テント日誌2月21日
- 2019年 2月 24日
- 交流の広場
- 経産省前テントひろば
経産省前テントひろば1807日後
侵略はいつでも正当防衛と精義の顔をしている 1月16日(土)
チョコレートをねだっているわけではないがVday+2日目…ま、いいか。風は無風といってよく穏やかな陽射しを浴びて夢見心地。帽子もマフラーも手袋も要らなかったくらい暖か。風がないのをチャンスとばかりバナーにテントニュース(3.11院内集会、古賀茂明さんの写真入り)や辺野古の埋め立ての賛否を問う経産省前市民投票を呼び掛けるポスターをテープで貼った。
機動隊のお巡りさんが二人で見回りにやってきた。一人は最近着任したと思しき若い方。Uさんが「こんにちは」と挨拶するとあちらも「こんにちは」。
IさんはFさんのお見舞いに行かれたので今日は珍しく座り込みはお休み。そういう時に限ってSYさんやしばらく来なかった人(お名前忘れました)が来てくれた。不思議、とても不思議、レギュラーが一人いないと誰かしら二人は来てくれる。
あれ、見覚えが…テント美術館の「エデンの園」を描いたH・Nさんが来てくれた。銀座で個展を開催中だという。5種類のポストカードを見せてもらった。沖縄をテーマにした油絵だった。美しく力強い絵だった。時に心折れそうになってもいつも大切なものを見詰めている、そんな強さ。「士別れて三日、即ち更に刮目して相待すべし」というけれど3年ぶりだからね。短い時間だったが絵を描いている人とお話ができた。やっとできた。
〇侵略はいつでも正当防衛と正義の顔をしている
日本の安全保障の話になると地政学がどうだ、こうだと出てくるのが沖縄。だが犠牲にされる人を説得する唯一の方法は犠牲にしないことだ。(O・O)
統計不正問題と不祥事続発の霞が関 2月17日(日)
街路の樹木が丸裸にされて寒々をした光景を呈するのはいつものことだがそれにしても不祥事を頻発させる霞が関(官僚の世界)はどうなっているのだろうか。僕らは経産省と原子力ムラに抗議すべくテントでの占拠か→座り込みを続けているが、それにしても頻発する不祥事(不正)の露呈には驚かざるをえない。昨年は僕らの真ん前の財務省の公文書改竄やセクハラ事件が衝撃をもって現出したが、段々と慣れっこにされて、またかと思わされるにしても、すぐに忘れさせられるようになっていくのであろうか。「泣く子と地頭に勝てぬ」ではないが役人のことはどうしょうもない、と諦めさせられるのか。
経産省や原子力ムラの原発政策(再稼働や保存策)は矛盾が事故として露呈しなくても、不正で不都合なことだが、彼等はそれを密室で隠れて進める。こういう官僚のあり方は何度も語ってきたことだが、僕等は彼等の所業を絶えず監視し、その不当なことに対し、不断に批判の声をあげ続けなければならない。政治家ならば、選挙で審判ができるが、官僚はそのような道もないとはよく言われる。だから、彼らの所業を監視し、批判して行くことはやさしくはない。官僚に対する批判がその変革も含めて展開されたことがあまりなかったからだという歴史的事情もある。
官僚は国民との間で支配・被支配という関係(階級関係)を成立させる。いうなら、官僚は国民に対して支配的な関係に立つ階級的存在である。それは資本家と労働者という社会的な支配・被支配という意味での階級ではない。それは国家という基盤において成り立つ階級だからである。国家が統治ということにおいて成立させる階級である。国家が統治において支配・被支配という権力関係を発生させることに基づいている。国民に対して国家が統治する主体として現れる時、この国家の側にあるのが官僚である。例えば,天皇の統治が日本の国家(国体)だというとき、官僚は天皇の官僚として現れるのだが、そこで天皇が統治主体だということで、国民に対する支配的・階級的な位置を持つのである。だから、国家の統治形態、いうなら国家の国民の間の関係、そこでの支配・被支配の在り様で官僚の支配的性格、階級的性格は変わる。
