テント日誌5月26日…韓国よりきた方が立ち寄られ
- 2018年 5月 29日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
経産省前テントひろば1807日後
国会等に向けた抗議行動の人が寄っていただいた 5月22日(火)
事務所に着くと、既にOさんがテントひろばニュース139号を印刷していた。
印刷を終えてから経産省前に到着すると、嬉しい事に2人の方が待っていてくれました。
早速4人で座り込みのセッティング、あっという間に完了、暫くすると福島県は楢葉町に実家がある人が立ち寄って下さり、以前テントが撤去される前には来た事があり今日はその時以来との事でした。お墓参りに行きたいが放射能の数値が高くて、地元の人たちも帰って来ない方がいいと言っているので帰れずに、親達には申し訳ないと非常に悲しい顔をしておりました。
国や福島県は避難者への仮設住宅からの追い出しや、他県へ自主避難している人達への家賃補助を打ち切り、強引に帰還政策を進めている事に凄く憤慨していて、再び原発事故の可能性が大きい再稼働には、絶対反対だと言い暑い中大変でしょうけど頑張ってくださいと言って行かれた。
また今日は、テントの若手Hさん(通称000りん)が自転車で来られて、最後まで座り込んでくれました、今は就活中とのことです。
今夕日比谷野音で日本労働弁護団が主催する「高プロ裁量労働制拡大はいらない!」大集会がありその集会に参加する人達や、定額働かせ放題の強行採決が迫る中、高プロ制度「過労死を考える家族会」が立ち上がり、安倍総理に面会を求めて官邸前で座り込みを始めた事もあり、撤収時には11名が座りこんでいた。
撤収後はテント運営会議があり、その後は先程のHさんを囲んで懇親会を行った。 (Y・R)
森友・加計学園疑惑の根源は安倍夫妻 それが膿 5月23日(水)
いつも天気のことから書くことになる。本日は内幸町の駅から地上にあがると雨。そんなに強くはなかったけれど、座り込みグッズを運び出す時から、セットする時から、座り込み中もずっと降っていた。セットに手間取り、だいぶ濡れた。ビニール合羽を着ると、それはそれで蒸して、中は案外湿る。しばらくは当番の2人だけ。
国会・政府はもうメタメタ。日本中の人々は森友・加計疑獄の根源は安倍夫妻にあること、膿はお前たちだと考えているのに、安倍は、そして安倍に操られた経産省や財務省の役人は「改ざん」「破棄」を繰り返してシラを切っている。
何という国だ。日大アメフット部の監督、コーチも同じだ。Oさんは座り込みに来るなり、そのことをいう。前日はアメフット部の20歳の青年がしっかりと、起こった事態と自分の責任について記者会見をした。首相や自民党、公明党、役人、日大首脳と青年のどちらに人としての品格、思慮があるのか歴然としていると話し合った。
もうどうしようもない国会なのに、すきを突いて「働き方改革」法案やカジノ法案を通そうとしている。恥を知れ!以外になし。首相官邸前で座り込みを始めた「過労死」などで肉親を失った女性たちが座り込みを始めたけれど、今日が雨ということと、議員への抗議に切り替えて座り込みはやめたそうだ。
今日は、原発ゼロ・自然エネルギー社会を求める市民の声 『エネルギー基本計画』署名合同提出・院内集会が4時から第二議員会館であるので、それに参加する人がテントに寄ってくれた。
さらに今日は経産省前で、日本祈祷団47人による「月例祈祷会」があって、3時から経産省前は黒装束の人たちが「南無妙法蓮華経」を唱えた。
この運動の中心に僧侶で歌人の福島泰樹さんがいる。福島さんは経産省に向かって激しく「原発事故」の責任を糾弾し、今井、柳瀬ら経産省の役人も糾弾した。安倍の批判もした。迫力があった。
4時前に、雨の中、斎藤美智子さんが登場。本当にみんなで闘っているということを感じた。(T)
