市や町や村を喪失しないために―福島原発事故からの教訓
- 2011年 4月 1日
- 時代をみる
- 福島原発事故藤田祐幸
藤田祐幸先生が3月26日に長崎でされた講演記録を以下に貼っておきます。チェルノブイリの事故では458の村がなくなったといわれます(広河隆一氏の調査)。今、村や町からの「自主避難」という形で、政府は従来の政策に対する責任を放棄し、住民の「自己責任」に一切をゆだねようとしています。つまり、住民はすでに「無政府状態」におかれているも同然です。しかも、福島第一原発から40キロも離れた飯館村で、大量の放射能汚染が確認され、IAEA(この機関は決して脱原発の機関ではなく、むしろ推進派であることに注目すべきだろう)が住民退避を呼び掛けているにもかかわらず、日本の原子力安全委員会は汚染基準を底上げして、まだ安全であるという。名古屋大学教授の山澤弘実氏によれば、極めて危険であるといわれるのにである。これで国家を信用しろという方が難しいのではないだろうか。
以下の藤田先生の「慙愧の念に堪えない」といわれる講演をぜひお訊き願いたい。
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。