韓国ピースツアー2日目。佐川宣寿の証人尋問が気がかりでならない。
- 2018年 3月 28日
- 評論・紹介・意見
- 弁護士澤藤統一郎
2018年3月27日・火曜日。今日も昨日に続いて、「韓国ピース・ツアー 『4.3事件』から70年」の旅の途上、済州島にある。だから、今日のブログも出発前に東京で書いた「予定記事」。
本日東京では、衆参両院で佐川宣寿の証人喚問が行われる。議院証言法に基づいての宣誓の上での証言。嘘は言えない。黙る権利はあるものの、黙れば事実の解明には至らない。だから、ダンマリさせて幕引きとはできない。
事実の解明に至るまでは、安倍昭恵にも、谷査恵子にも、迫田英典(前理財局長)にも、酒井康生(弁護士)にも、きちんと証人としてお出ましいただなくてはならない。
佐川証言の聞き所は、文書改ざんの動機が政権とどう関わっているかである。明らかな犯罪行為をしでかすのだ。行動に慎重なはずの公務員が、よほど切実な動機がなくては重要な公文書の改ざんに手を染めるはずはない。しかも、局内あるいは省内でのチームを作っての大規模な作業だ。常識的に、官僚個人の判断でのこととは考えられない。財務大臣以上の政治家の容認なくしてはあり得ない。直接の指示が誰から出たのかはともかく、究極的には政権の意向であることを確認せずに、これだけのことができるはずはない。
さて、韓国ピースツアー。旅のコンセプトは、次のとおり壮大なものだ。
「日本植民地支配下の実態や解放後の朝鮮自主独立に対する米軍の弾圧・虐殺の歴史を学びつつ、日本軍「慰安婦」問題の解決へ向けた交流、北東アジアの非核化実現と日韓両国の『米軍基地強化阻止』の連帯を深めます」
この旅の「魅力とポイント」は、次のようにまとめられている。
1 北東アジアの非核平和実現へ向けて、「韓国の広島」と呼ばれるほど被爆者の多い場所で懇談・交流
2 日本軍占領下の実態と占領解放後の朝鮮統一を米軍が弾圧した「4・3事件」ゆかりの地をめぐる
3 日本軍「慰安婦」問題解決を前進させるための懇談
4 済州島の軍事基地建設を阻止する運動を継続する団体と交流・懇談
5 米軍の迎撃ミサイルシステム強行配備に反対する住民との交流・懇談
テーマは、反核・「4・3事件」・従軍慰安婦・基地反対・サード配備である。それぞれの問題の加害者は、日本の植民地主義・アメリカの帝国主義・そして韓国の軍国主義である。
ツアー2日目の本日のテーマは、「祖国の統一と民主化のために市民が闘った『4・3事件』」となっている。
*「4.3」平和公園(記念館・慰霊塔・広場)訪問
* カマオルム平和博物館(日本軍が駐屯していた坑道陣地)見学
*「4・3事件」の虐殺地「ソダルオルム」訪問
* 海軍軍事基地建設阻止を掲げる運動との懇談
* サード配備全面破棄・4.3抗争70周年精神継承の人たちと「基地反対」についての交流
夕刻空路済州島から釜山に。そして陸路大邱へ。大邱泊となる(予定である)。
(2018年3月27日)
初出:「澤藤統一郎の憲法日記」2018.3.27より許可を得て転載
http://article9.jp/wordpress/?p=10118
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://chikyuza.net/
〔opinion7515:180328〕
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