中国擁護論 その16-3 カナダ政府から孟晩舟を取り戻す京劇
- 2019年 6月 18日
- 交流の広場
- 箒川兵庫助
さて話は昨年12月。ファフェイの,5Gの孟晩舟氏逮捕を思い出す。米国政府がカナダ政府に逮捕を要請し,引き渡しを求めている事件が現在進行中である。他方英国のエクアドル大使館に亡命していたJ.アサンジ氏は英国のウェストミンスタ-法廷で裁かれ,米国に引き渡される予定だという。この二人に共通するのは犯人の「引き渡し extradition」である。英加両政府には主権がないようである。北京政府-香港政庁。米政府-英国政府そして米-加両政府の関係とどう異なるのであろうか。
香港返還前の中国人民に「人権」はなく返還後の「天安門事件」の中国人民に「人権」はあるのであろうか。
報道ステ-ションのいくつかの映像を観て,どこかで見たことがあるプラカ-ドだと朧気ながら気が付いた。”NO Extradition.”
このプラは「引き渡し反対」と呼ぶべきであろう。すなわち「逃亡犯条例」ではなくて『引き渡し条例』と訳すべきものである。その意味で我が国の河野外務大臣は正しかった: 「大きな声で騒ぐ問題ではないでしょう。」 米国がカナダに対しても英国に対しても要求している「引き渡し」と何らが変わりない。
何らかの伝手で「中国で犯罪を犯した(容疑)者が本土から逃げ出して香港に行き居住していた場合,「引き渡」しなさいという内容であること」と推認できる。
すなわち,デモシスト周庭氏や香港のデモ隊に騒いでもらって米英加を非難するための道具として北京政府が放った逆説のヤラセ・デモではなかったのか。デモ人数が多かったわけである。北京政府がデモ参加者数を故意に増やしたという仮説も成り立つ。そうして「引き渡し条例」デモ騒ぎを通して華為の孟晩舟を取り戻すことを狙った京劇であろう。塁はJ.アサンジ氏にも及ぶだろう。二人が自由になる日は近い。
聡明な周庭氏がそこに気が付くまで時間はかからないだろう。それとも彼女さえも役者の一人か。
追記:しかしそれに付けても,ファウェイの孟晩秋氏やJ.アサンジ氏との関連を質問しない日本人記者の不勉強が気になる。
雨傘運動指導者の周庭氏が日本に,今回のデモ指導者たちがWC詣でのために出国(脱香港)出来るのは不思議ではある。
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