戦前の日本の官僚としての軍隊は天皇統治ということで、天皇の統治が日本の国体だということで支配的性格を強めたのであり、ひとつの典型といえるのだが、戦後は日本の官僚は天皇の官僚ではなくなった。それは天皇の統治から主権在民に代わったからだ。そこで官僚は国民の公僕となった。だが、ここで注意のいることは憲法において官僚の存在が変わったのかにしても、現実の官僚はそのようには変っていないということだ。制度的には天皇の官僚ということは変ったにしても、官僚の実態というか、存在形態は踏襲されてきたと言える。主権在民の国家に日本が変わったとは到底いえないし、統治形態が変わったとはいえないからだ。いくつかの面で戦前の天皇の官僚は変った。しかし、主権在民下の官僚というようには変わりはしなかったのだ。アメリカ占領軍が日本統治のために天皇を利用したように、アメリカ占領軍は天皇の官僚を温存し利用したことがある。だから、戦後改革のうちでも官僚改革は一部にとどまった。戦後70年の中で官僚はその矛盾を累積させ、それゆえに本格的な改革と再編要求が出て来た。これは官僚の存在様式が社会の進展の中で矛盾を深めてきたからだ。民主党への政権交代の中で官僚の改革が掲げられる必然があった。あの時期に官僚批判が盛り上がったことを想起すればいいと思う。だが、政権についた民主党は官僚の抵抗で潰えて行った。
官僚の不祥事は様々の戦後の日本国家、その統治体制の矛盾の露呈であり、これは民主党への政権交代時に様々に論じられたが、それは安倍政権下でも変わらないのである。ただ、安倍はこうした官僚の不祥事を、―日本の国家(統治体制)の矛盾の露呈だがー、戦前型の官僚に再編する方向で解決しようとしている。そういうと天皇の官僚への再編ということをイメージするかもしれないが、安倍は天皇をかかげないで、その官僚構造だけはということで戦後の右翼や右翼保守とは少し違う。彼の国家主義は天皇を強調するというよりは、官僚の国家主義的強化であり、特殊である。この観点に立てば彼が共謀罪で治安系の統治権力強化を図ってきたこと、自衛隊の官僚的軍としての再編(そのためにこそ「憲法変自衛の明記」はある)などもよく分かる。安倍は官邸の支配力を強化する「第二の官僚」の誕生を図りつつ、官僚への支配力を強めているが、彼には官僚の力の復権が志向されている。それゆえに、これまでのように官僚は政党政治の優位に立つというよりは、安倍を支援し、それをかばう。それは官僚の再編を志向する安倍と、官僚たちと利害が一致しているからだ。
不祥事の頻発の中で、僕らは官僚の世界でどういう矛盾が進行しているか、それを見ながら、官僚を変えていくこと、それが、原発政策を変えさせるためにも必要であることを理解しつつ、闘いを組んでいかなければならない。道は遠い、いつも、そんな思いに囚われるが、官僚のことから目をはなさずに闘いと続けなければならない。 (三上治)
辺野古新基地建設の模擬投票に参加される方あり 2月18日(月)
今日から一週間はかなり暖かくなるとの天気予報の通り、空は雲ひとつない晴天で風はあったが太陽光のお陰でかなり暖かかった。 今日の座り込みはいつもの3人と高級自転車愛用者の人、現役労働者のS君の五人で始まった。 暖かいので人通りも多く我々に声をかけてくる人も多かった。そういう人にはテントニュースと共に辺野古新基地建設についての模擬投票を参加してもらった。イヤッという人はなく皆さん素直に応じてくれた。賛成という人はなく皆さん反対‼のところに丸をつけてくれた。ついでにカンパも頂いた。
参加者情報。高級自転車の彼。いつも自転車に乗ってやって来たのに今日は地下鉄。その理由を聞いたら、昔から腰痛に悩まされていて、先月から再発してこの間家で横になって寝ていたとのこと。少し暖かくなったからか、今日は少し具合が良かったので来てみたとのこと。暖かいうちにということで2時頃帰られた。治す薬がないそうで良くなることを祈るばかりである。
