ舎です。【TMM:No3141】
2017年7月31日(月)地震と原発事故情報-
4つの情報をお知らせします
転送歓迎
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★1.東電本店合同抗議行動がいくつか前進中
福島からの注目も深まる。連携めざす行動も広がり
8月2日(水)参加しよう-足かけ5年・第47回目
柳田 真(たんぽぽ舎)
★2.ミトコンドリア障害と心筋症、アルツハイマー病、
パーキンソン病、筋委縮性側索硬化症の関連について
遠藤順子医師の論文紹介です
渡辺悦司 (市民と科学者の内部被曝問題研究会)
★3.原子力空母の防災基準の見直しとその結果
市民の安全はまたしても無視された (下)
原子力空母母港化の是非を問う
住民投票を成功させる会
★4.新聞より2つ
◆「核のごみ最終処分場マップ公表‐新潟県での選定困難」
(7月29日新潟日報より抜粋)
◆ あの人はいま 斎藤美奈子(文芸評論家)
(7月26日東京新聞23面「本音のコラム」より)
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・脱原発川柳【放射能 ロボットすらも 身がもたず】 乱 鬼龍 (転載自由)
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※8/5(土)学習会のお知らせ
・「東京に一番近い原発―『東海第二原発の問題』」
講師:小川仙月さん(脱原発ネットワーク茨城共同代表)
・原子力機構(茨城・大洗)プルトニウム被爆―背景の「常陽」
講師:山崎久隆さん(たんぽぽ舎副代表)
日時:8月5日(土)14時より17時
会場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F) 参加費:800円
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┗■1.東電本店合同抗議行動がいくつか前進中
| 福島からの注目も深まる。連携めざす行動も広がり
| 8月2日(水)参加しよう-足かけ5年・第47回目
└──── 柳田 真(たんぽぽ舎)
◎東電本店合同抗議活動が、みんなの努力でいくつか前進中です。
7月5日(水)(第46回)の行動では3つほど前進しました。
1つは、新しい参加者が増えたこと。ニュース女子抗議活動の女性や、23区役
所の男性など。およそ10人増加、うれしい。
2つは、集会での1分発言(20秒発言も)の企画で多彩な人々のひとこと・ふ
たこと発言が増えたこと。
3つ目は、横断幕を持つ人が一挙に増えて(約20人)、横断幕の数も倍以上に
増えた(12-14枚位)。特に東電側からみて、7から8枚増えた。当日撮られた
ユーチューブをあとでみてみるとよくわかる。-東電にとっては抗議の人々や抗
議の横断幕が増えることはイヤなことだろうなあ。
◎横断幕を持つ人が3倍増えた理由はOさん(女性)の助言が大きい。実行委員の
考えの中には、「そんなに横断幕を1時間強持つことに協力してもらえない…頼
みにくい」「多数枚持って行く(持ち帰る)のは負担だ」の声があった。
でも、Oさんは違った。東電合同抗議行動に来てくれる人は、交通費を使って
水曜の夜に来てくれている。それなりの意思で来ている。「なにか協力したい-
自分にできるならば」と潜在的に思っている、と。
結果はOさんの分析・指摘が正解だった。2人して列の後方の参加者へ「横断
幕を持ってほしい」旨を話したら、ほとんどの人がYESで、前の列に移って横
断幕を分担して持ってくれたことだ。
◎福島県でのシンポジウム(7月16-17日の1泊2日)での「東電行動への注目度
大きい」話と、東電行動と連携しようとするいくつかの動き(千葉の裁判や「なり
わい訴訟」、その他)は次回述べます。
◎8月2日(水)18:30より19:45
東電本店合同抗議(第47回)に参加しよう
呼びかけ:経産省前テントひろば・たんぽぽ舎
※同じ日の前段にある九電東京支店行動「玄海原発、再稼働やめろ!」
「川内原発とめよ!」にも参加しよう(17:30より18:15)
主催:「再稼働阻止全国ネットワーク」
東電本店までは歩いて10分位の近さ。
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┗■2.ミトコンドリア障害と心筋症、アルツハイマー病、