いつの間にか紫陽花は咲き始め梅雨も近くなって 5月23日(水)
深夜まで起きてテレビをみているというわけではないが、大谷翔平の活躍に目が離せない。閉塞的な気分に風穴をあけてくれる、そんな気持ちになる。天候は不順というか、不安定だが、今年はまだ大雨というか、集中した雨の便りがないのはいいが、それはこれからか。街かどではいつの間にか紫陽花が咲き始めて、梅雨も近いのだろう。梅雨時は確かに鬱とおしいところがあるが、どういうわけか、僕はこのころが嫌いではない。どちらかというと好きである、これは田舎(農村)で育った少年期のころが影響しているのであろう。田植えを迎えたこの時期は心躍るところがあったのだ。そんなことが自然に浮かんでくるのだが、それにしても嫌な事件が続くと思う。
もうさしたることでは驚かなくなった「森友・加計学園」疑惑だが、これは今後もとどまることなく出てくるにちがいない。安倍夫妻の犯罪(権力の乱用)という膿が切開されない限り、次々にいろいろの事が派生して行く。安倍首相が膿(自分の犯罪)は棚に上げて「膿を出しきる」という滑稽さというか、欺瞞は誰もが知っていることだが、これはまた、伝染もするのと言えようか。あたかも伝染するかのようにいろいろのことが、発覚してくる。財務省の前次官であった福田のセクハラ問題、これに対する麻生大臣の発言など次々と起こる。最近では日大のアメフト(アメリカンフットボール)の悪質タックル事件である。この一連の事件は直接には関係のない事件としてあるが、そこに僕らはある種のつながりを見ている。例えば、「森友・加計」学園疑惑に対する安倍の振舞いと、アメフトでの悪質タックル事件での内田監督の振舞いに同じだと感じるように。
「森友・加計」学園疑惑(それと関連して派生した事件も含めて)と悪質タックル疑惑は直接には関係のない事件である。ここに女子レスリングのパワハラ問題や企業などのデーター改竄事件を挟んでもいいだろう。これらは個々の事件としてあるが、これは権力の発生させる事件であり、権力関係の事件である。権力というのは具体的には政治権力と社会権力とか、個別的な場と関係を持ってあらわれるし、それは多様な形であわわれる。しかしその多様性を貫く権力の問題というのはあるのだ。かつて僕らは草の根まで浸透する天皇、天皇制という事を聞いたことがある。これは天皇、あるいは天皇制というのが権力の形(様式)としてあるということだったのだ。天皇、天皇制が様々の領域や場で現れる時、何のつながりもないように現れたにしても、そこに共通するものとして、人々が感じた天皇(制)的なものはあったのだし、それが権力としての形であり、様式だった。それは文化的なものとしてあったといえる、また、共同の問題だったのである。
「フランスで最も重要な夕刊紙と呼ばれる『ル・モンド』紙の記者が、あるとき、こう書いたことがある、「なぜ現代フランスにおいてかくも多くのひとが権力を問題にするのか。恐らく、いつの日か、なぜ、これほど権力の問題が人々の心を悩ましたのかに驚く時がくるであろう」と。しかし、私に言わせれば、驚くほうが間違っているのであって、権力の問題がかくもまじめな形で提出されたのは実は最近の事であり、二十世紀中葉に、二つのおおきな<権力の病>ともいうべきファシズムとスターリンニズムの体験をした後のことだ」(M・フーコ―)。
フーコ―がこれをあわらしたのは1980年代の初めであり。もう三十数年も前のことだ。日本の場合は天皇制という<権力の病>を加えてもいいが、今、権力の問題が、いろいろな事件という形であらわれているのだ。権力の問題はかつての左翼が扱えなく、それで本格的な問題にならずに来た。それが、今、要約問題になっている。権力者の嘘は権力の犯罪であり、病であるが、安倍のしらじらしい嘘の連発、自衛隊の日報隠し、内田監督の言い換えによる事の隠ぺいなど権力の犯罪として人々の批判をよんでいる。それらはかつてなら、権力の属性として、あるいは特権として許されてきたのかもしれない。しかし、どのように意識されているかはともかくとして、権力の振舞い、あり方に対する批判が連鎖反応として広がる状況にあるのだ。