現役労働者のS君。仕事はどうしたと聞いたら夜に働いているとのこと。以前は昼間働いていたが先週から夜勤になったとのこと。昔私もやったことがあるが昼間の二倍疲れた、くれぐれも体に気を付けて欲しいものである。2時45分に金融庁のビルに太陽が隠れてしまい風の冷たさが強く感じられたー風は南から吹いているのに。3時過ぎに帯状疱疹にかかって歩行に苦労されているStさんが寄ってくださった。私が退院して初めて会ったのでよもやま話に花が咲いた。他に用事があったのか話が済んだあと帰られた。そのすぐ後にS君が夜勤の仕事先に行かれた。4時以降は風がますます強くなり手袋無しでは座っていられなかった。
4時半過ぎにレジェンド・Sさん一行が国会前座り込みを終えられてやってこられた。元気そうであった。相変わらず風が冷たいなか時間が来たので撤収した。最後に。事務所に帰ってきて片付けていたら木曜担当のTさんが来て沖縄県民投票の票数を確認に来た。全部で55票有り難う‼引き続きお願い致しますと言っていました。今日は5人の通行人が協力してくれました。今日の経験から言えることは本土の人もかなり興味を持っていて参加できることに意義を感じている。当たり前ですが。 (保) 雨はたいしたことはなかったがやはり幾分か寒い 2月19日(火) 新橋界隈を事務所に向かって歩き始めた11時過ぎ、小雨が降り始める。テントニュース159号の印刷は済んでいたので、早速9脚の折り畳み椅子を新しい台車に積んで経産省前へ向かう。これは結構な重さだったのか、10分弱の間に少しだけ汗をかく。この雨もたいしたことなく暫くして止んだが、やはり幾分の寒さもある。 そんな中で3つのパラソルを立てて座り込んでいると、13時過ぎになって一人の中年警察官が警察車両から降りて来て、経産省前の歩道に並べた椅子をじろじろと眺めて無言で立ち去り再び車両に乗り込む。その後、裁判所方面からやってきたグループの二組が、辺野古埋め立て住民(模擬)投票に参加された。九州からEさんが帰京したとの連絡があり経産省前に来るというので3時過ぎまで待ったが、現れなかった。結局、午後の雨はたいしたことなかったのだが、旧い知人の通夜に向かう夕方になって雨が再び降り始めた。(O・E)
祈祷会「死者の裁き」もあって、賑やかなひろば 2月21日(木) 暖かくて助かった。 通りがかる人もコートなしの人が目立っていた。 でも風が強いのには困った、最初に取り付けたバナーも途中から仕方なく外すことになる。 雨よりはましだけど… 今日は色んな人が来てくれた。 まず日の君裁判を闘っているKさんがいつもの瓦煎餅とお饅頭をもって来てくれしばらく色々話して行く。 その後テントのDVDを作ってくれているSさん、そしてKMさんが東電交渉に行くと嬉しそうに寄って行った。 東電には言いたいことばかりなのだろう。 2時ごろSyさん、Mさん、たんぽぽのボランティアをしているOさんと賑やかになった。
そして3時からは月例の「鎮魂」祈祷会がありそれを見に来る人もいた。 私は途中で失礼したが、最後に三上さんがテント代表で挨拶されたそうだ。 祈りが天に通じることを願います。 その後郡山出身の青年が寄ってくれたそうです。 彼は早稲田大学で原発関係のことを研究していて、20ミリシーベルトでの帰還政策に怒っていたとのこと。 地元では原発のことは話せない状況で私たちが反原発で座り込んでいることに感謝していたと聞いて嬉しい。 Yさんがまた寄ってくれるようにと話したようだ。(I.K)
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経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき! その109 ADR仲裁和解案拒否の理由は「公平性」の為!