| パーキンソン病、筋委縮性側索硬化症の関連について
| 遠藤順子医師の論文紹介です
└──── 渡辺悦司 (市民と科学者の内部被曝問題研究会)
青森の遠藤医師が、放射線の健康影響におけるミトコンドリア障害の意義に関
する新しい論考を発表されました。
とくに、難病の一つであるミトコンドリア病のみならず、心筋症や神経変性疾
患(アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症ALSなど)と、ミト
コンドリアの機能障害との関連を、最近多く発表されている研究成果をベースに
指摘されておられます。
遠坂様の研究で明らかなように、これらの病気による死亡率は、福島原発事故
以降、顕著に上昇していますが、この現象を理解していく上で、一つの科学的な
基礎を与えるものだと考えます。
※「ミトコンドリア障害と心筋症、神経変性疾患との関連」ですが、以下のサイ
トに掲載されました。
http://blog.torikaesu.net/ ◇PDF20頁 ダウンロードできます。
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┗■3.原子力空母の防災基準の見直しとその結果
| 市民の安全はまたしても無視された (下)
| 原子力空母母港化の是非を問う
└──── 住民投票を成功させる会
◯原子炉の運転状況、出力レベルのごまかし
25%→15%へ
2004年の原子力艦の原子力災害対策マニュアルの想定でさえ平均出力を25%、
直前4日間を18時間25%プラス6時間100%としていました。
ところが検証作業委員会は、米軍資料(ファクトシート)が全就役期間平均出力
15%としているという理由で15%とし、直前4日間も、6時間100%プラス18時間
15%と想定を大きく後退させてしまいました。
しかし、ファクトシートは『全就役期間平均出力15%』としています。原子力
空母は年間半数以上入港して原子炉を止めているので、平均出力15%というのは
明らかにミスリーディングで、問題となる航海期間中の平均出力は逆算して30%
とされねばなりません。
◯セシウム等の長寿命の放射能核種の無視
セシウム137の半減期は30年
もうひとつ重要なのは、福島第一原発の避難実態や25年運転する原子力空母の
特殊性から、セシウム等の長寿命の核種も加えて試算する必要があるという問題
です。
検証作業委員会は応急対応ということで、短寿命のヨウ素だけを取り上げて、
セシウム等の長寿命の放射能核種を無視しています。
原子力空母は25年燃料交換をしないので、原子炉内に多量に存在する長寿命の
核種の内蔵量を無視するわけにはいきません。検証作業委員会の原発4年運転と
いう前提と比較しても、原子力空母の場合、原発の5倍以上の量を考え、それら
の内蔵量も各加算した比較が必要です。
◯「重点区域」は少なくとも8キロになるはず
結局、検証作業委員会は、スケーリングという比較においても、この3つの誤
った前提に基づいて、原子力空母の放射能内蔵量は原発のたった4.5%とミスリー
ドし、避難を要する「避難区域」1キロ以内、「防災重点区域」3キロ以内は変
える必要はないという見解を示しました。
内閣府が2016年7月17日に発表した原子力艦の原子力災害対策マニュアルの改
訂結果も全く同じものでした。
しかし、仮にスケーリングという比較をするとしても、正しい前提による公正
な計算結果は、その5倍の原発の約22%に相当します。その数値をスケーリング
のグラフに当てはめれば、「重点区域」は少なくとも8キロ以内になるというの
が私たちの結論です。
○原発新基準は商業炉以外でも、「重点区域」は8~10キロ
新しい原子力災害対策指針で、国は、最大出力や、平均出力が低いはずの商業
用以外の原子炉(研究炉や実験炉)でも、熱出力5万キロワット以上の原子炉につ
いての「重点区域」は、8キロから10キロにすると定めています。
原子力空母の新基準も、控えめに見てもここに並ばなければならないはずです。
この点から考えても、原子力空母は3キロのままでいい、というのはどう見て
もおかしいです。
皆さんは、原子力空母事故の対策は3キロ以内で十分であるというこの検証作
業委員会の結論を、信じられますか?
○原子力空母「移動可能」は安全か?
