政府、東電の情報管制による正確な情報の欠如が混乱に拍車をかけている!!
- 2011年 3月 21日
- 評論・紹介・意見
- 山川哲政府、東電の情報管理
みんな頭にきている。なぜ最初から正確な情報を伝えないのか?なぜ悲劇を防ぐ措置を取らないのか?なぜ「計画停電」という名の「無計画停電」を実施するのか?なぜ福島県の南相馬市やいわき市等のような「放射能汚染区域」というレッテル貼りでの疎外地域を出すのか?住民をどうするつもりなのか?更に、被害の上塗りのように「汚染牛乳」「汚染ホウレンソウ」といった風評が流れる責任はだれがどう取るのか?・・・等々。
東京新聞の報道によれば、福島原発事故に対して、元チェルノブイリ原発の元技師ワシリー・リポフは、「原発事故の被害拡大を防止するため、最も重要なのは情報公開」であるのに、今回の事故では「報道で見る限り、現場の映像公開が遅く、放射線を測定する場所や公表の頻度も少ない」と指摘。また「核は制御できない。人が住む地域に原発を建設すること自体が誤りだ」という。
韓国の外交通商省は18日に「福島原発の状況悪化時には軍艦や軍用機も総動員して日本在住の韓国民を退避させる」と述べるとともに、派遣救助隊員107人のうちの3分の2を仙台から新潟へ移動させた。このことをどう説明するのか?
地方病院では電子カルテはもちろん使えず、困難で長時間かかる手術なども「計画停電」という名の突然の停電で非常に危うくなっているようだ。「地域医療崩壊の危機」すら言われている。ここにも情報不足、あるいは全くいい加減な情報管理が露呈している。
同じく東京新聞3月19日の「こちら特報部」のデスクメモは、このような民衆の声を次のように代弁している。
「…停電で運休だからと駅にシャッターを下ろし、客を排除したJR東日本の幹部。初動を誤り、ぬくぬくと安全な場所で陣頭指揮する政府や東京電力の首脳。彼らは現場に出向き、そこで何が起きているか自分の目で確かめるべきではないか。」
このような原発の大事故によって、人々に多大な損害と迷惑をかけ、下手をすれば日本その者の崩壊をも招きかねない事態を引き起こしているにもかかわらず、相変わらず日本経団連会長の米倉何某は、「安全な原発の存続…」などと平気でうそぶいている。
それどころか、浜岡の「危険そのものの原発」を抱えている地元静岡県では、地域防災計画で甲状腺被ばくの機能障害を防ぐヨウ素剤を「十分な量」備蓄していると誇っているのである。これは、裏を返せば「安全な原発」ではなくて「事故が起きることを想定して作られた原発」という意味なのではないのか?呆れた話だ。
決死の覚悟で現場で働く、技術者や消防隊員などには本当に頭が下がる。それだけに、こんないい加減な「計画」を許すべきではないだろう。いつでも最後に責任を押し付けられるのは、我々庶民であることを忘れてはいけない。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion0381:110321〕
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