中国擁護のわけ その4
- 2018年 10月 10日
- 交流の広場
- 箒川兵庫助
10月4日付のBloombergビデオ“ウイグル族への弾圧を強める中国 China is cracking down on its Muslim minority“と”中国ウィグル族の『孤児』“を視聴した。
朝堂院大覚総裁主宰するJRPテレヴィジョンで話をされた幸福実現党の及川幸久氏の話に合った通りの映像内容であった。町の至る所に監視カメラがあり,100万人収容の教育再生キャンプなどがありモスクは出入り禁止である等々。後者の孤児は亡命者により残された家族とその孤児の話。
まず後者について述べれば,ただ亡命者夫婦が残していった孤児が孤児院に入れられているということであるが,そういう孤児たちが何人いるか分からない映像であった。日本人で亡命した方はいないから,亡命と聞いただけで驚く日本人が多いが,日本の宗主国米国には亡命者が少なからずある。たとえばトルコから亡命したギュエレン牧師。また孤児ばかりでなく,何人の亡命者がいるのかも数が不明である。したがってその亡命者が本当の政治的・宗教的亡命者なのかも分からない。イギリスのスクリパル親子のような事件もあるから注意する必要がある。
ところでウィグル自治区といっても広い。またウィグル民族が全て東トルキスタン民族であるとは限らない。小生が訪れたことのあるトルファンからウルムチを経由してヤルカンドそしてホータン地区まで自治区は広い。人口は1,000万人以上。一説には3,000万人。中国の人口13億人からすれば3,000万人は少数派。少数民族。南方のミャオ族やアカ族より桁違いに多い。
激しい口調をした中国人民軍兵士の映像が映されているが,日本の機動隊員の動きと変わらない。遠くは安保反対闘争の機動隊員から近くは沖縄土人発言の大阪府機動隊員まで。つまり日本と中国も同じ。1968年のシカゴでも人権が蹂躙されデモ隊が暴行された。とすれば日本も米国も中国も同じ。中国政府が最近、アメリカ国内の無抵抗の妊婦が警官に撃ち殺された事件を念頭にアメリカ国内の人権状況に警鐘を鳴らしたのは故なしとしない。アメリカではケネディが暗殺され,レーガンは銃弾に倒れはぐった。日本では浅沼委員長がナイフで刺され死亡。韓国では朴が銃撃され絶命した。しかし中国では毛沢東をはじめ周恩来や鄧小平まで指導者で暗殺された人はいない。いづれが人権侵害のひどい社会であるのかは明らかではない。
3分足らずの映像で解説と異なる部分があった。モスクは出入り禁止というテロップが流れたが,多くの人がモスク内に入っている映像であった。金属探知機で検査をしていただけ。羽田空港と変わりない。ブルームバーグBLBは「売女マスコミ」と違って素晴らしい記事を書くこともある。例えば原発記事。東電批判の記事を小生が別のブログで紹介したら,次から原発関係の批判記事を詳しく載せなくなった。東電や経産省から毒饅頭が配られたのであろう。とは言え,BLBは気骨のある経済メディアである。日本語テロップと映像が一致しないように今回の映像をワザと造り反骨精神をみせた(この文章も書かない方が良かった?)。
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