原発推進と森友文書改ざんの安倍首相は退陣せよ - みぞれの中、「さようなら原発全国集会」 -
- 2018年 3月 22日
- 時代をみる
- 原発安倍岩垂 弘森友
東京電力福島第1原子力発電所の事故から7年周年を記念して、「いのちを守れ! くらしを守れ フクシマと共に 3・21さようなら原発全国集会」と銘打った集会が祝日の3月21日午後1時30分から、東京の代々木公園で開かれた。横なぐりのみぞれが吹き付ける中を、労組員、生協組合員、一般市民ら約1万2000人(主催者発表)が集結。もともとは原発再稼働に反対する集会として計画されたものだったが、折りから国会で森友学園への国有地売却ににからむ決裁文書が改ざんされるという問題がヒートアップしているとあって、会場ではこの問題に対する発言が噴出、「国政を私物化する安倍首相は即時退陣せよ」の声があふれた。
集会を主催したのは、内橋克人(経済評論家)、大江健三郎(作家)、落合恵子(作家)、鎌田慧(ルポライター)、坂本龍一(音楽家)、澤地久枝(作家)、瀬戸内寂聴(作家)の各氏ら9人の呼びかけでつくられた「さようなら原発一千万署名市民の会」。
同会は昨年の3月20日と9月18日にも同じ会場で同趣旨の全国集会を開いたが、参加者は3月集会が1万1000人、9月集会が9500人だった。今回はこれを上回った。
集会では、福島からの参加者や脱原発運動を進める人たちかが登壇。
福島の人たちは「政府は、原発事故による避難者を、まだ放射能が高い地域に帰還させようとしている」「子どもを放射能から守る政府の対策が十分でない」「福島第1原発の事故がまだ収束していないのに、政府は、まるで原発事故などなかったかのように原発の再稼働を急ぐ。許せない」などと訴えた。
原発ゼロ自然エネルギー推進連盟(原自連)の河合弘之・事務局長(弁護士)は「福島原発事故から7年。日本は原発を稼働しなくてもやっていけることが分かった。原発ゼロは可能なのだ。原自連は原発ゼロ・自然エネルギーへの転換を求めて結成された全国組織で、275団体が加盟している。先日、原発ゼロ・自然エネルギー基本法案の骨子を発表したが、これを踏まえて立憲民主党などの野党が原発ゼロ法案を提出した。これをぜひ成立させたい。脱原発・脱Co2・自然エネルギーへの転換はいまや世界的な潮流で、安倍内閣がいくら反対しても、やがてわれわれが勝つ」と述べた。
ルポライターの鎌田慧氏は「原発問題はもう決着がついた。原発は安くもないし安定もしていない。むしろ、人間に敵対するものものと分かった。歴代首相の小泉さん、細川さん、鳩山さん、菅さん、野田さんもいまや原発ゼロ。原発再稼働を唱えるのは安倍さんだけ。なんとしても原発ゼロ法案を成立させよう」と訴えた。
村上達也・元東海村村長は、東海第2原発の再稼働反対運動の現状を説明し、これへの協力を訴えた。
森友問題でも安倍首相、安倍内閣に対する厳しい批判が飛び交った。
作家の落合恵子さんは「森友学園の公文書改ざん問題で財務省職員が自殺した。人が自ら生命を絶つなんて大変なことである。こうしたことを生じさせた人の責任は重い。なのに、その責任を佐川元国税庁長官一人に押しつけようとしている。森友問題を引き起こした人たちは、民主主義を壊しつつあり、日本の憲政史上最低の人たちだ。昭恵夫人がこの問題に関わっているのは明らか。彼らに道徳心はあるのか。安倍首相の存在こそ国難だ」と述べた。
「戦争させない9条壊すな!総がかり行動実行委員会」の福山真劫・共同代表は「安倍政権が5年も続き、矛盾が露呈してきた」として、まず、安倍首相のお友達のために便宜を図る国政の私物化、次いで改憲作業、第3に原発の再稼働をあげた。
鎌田氏も「安倍首相は、国会で、自分や昭恵夫人が森友問題に関わっておれば、総理大臣や議員を辞める、と公言した。公開された、改ざん前の決裁文書を見れば、昭恵夫人の関与はもはや明らか」と述べ、「もう少しで安倍内閣を打倒できる」と呼びかけた。
集会後のデモ行進は悪天候のため中止となった。
①激しいみぞれの中を会場につめかけた人たち
②「安倍内閣退陣」を訴えるプラカードをもった参加者
③「アベ政治を許さない」「戦争反対」の文字も
④「厭戦」ののぼりをもった参加者も
初出:「リベラル21」より許可を得て転載http://lib21.blog96.fc2.com/
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