「安倍政権はいますぐ退陣せよ」 大雨の中、2万7000人が国会前で叫ぶ
- 2018年 6月 11日
- 時代をみる
- 安倍岩垂 弘
「安倍政権はいますぐ退陣」「麻生財務相はいますぐ辞めろ」。激しい冷雨が降り注ぐ国会議事堂前正門に集結した約2万7000人のコールが、雨にかすむ国会周辺にこだました。6月10日(日)午後2時から国会議事堂正門前で開かれた「9条改憲NO! 政治の腐敗と人権侵害を許さない! 安倍政権の退陣を要求する6・10国会前大行動」は、不祥事や失態を重ねながらも退陣しない安倍内閣への怒りや憤りの声が噴出した。
安倍内閣は、森友・加計問題で公文書の改ざん、自衛隊のPKO日報問題で隠蔽、財務次官のセクハラ疑惑といった不祥事を次々と起こしながら、内閣としていまだに責任をとらない。このため、これらの不祥事を追及している各団体が、それぞれ内閣総辞職を迫ってきたが、安倍内閣は頑として応じない。そればかりか、原発の再稼働に踏みきり、沖縄・辺野古で米軍新基地の建設を進め、国会では「働き方」改革法案の成立を目指し、そのうえ、憲法9条の改定に躍起だ。そこで、これらに反対する23団体が実行委員会をつくり、今回の国会前大行動を主催した。
「国会議事堂正門前につくられたステージ。野党各党の代表も登壇し、あいさつした」
このため、大行動が掲げたスローガンは森友・加計学園疑惑究明、「働き方」改革一括法案廃案、セクハラ・女性差別許さない、東アジアの平和を対話で、沖縄・辺野古新基地建設反対、オスプレイ配備反対、原発再稼働反対、TPP11承認反対、IR(カジノ)法案廃案、戦争法廃止、共謀罪廃止、安倍9条改憲反対の12本にのぼった。
東京は、この日朝から梅雨空から雨が落ち、大行動が始まる直前から雨脚が強くなった。でも、地下鉄の駅を降りてきた、傘をさしたり、ビニールの雨合羽を着た人たちが国会議事堂前につめかけ、瞬く間に歩道がその人たちで埋まり、一部は歩道わきの公園にあふれた。
この日の参加者は、労組や各種団体によって組織的に動員された人よりも一人でやってきたと思われる人たちが目立った。それぞれの思いを書いた手製のプラカードを掲げた人もいた。その文面は「うそつき内閣」「うつき首相」といったものが多かった。
大行動では、まず、主催者を代表して「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会}共同代表の福山真劫氏があいさつしたが、同氏はその中で「安倍政権は憲法を破壊し、国政を私物化し、もり・かけ問題でうそにうそを重ねている。私たちの力でうそだらけの政権を終わりにさせよう。アジアでは非核平和への動きが始まっているのに、安倍首相は戦争政策を続けている。辺野古に基地を造り、憲法9条を改悪しようしている。これ以上、安倍政権を続けさせてはならない。退陣まであと一歩のところまで来ている。力を合わせて、安倍退陣へ大きな流れをつくろう」と訴えた。
「会場で見つけたプラカード。掲げていたのは高齢の女性で『これ、自分でつくつたんですよ』」
また、安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合(市民連合)世話人の山口二郎・法政大学教授は「民主主義とは、腐った権力から国民が権力を奪う闘いだ。力を合わせて闘おう」と呼びかけた。
森友問題に取り組んできた木村真・豊中市議会議員も登壇し、「財務省の改ざん発覚で安倍首相は終わりと思ったが、甘かった 。首相は悲願の改憲に必死。それをさせないために、一刻も早く退陣に追い込もう」と訴えた。
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