(東電回答) ~経産省は東京電力の原発ADR仲裁和解案拒否を容認するな!~ 2019年2月22日 木村雅英(経産省前テントひろば) その105(経産省は東京電力の原発ADR仲裁和解案拒否を容認するな!~議決権ベースで東電株の50.11%を有する筆頭株主「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」が東電に和解案を受け入れさせよ~)にも書いたように、東電はADRの仲裁和解案を蹴りながら日本原電に資金支援をして東海第二再稼働を目論んでいる。これについて、2月21日に東電と直接対話する「共の会」で尋ねたところ、東電はADR仲裁和解案拒否の理由は「公平性」と回答した。皆さんは納得できますか? 文科省「原子力損害賠償紛争解決センター 和解仲介の結果の公表について」サイトには、ADRセンターの和解仲介の結果が掲載されている。 http://www.mext.go.jp/a_menu/genshi_baisho/jiko_baisho/detail/1329134.htm 本年2月8日時点で合計1406件の和解案が示されている。東電によればこのうちほぼ8割が和解成立しているそうだ。ということはまだ約2割が和解できていない。 「仲介委員が和解案を提示したものの和解成立に至らなかった事例について、8件の「和解案提示理由書等(成立に至らなかった事例)」の一覧と「事案概要一覧」が示されている。 http://www.mext.go.jp/a_menu/genshi_baisho/jiko_baisho/detail/1403177.htm
「事案の概要」によれば8件すべてが「被申立人が和解案の受諾を拒否」している。東電が「中立・公正な立場の仲介委員が、当事者両方の意見を調整して」提示した和解案を蹴り、裁判による手続に持っていこうとしているのだ。 私から8件の和解案の金額を例示(事案8南相馬市は金額649万円)してなぜ受諾を拒否するのかと問い詰めたところ、東電は金額が問題では無く「公平性」が問題だと何度も答えた。和解案に応じると他の係争中あるいは既に支払いが終わっている被害者と比較して「不公平」になるからだそうだ。 そんなことで和解案の受諾拒否するのはおかしい。もし、和解案受諾により他の被害者から不満が出たら、その被害者に対して誠意を尽くせばいい。 イチエフ事故を起こし多くの人々と多くの生物に重大な被害を与えたではないか!「原子力の損害賠償、廃止措置、除染に誠心誠意、全力を尽くす」と文書回答しているではないか!
ADRの和解案の受諾を拒否することは許されない。 東電は、我々の税金や電気料金をまき上げながら、事故被害者への賠償さえも誠実にせず、一方で日本原電に資金支援して東海第二再稼働を目論む。こんな会社はやはり早く潰してしまうべきだ。 東電の横暴を容認する経産省・資源エネルギー庁も許せない。
脱原発青空川柳句会 2月24日(日) 正午から
経産省前テントひろば 12時~ 選者:乱鬼龍
3月1日(金)経産省前抗議行動 17時~18時
官邸前抗議行動(首都圏反原連)は18時30分~
3.11脱原発テントひろば院内集会 ~古賀茂明さん「原子力ムラとの最後の戦いが始まった!」~ 日時:2019年3月11日(月)16時半~18時 場所:霞が関 参議院議員会館 講堂 講演:古賀茂明さん 「原子力ムラとの最後の戦いが始まった~3.11から始まった経産省の長期戦略とは?」 主催:経産省前テントひろば 私たちは、3・11事故から半年後の2011年9月11日に経済産業省敷地の一画に脱原発テントを設置し、全国の方々とともに脱原発を訴え続けた。さらに、2016年8月の経産省による脱原発テント強制撤去後、「経産省前テントひろば」は経産省本館正門玄関前歩道に座り込んで、平日も休日も毎日福島原発事故の責任を追及し脱原発を訴え続け、毎週金曜日夕刻には本館前で抗議集会を実施している。 福島原発事故は収束していない。ところが、経産省は東電を残して原発推進する施策をし続け、原発を存続させる「エネルギー基本計画」を施行している。当然、「国民」の理解は得られず、核燃料サイクルも原発輸出も破綻している。 イチエフ福島原発事故後から丸9年目を迎える3月11日、2011年9月に経産省を退任し「日本ではじめて東京電力の破綻処理策を提起して原子力ムラと対決」を開始した古賀茂明さんに講演をお願いした。この8年間の経産省・安倍政権の施策を振り返り、原発推進政策を糾弾し、原子力ムラとの最後の戦いを考える。 なお、同じ会場で開催される大間裁判報告集会の終了後にテントひろばの集会を開催する。 沢山の方々の参加を呼びかける。 問合せ: 経産省前テントひろば 〒105-0003港区西新橋1-21-8新虎ビル2F 070-6473-1947
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