検証作業委員会は、原子力空母は移動可能で、陸上に設置された原発と比較し
て安全面での特色だと言っています。
しかし、原子炉事故を起こした原子力空母は自力では動けません。10万トン近
い原子力空母をタグボートで押すとなると東京湾の出口まで10時間かかります。
しかも現在の米海軍のタグボートには放射能の防護能力はありません。その間
に刻一刻と放射能汚染範囲は、東京湾岸沿いの地域に拡大していきます。
○新たな安全神話が作られた
「原子力艦は事故を起こさない」と豪語したケリー元司令官
今回の検証作業委員会の検証結果は、アメリカを刺激したくない、問題を大き
くしたくないという国の政治的な判断を優先して、住民の安全は二の次にしたも
のと考えざるを得ません。
最初から結論は決まっていたという印象です。見殺しにされようとしているの
は、私たち住民の安全です。このような新たな安全神話は、断じて受け入れるこ
とはできません。
国が、原子力空母母港周辺の住民に対してこのような態度を続けるならば、私
たち住民としても、いよいよ最良の防災対策としての原子力空母母港の撤回を、
より強く求めていかざるをえなくなるでしょう。
(後略)
(原子力空母母港化の是非を問う住民投票を成功させる会・ 2016年11月11日発
行の小冊子より抜粋)
※原子力空母の学習会は8月20日(日)14:00-17:00
「原子力空母の危険-映像から」講師:沢園昌夫さん
「安保から見た原子力空母の防災問題」講師:新倉裕史さん
会場:スペースたんぽぽ 参加費:800円
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┗■4.新聞より2つ
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◆「核のごみ最終処分場マップ公表‐新潟県での選定困難」
経済産業省は28日、「核のごみ」の最終処分地としての科学的適正を表した全
国地図を示した。国は「長い道のりの第一歩」と位置づけ、受け入れ自治体を探
すため本腰を入れる構えだ。だが、新潟県は米山隆一知事が受け入れ拒否を表明
しており、市町村関係者にも「住民合意を得るのは難しい」との見方が多く、県
内での選定は困難だ。
(中略)新潟県では過去に、原子力発電環境整備機構(NUMO)が関川村で地層処
分の勉強会開催を目指したほか、旧動力炉・核燃料開発事業団が佐渡市で実際に
地質調査をしたが、いずれも途中で頓挫した経緯がある。
米山隆一知事も県議会6月定例会で最終処分の考え方を問われ、「社会的責任
を果たしており応じられない。国が責任を持って対応すべきだ」と答弁し、受け
入れ拒否を明言した。
ただ国は「最終処分はみんなで考えないといけない問題だという理解は得られ
ている」(担当者)とし、原発立地地域も含めて全国で説明会を始める考えだ。
(中略)
原発が立地する柏崎市、刈羽村の原発周辺も最適地域だった。北欧のフィンラ
ンドやスウェーデンでは、原発の近くに最終処分場が建設される。柏崎市の桜井
雅浩市長は「柏崎は発電という形で国の政策に協力している。最終処分場に手を
挙げるつもりはない」と話した。刈羽村の品田宏夫村長は処分場選定に向けた手
続きが前進したことを評価しつつ、村で受け入れるかどうかについては「今は静
観している」と答えるにとどめた。
(7月29日新潟日報より抜粋)
◆ あの人はいま 斎藤美奈子(文芸評論家)
その人はいう。〈一言でいまの政治状況を形容するなら、「不道徳」の一語に
尽きます〉
告発は続く。〈自分たちだけよければよい。勝つためには手段を選ばない。嘘
をついても責任は取らず、傲慢(ごうまん)なのに国民におもねり、テレビ映り
を気にして、いかにすれば自分が誠実で有能に見えるかばかり考えている政治家
たち。そして利益誘導型政治の横行〉
批判の矛先は国会にも向けられる。〈いまの日本の政治における最大の問題は、
最高の言論の府であるはずの国会に議論がないことです〉
その人とは、誰あろう稲田朋美氏。引用したのは著書『私は日本を守りたい』
(PHP研究所・2010年7月)の一節である。このとき彼女は野党議員。冒頭の批判
は当時の民主党政権に向けられたものだった。
それから7年。自民党は政権に返り咲き、16年8月に稲田氏は防衛大臣に抜て
きされ、そしていまPKOの日報隠蔽(いんぺい)問題や数々の失言暴言窮地に立た
されている。
渦中の政治家にも彼女は容赦なかった。〈辞任で済む問題ではありません。最
低でも国民に対する説明責任を果たし、議員辞職すべきです。いったい日本の政
治はいつからこんなに堕落したのでしょうか〉
歴史は繰り返すというべきか、攻守逆転すると人はかくも変わるのか。全てが
稲田批判に見えてくる。
(7月26日東京新聞23面「本音のコラム」より)
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