アメフトでの日大選手の悪質タックル問題だが、タックルが悪質な反則行為としてとがめられることはある。これは前提である。それ以上にこの行為に対応する内田監督やコーチへの批判がある。行為をなした選手(宮川選手)の謝罪というか、反省的な行為は立派であり、多くのひとが称賛する。彼は行為の主体者であるが、この事件に対する責任を果たしたと思う。僕は彼に日大全共闘のことを思い出ださせたのだが、それだけ勇気ある行動だった。彼は彼の反則という行為をしいた権力構造に対して反省という形で一矢報いる行為をなした。彼に単独の記者会見を許さない権力の力に抗したのであり、権力に対する反抗をなしたのだ。これはとても勇気のいることだし、大学という権力に歯向かった日大全共闘のことを誰も想起したと思う。
監督は彼がアメフト部を支配していたその権力的な振る舞いが、彼の反則行為を生み出した事に反省も自覚もない。指示して言葉が食い違っていること、
それを受け取る側と乖離があった。これが監督やコーチの側の言い訳であるが、だれもそんなことは信用しない。監督やコーチと選手の関係、そこを支配している独裁的な支配関係を考えれば直ぐに想像できることである。指示でない行為をできる関係にないのであり、言葉以前に選手は監督やコーチの指示に支配されているのであり、そういう関係のなかで「潰してこい」こいという言葉を受け取ったのである。これが何を指したかは選手の解釈によるだろうが、それを反則的行為として受け取ったにしても、そのように受け取る関係は監督やコーチから出てきたのである。そういう関係にあったのだ。試合に出してやるという言葉も含めてである。監督やコーチの行為についての日頃の認識は到底、スポーツマンシップやルール順守などにはなかったと思える。それ以上に選手が主体的に判断し、できる行動にはなかったのだ。
アメフトという試合をやるのは個々の選手であるが、それはチームという共同編成でなされる。そこには選手と指導者との関係がある。この場合に指導は個々の選手に取っては従わなければならないルールのようなものとしてある、
この編成において支配するのは監督やコーチという指導陣である。これは一般化はできないとしても、日大のアメフトチームがそのようにあり、監督やコーチの支配力がそのようにあったことは確かだろう。そうであれば、選手が監督の事を乖離して受け取ったにせよ、それは監督やコーチが引き受けるべきものだ。
選手と監督・コーチのあいだには権力関係が介在し、発生している。この権力関係が個々人の行為を支配するのである。試合をする個々の主体は個人ではあるが、その個人の行為を支配しているのは監督やコーチの意向である。これは監督やコーチと選手の間にある関係、そこで出てくる権力関係のありようだが、日大のアメフトチームには伝統的な支配関係、権力関係があったのだ。このことに対する無責任で欺瞞的な対応、これは日本の軍隊が典型であったようなものがここでも見られた。内田監督やコーチ、また大学当局はこういうあり方に無自覚であるばかりではなく、メスを入れようとしない。反省や謝罪の言葉をいうが、ことの本質は隠し立てたままである、意識する、しないに関わらず欺瞞的である。
安倍の答弁と同じである。官僚たちの言い訳もである。
