6月20日(日)シンポジウム、6月15日(火)記念行事等の案内
- 2010年 6月 2日
- 評論・紹介・意見
- 9条改憲阻止の会
連帯・共同ニュース2010年5月31日 第57号
6月20日(日)シンポジウム、6月15日(火)記念行事等の案内
■ 9条改憲阻止の会は毎年6月15日の前後に集会をやってきました。安倍政権の憲法改悪の動きに対抗してこの会は形成されたのですが、そこに60年安保闘争を全学連の学生として担った人たちが多く参加し、自然と6月15日ころに集会がもたれてきたのです。今年はあの安保闘争から50年目ですが、今年は普天間基地移設先として辺野古に新基地建設をする日米の共同声明が出されそれに対する反対闘争が盛り上がり、それは今後へと継続される動きになっています。
かつて安保改定を強行した岸信介は戦後占領政策の清算として片務的な「安保条約の改定」と占領下にある沖縄の返還を語っていました。彼なりの日本独立志向だったのかもしれないが、結果はアメリカの占領状態の固定化、沖縄の現状の固定化にしかなりませんでした。それは国民の手[意思]による国家の変革が不十分であることを意味しています。国民の期待を担った政権交代と新政権ではあったが、その現状はその困難さを告知しています。僕らはめげることなく、国民の意思が決定力を持つ政治をめざすことであり、それがなければ日米の戦後関係の改変も沖縄の現状の打破も不可能でしよう。その意思を確認する集会や記念行事などを案内します。
■ 「6月20日(日)「シンポジウム 沖縄・日本・安保50周年」場所明大駿河台アカデミーコモン9
階309B 13時30分開始、主催シンポジウム実行委員会、連絡先9条改憲阻止の会3356-9932。資料代1000円。パネラー、松元剛、真喜志好一、高良勉、土屋源太郎他。
沖縄からの報告と問題提起を基軸に、安保条約や憲法問題に触れ、日本と沖縄の過去。現在、未来のイメージと構想を展開することになると思います。沖縄のこの間の運動には沖縄(琉球弧)の自己決定権をめざし動きがでてきていますが、これは国家に対する国民の自立というイメージと重なっていくと思います
■ 60年安保50周年記念行事 ●6月15日(火)午後3時~5時・記念講演(加藤尚武
・坂野潤治)場所早稲田大学小講堂[無料] ●記念パーティ5時30分~8時、早稲田大学 大隈記念タワー15Fレストラン「西北の風」参加希望者は申込必要 ●報道写真展 6月8日~
6月17日(木) 午前10時~午後6時、13日は休み 早稲田大学 大隈記念タワー 10F125記念館[無料] ●6月29日(火) 佐藤優の60年安保50周年記念講演 午後2時30分~4時30分 角筈区民ホール その他の催しものが多くありますが折を見て紹介します。(文責三上治)
2010年5月31日 第56号
6月20日『シンポジウム沖縄・日本・安保50周年』案内
■ 普天間基地移設をめぐる5月28日の日米共同声明と鳩山内閣の閣議決定のドラマは50年
前の安保改定の光景を思い浮かばせた。国会周辺を取り巻いた膨大の人々の姿は沖縄の人々であるとすれば、鳩山首相の姿は5月19日に強行採決を演じた岸信介に似ている。役者も舞台も変わってはいるがそこで演じられた劇は変わらないといえるのだ。日本政府とアメリカ政府の国民の意思を無視した合意と決定、アメリカの安全保障(軍事戦略)への日本の追随は同じ構造なのである。僕はつぶやきたい。安保改定に反対した人々の意思はベトナム戦争での自衛隊の派遣の要請(海外派兵)や憲法改定の動きを阻止する力の源流になってきたと。
■ 一口に50年と言うが、世の中は変わった。例えば、誰も携帯電話やパソコンなど情報伝達手段がこんなに普及している。これは誰も想像しなかったことだ。もちろん、僕らは日常生活における変化の様相をいろいろ取り上げることができるだろう。だが、同時に驚くほど変わらないものもある。日米の戦後の関係はその一つだ。沖縄の基地の現状もその一つである。1972年に軍政から解放され、日本に復帰したとはいえ基地に取り囲まれた沖縄の姿はかわらないのだ。こうした中で僕の中を去来するのはこの50年世の中の動きに翻弄されながら世界を変えるようとしてきた僕らの希望の行方だ。僕らが世界を変えたいと願い、様々の運動や行動をしてきたのは日常や存在にある矛盾や不条理がそれを促したからである。だが、僕らの運動や行動は残念ながら混迷を深め言葉は解体に瀕している。セピア色の記憶は時折僕らを励ますことがあるにしても、僕らはこの事態を簡単には打ち消せない。それでもやはり希望を失うことはない。
■ かつてあの60年安保行動の日々の希望は今、沖縄の人々の運動や行動と重ねあわせることができる。これは我田引水ではない。国家から自立し、世界に対する自己決定権で立つ動きとして歴史的に重ねられるからだ。これは国家権力の戦後史に抗し、国民の抵抗の戦後史であり、過去・現在・未来とつながるものだ。僕らが日常生活の中で底の抜けたように感じる心に動きを脱する力になりうるものだ。僕らは今ひとたび、これを確認し、僕らの世界の変革を願う運動と行動の糧にしたい。このためのシンポジウムが開かれる。「6月20日沖縄・日本・安保50周年」である。場所は明大駿河台アカデミーコモン9階309B、13時30分開始。僕らは例年6月15日の前後に集会をやってきた。今年はこのシンポジウムを担いたい。 (文責 三上治)
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
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