支配と抑圧、あるいは自由の問題が、権力(権力関係)を通してあらわれる現在の問題、それが社会をよりよくしていこうとする現在の問題である。僕らは経産省という官僚(官僚権力)のことを問題にしながら、座り込み闘争を続けている。原発の再稼働や存続に反対しながら、同時に権力としての彼等のあり方に目を向けている。安倍夫妻の権力犯罪からアメフトにおける内田監督の所業まで、政治、社会と多様な現れ方をする権力の問題、権力をどのように変えて行くか、どのような権力形態を生み出して行くかということを課題にしている。日大の宮川選手は権力の欺瞞や支配に抗する行動を記者会見の形で演じてくれた。僕らは、自立的な行動として現在の権力やその形態が生み出す問題に対応しながら、どのような権力を実現するのか、あるいは権力を変えて行くのかということを考えている。これが、現在の共同の課題として出てくる日も遠くはないと思っている。(三上治)
韓国よりきた方が立ち寄られお土産のパイをいただいた 5月24日(木)
事務所に着くと、昨日の雨中座り込み当番者のご苦労の様子が一目で分かった。事務所内に張ったロープに、のぼり旗、横断幕、カッパ、ヒモ等が整然と干してあった。経産省前に到着してセッティングを始めると、間もなくいつものメンバーが助人に入ってくれる。川崎より来ていただいた方が、赤の下地に白抜き文字で「安倍デンデンは総理も議員も辞めろ!」の横断幕をセットすると、早速その横断幕に複数の通行人が反応して、その通りですよねと指をさしてエールを送ってくれました。それと、二回ほど通行人が角にあったテントの方を見て、笑顔であそこを追い出されたのですかと、言われて頑張って下さいと激励をされました。多数の人が安倍政権や原発に反対している事が実感されました。
15時頃に韓国より3名の方(女性1名、男性2名)が見えられて、15分間位日本の通訳者を通して韓国の民主化運動の事や、韓国映画の「タクシー運転手」等のお話をしました。その人達は今日着いたようで、韓国お土産のパイを差し入れてくれました(大変美味しかったです)どうもそのお土産は、行く先が決まっていたようで、女性の方が男性に了解を取っていました。又カンパもして頂きました。
夕方には「安倍政権打倒」の国会議員前行動に参加する人達が、多く座りこんで頂き用意したイスでは足りなくなりました。私もこの行動にテント撤収後参加しましたが先程の韓国の100万人を超える参加者との相違は何なのかと、深いため息がでました。(Y・R)
文科省前の抗議行動にテント周辺から参加の人増え 5月25日(金)
大分暖かくなった。いや、むしろ暑いくらいだ。日差しが強いのでパラソルが重宝する。
座り込みを開始して暫くしてから、車椅子でカメラを回しながら 我々の前を通りすぎて行く2人連れがいた。何も言わず、我々を撮りつづける。どこから来たのかと問いかけても、ろくに返事もしない。3回目通りすぎたとき、どこから来たのか英語で問いかけたところ、小さな声でチャイニーズと答えた。回りに座り込んでいる女性陣が、我慢できなくなり、走って追いかけて行った。問い質して来た様だ。暫くしてから戻ってきた。車椅子の人は中国人、後ろから押していたのは日本人でMさんの連れ合いであることが分かった。(第二テントに出入りしていたMさんだ)既にテントのメンバーには連絡済みであるとのことだったが、私もTさんも全く聞いていない。イロハの女性陣は我慢できずに、「撮らないで」、とか「撮るな‼️」怒鳴り出してしまった。当然の事である。その中国のカメラマンは中国ではかなり名の通ったカメラマンとのことだそうだが、挨拶もろくにできないようでは問題外である。
後で分かったのだが、日曜日にやって来てOさんに話をしていったので話は通っている物だと思ったとのこと。でも我々には何も知らされていなかった。それにしても何か挨拶があってもよさそうなものをと思った。
座り込んだメンバーの話題は米朝会談の「中止」に係わることだ。朝鮮半島が平和に向かって歩み始めた矢先に、世界中の人々の願いを踏みにじるようなことを平気で行う指導者達に対する怒り。戦争への危機を煽り立てる指導者たちに対する怒り。ろうそく革命でパククネを打ち倒した韓国民衆の力への共感。安部晋三を始めとする嘘つき政権を徹底追及する民衆の闘い。これからも大きくしていかねばなるまい。しかし、急を要する。
4時を過ぎて文科省前での「朝鮮学校への無償化を即時適応せよ」の集会に参加した。最近テント周辺のメンバーの参加者が増えてきた。戦前の植民地支配の問題。戦後70数年、一貫して取り続けてきた日本政府の差別政策。奪われた言葉や文化・歴史を取り戻そうとして作られた朝鮮学校。それを歴代の日本政府は押しつぶそうとしてきた。戦後直後はGHQや警察権力の暴力を使って。そして、現代では、朝鮮学校のみを無償化適応除外という形で。このことを日本人はもっともっと知るべきであると思う。これは、日本人の問題でもあるのだ。(S・S)
国会行動に参加する人が立ち寄られた 5月26日(土)
今日もH駅で燕の巣を見た。尾がふたつ巣からはみ出していた。他の通行人で燕に関心を持つ人にお目にかかったことは一度もない。そんなに変わり者かなあ。
霞ヶ関は薄曇りでしのぎやすくパラソルは無用だった。国会包囲行動に参加する人が何人も立ち寄って座り込んでくれた。普段会えないテントの人たちも来てくれた。行動に参加する人たちが国会に出発すると静かになったが入れ替わるようにいつもの人たちが来てフルメンバーになった。
インド(?)の若い男性二人連れが来た。一人がスマホで鳩を真剣に撮影していた。私たちにはまるで無関心だったが。そのあと一人の女性が鳩を慈しむように見ながら通り過ぎていった。大抵の人は無関心か怪訝な顔をする。今日の経産省前の主役は鳩だった。
〇微笑外交
外交には無知だけれど最近の米朝の外交を見て感じたこと。
握手しながらネチネチともう一方の手で抓りあう。時折拳をあげる振りをするが微笑みを絶やさない。振り上げた拳で頭を掻いてごまかしたりして。
外交交渉では個人の人柄・信用も大事だと聞く。「微笑み外交に騙されるな」というがあなた達の笑い顔に騙されたりはしないだろう。 (O・O)
経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき! その74
自民党支持層も安倍政権・経産省を信用せず原発を拒否
~全国アンケート(岩波「科学5月号」)が示す「国民」の反原発~
木村雅英(経産省前テントひろば)
「自民党への投票者もその他の政党への投票者も過半が原発を拒否している」。
広瀬弘忠さん(東京女子大、安全・安心研究センター)が岩波「科学5月号」に報告している。昨年秋の衆議院選挙の2か月後(2017年12月)に行われた全国アンケート調査結果は、自民党支持層も含めて多くの「国民」が原発を心配し原発に反対している。すなわち、「自民党の候補者に投票した人々のうち、半数を優に超える人々が原発再稼働に反対している」のだ。
選挙の「自民支持層」、「希望、公明、維新支持層」、「立憲民主、共産、社民支持層」に分類してアンケートした結果のうち、以下では「自民支持層」の結果を記載する。
● 「原発再稼働への賛否」 やや反対:50.4%、絶対反対:13.7%、合計64.1%が反対
● 「原発事故発生後から現在に至るまでの原発観の変化」 非常に危険だと思うようになった:32.4%、かなり危険だと思うようになった:49.1%:合計81.5%が危険だと思うようになった
● 「原発再稼働で福島第一原発並みの事故の起こる可能性」 起こる;14.4%、たぶん起こる:49.4%、合計63.8%が事故再発可能性
● 「国の原発事故対策の評価」 あまりできていない:60.3%、全くできていない:15.7%、合計76%が国の対策を批判
● 福島第一原発は今も危険な状態が続いているか:まだ非常に危険な状態である:34.2%、かなり危険な状態である:46.1%、合計80.3%がイチエフまだ危険
● 再生可能エネルギーの利用:大幅に増やした方がいい:43.5%、少しずつ増やした方がいい:50.9%、合計94.4%再エネ利用指示
これらのアンケート結果は、自民党候補に投票した人までもが、安倍政権の原発推進政策を批判的に見ていることを示している。まして5月19日に発表された第5次「エネルギー基本計画」(案)は、世耕経産相の指示を受けて、今迄と変わらずに原発をベースロード電源とし、2030年に電力20~22%としている。「国民」と遊離した亡国の省、経産省だ。
「とめよう!東海第二原発 首都圏連絡会」結成集会決議文 転載
参加者一同
日本原電(株)は、東海第二原発の再稼働(20年延長申請)審査を昨年
の11月24日に原子力規制委員会に申請した。
現在、原子力規制委員会による適合
性審査が行われているが、東海第二原発は1978年に運転を開始し、今年の11月28日に40年を迎える老朽原発であり、11月27日までに、全ての審査を終えなければ廃炉となる。
原発の立地30キロ圏内には96万人の住民が暮らし、一度過酷事故が発生
すれば、1500万人が生活する東京はもとより、50キロ圏の栃木東部、80キ
ロ圏の千葉をはじめ関東一帯の住民は避難するまもなく、被ばくする。
東海第二原発は、東日本大震災で被災、損傷した原発である。急遽建設
された6.1mの防護壁から進入した津波により、非常用発電機1台が停止。
冷温停止まで3日半かかるという事態を引き起こしている。
また、応力腐食割れなどの劣化が進行し、シュラウドのひび割れも発覚。
茨城沖地震が頻繁に発生している中で、中規模な地震によってもひび割れ
が破断となり、制御棒が挿入できなくなる事態が懸念されている。
このような重大な危険性がある原発を運転継続40年の原則を反古にし、
再稼働することは許されない。
さらに、東海第二原発は、東電福島第一原発事故を引き起こした原発と
同型の沸騰水型原発である。
事故原因の究明も曖昧なまま、新規制基準への適合性のみで安全が担保
されるわけではなく、二度目の過酷事故は防ぐことはできない。
建設時270ガルだった基準地震動は、1009ガルに引き上げられているもの
の、一定程度は強化されたところもあるが、原子炉の基本構造はそのまま
であり、見せかけに過ぎない。
又、原電は、『燃え易いケーブルの半分を難燃性ケーブルに交換。残り
は防火シートでくるむ』としている。だが、安全系のケーブルについて言
っているだけで、ケーブル全体総延長1400kmから見ると、既に難燃化し
てあるのが6%、今から難燃性に交換するのは9%のみである
原発事故は地震や津波だけで起きているわけではない。スリーマイル島
原発事故や国内の事故例を見ても、安全対策費の削減による事故が繰り返
し起きている。
日本原電は、東海第二の再稼働にあたって、1740億円の安全対策費を東
電などからの資金援助によるとした。その費用はさらに膨らむであろう。
一企業の商業利益と引き換えに住民の暮らしといのちが犠牲になる再稼
働は断じて許せない。
東海村には核施設が集中している。原発に隣接する東海再処理施設に放
置されている「高レベル放射性廃液」は、冷却機能が失われれば東日本全
滅の破局的事態になる。
「新規制基準」に照らしても、東海第二原発の再稼働審査は同施設を複
合災害の審査対象にしなければならないことは明らかである。
廃止が決まった再処理施設には防潮壁はなく、廃液のガラス固化に20年、
施設廃止には70年を要する。
JCO臨界事故、動燃再処理工場火災事故、原子力機構プルトニウム被
曝事故。繰り返される事故に住民の不安と怒りは計り知れない。
茨城県内44市町村6割の27自治体において、20年延長反対、再稼働反対
の意見書が可決されている。
もはや、日本原電、東電、東北電などの電力各社、規制当局に私たちの
いのちと子どもたちの未来をゆだねることはできない。
3月11日、首都圏の市民と茨城の住民500名は、日本原電に対し、東海第
二原発の再稼働反対、廃炉を求める抗議、申し入れ行動を行った。
東海第二原発の再稼働は私たち首都圏の住民の力でとめる。
そのために大衆的な闘いを拡大強化し、再稼働を許さない行動をより広
範囲な皆さんに訴え、共に行動するため、本日、『とめよう!東海第二原
発 首都圏連絡会』を結成する。
日本原電は直ちに東海第二原発の再稼働を撤回し廃炉とすべきである。
右決議する。
2018年5月21日「とめよう!東海第二原発 首都圏連絡会」結成集会参加者一同
「エネルギー基本計画(案)」パブコメ意見を出そう!経産省「第5次エネルギー基本計画」は出鱈目! 6月17日締切
第5次エネルギー基本計画策定に向けた御意見の募集(パブリックコメント)開始
第5次「エネルギー基本計画(案)」が確定し5月19日にパブコメにかけられた。海外の再生エネルギー進展と「国民」の脱原発志向にも拘らず、原発をベースロード電源・原発は2030年電力の20%~22%・新増設も輸出も想定、などなど第4次と変わらない原発推進政策を提案している。
特に、3E+S尺度を使いながら、相変わらず「原発は安全、原発は安い、原発が無いと電力が足りない、原発はクリーンでゼロエミッション、原発原料は準国産、温室効果ガス対策」などなどの大嘘を並べている。
「東京電力福島第一原子力発電所事故の経験、反省と教訓を肝に銘じて取り組むことが原点であるという姿勢は一貫して変わらない。」とか「可能な限り原子力発電への依存度を提言する」とかの美辞麗句を並べてはいるが、相変わらず「国民」の意向に反して原発を続けるばかりか核燃料サイクルもそのまま残している。
検討開始時の世耕経産相の指示のとおりであるが、今井尚哉(現首相秘書官)や柳瀬唯夫(現経済産業審議官)が原子力立国を標榜したり3.11直後にも東電をつぶさずに原発推進を決めた勢力が未だに経産省内ではびこっているからであろうか。
経産省前テントひろばのみならず全国の原発反対運動とともに、この第5次「エネルギー基本計画(案)」を撤回させたい。経産省が大慌てで6月19日(土)にこのエネ計へのパブコメを開始した。多くの人々に意見提出を呼びかける。皆さん、「原発は直ちにやめよう」のパブコメ意見を出そう。
パブリックコメント案内
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=620218009&Mode=0
(受付期間)平成30年5月19日(土)~平成30年6月17日(日)(30日間)
(意見提出方法)
①e-Govから
「パブリックコメント:意見募集中案件詳細」画面の下にある「意見提出フォームへ」のボタンをクリックし、「パブリックコメント:意見提出フォーム」の入力様式に従い提出
②FAXで
意見提出様式(別添)に名前(法人・団体等の場合は、法人・団体名、意見提出者の氏名)と御意見を御記入の上、03-3501-2305 宛に送付
③書面での御提出
意見提出様式(別添)に名前(法人・団体等の場合は、法人・団体名、意見提出者の氏名)と御意見を御記入の上、下記宛先に送付
<宛先>〒100-8931東京都千代田区霞が関1-3-1
資源エネルギー庁長官官房総務課 パブリックコメント受付担当宛
パブコメ意見例
〇原発は止めよう 直ちに脱原発を実現しよう
〇核と命は共存できない
〇基本政策委員会座長の板根氏(コマツ相談役)を解任せよ、新増設を求める座長はいらない
〇原発は絶対に稼働させてはいけない
①事故を二度と繰り返してはいけない
②核のゴミをこれ以上増やしてはいけない
③平常に稼働しても周辺を放射能汚染し被ばく労働を強いる
〇3E+S評価で誤魔化すな
①原発は安全ではない
②原発は安くない
③原発が無くても電気は足りている
④原発はクリーンでもゼロエミッションでもない
⑤ウラン原料は準国産ではなく輸入している
〇福島は終わっていない
①事故は収束していない
②廃炉工程も4回延長、全く先が見えていない
③放射能汚染水を海に垂れ流し続けている
④被害者は救済されていない
⑤東電トップは刑事告訴され、経産省は責任とっていない
(K.M)
【案内】院内ヒアリング集会「福島トリチウム汚染水対策」
経産省前テントひろば 木村雅英
テーマ:「福島トリチウム汚染水対策」
日時:2018年6月1日(金)13時~16時
13時00分~13時30分:事前確認
13時30分~15時30分:ヒアリング(経産省に出席依頼中、詳細は未確定)
15時30分~16時00分:事後確認、今後について意見交換
場所: 参議院議員会館B103会議室(地下1階、定員60名)
質問項目: 第1群 東電福島第一原発のトリチウム汚染水
第2群 トリチウム汚染水の増加量
第3群 放射性汚染水(トリチウム水)の生体に対する影響あるいは動態
第4群 トリチウム汚染水による疾病の増加
第5群 トリチウム水タスクフォースの2016年6月の報告書について
第6群 トリチウム水海洋放出における「告示」濃度と運用濃度
第7群 地元からの抗議申入れ等
第8群 今後の取組
紹介:参議院福島みずほ議員
いわゆる放射能汚染水は、東電福島第一原発(以下、フクイチ)に100万トン以上あり、量的に最大のものはトリチウム汚染水(トリチウム水)であり65万トン~80万トンとされる。現在、このトリチウム汚染水の処理・処分が重大な課題となりつつある。
そんな中で、経産省はトリチウム汚染水をフクイチの敷地から海洋に放出する計画を検討している。トリチウム水タスクフォース(2013年12月~2016年6月)を開催し、「大量のトリチウム汚染水がタンク等に80万トンも在る」ということはそれ自身非常に危険であり「リスクも大きい」とも主張し、「希釈海洋放出」がもっとも有利であると主張している。
さらに、経産省は「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」を2016年11月に立ち上げ7回の会合を続け(第7回が2018年2月)、そこでは「風評被害」の払拭が議論されている。
これらの会合では、トリチウムの人体への影響は些細、すでに大量のトリチウムを海外(特にカナダ、フランス、イギリス、韓国など)で海洋放出、また宇宙線等によって毎年72ペタベクレルのトリチウムが発生、フクイチのトリチウム水は全部で57mg程度、などと議論し、トリチウム汚染水の海洋放出を正当化しようとしている。
しかしながら、トリチウム汚染水の安易な海洋放出をよしとする人は少ない。地元の漁連などとともに福島及び日本国内から海洋放出に反対の声が湧き上がっている。
なぜなら、トリチウムの毒性等については、必ずしも十分な研究がなされているわけではないが、国内で「トリチウムを扱う民間業者が2名死亡している」などの報告、英国でヒラメや二枚貝で3,000倍と2,300倍の濃縮の報告、カナダ・国内でのトリチウム汚染水による被害報告などがあり、海洋放出が安全であるとは誰も証明できていないし、誰も安全だとは信じていないからだ。
以上の状況の中で、フクイチをとりまくトリチウム汚染水の現現存量と増加状況、保管状況、トリチウム汚染水の安全性(危険性)、地元からの抗議の声、今後の取組、などを確認する。
トリチウム汚染水の海洋放出を許すな!
院内ヒアリング集会に是非ご参加を!
≪経産省前テントひろば≫
電話:070-6473-1947
住所:〒105-0003港区西新橋1-21-8新虎ビル2F
6月1日(金) 5時~6時経産省前抗議行動(テントひろば)
官邸前抗議行動 18時~(首都圏反原連)
6月3日(日) 脱原発青空川柳句会
選者は乱鬼龍 13時~ 経産省前テントひろば
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