中野@札幌様(続)
- 2019年 8月 3日
- 交流の広場
- 熊王信之
日本国憲法の原理に基づく福祉国家を築く、と云う当面の政策課題実現に経済、金融に係る諸手法を駆使するのに異議がある訳ではありません。 ただ、今のアベの何とかのように国債の無制限垂れ流しを放置するのは戦後の歴史に鑑みれば禍根を残すことになるとの思いがあるのです。
本日(8月2日)、日本の市場では米国市場に続き暴落しました。 円高にも向かっています。 経済、金融畑の実務家の一致した見解では、2008年以来の不況・金融危機が来るのに後少し、との見方が多数です。 でもEUや米国のように中央銀行が金利操作等の対症療法を施す手が残っていません。
アベの何とかで大企業と富裕層は肥え太ったものの中間層から下は、生活が苦しくなりました。 自公政府が最低賃金を引き上げる等と言うのですから国民一般の収入がどうなっているのかが分かります。
70年代か、80年代初めから国家ぐるみで労働運動を弾圧し、中央労働団体そのものを右傾化させて企業大事の組合紛いに仕立て直した成果を自ら否定しなければならなくなった皮肉を笑いたいのですが、反対に情けなくなります。 自分が勤務して労働組合の役員を務めていた役所にも第二組合が突如出来た時のことを思い出しながら。
其処から、退職まで長い辛い時間を過ごしました。 あの前川氏と同様か、それ以上のことをしたのですから。 いくら勤務に励んでも同僚、部下に当たる者からさえ見下され昇任昇格の名簿からさえ外される処遇を受けましたが、自分の思想・信条を売り渡すことのみ拒否しつつ生きました。 多くの友人・知人は、昇任昇格と年俸のために己の思想・信条を売り渡したものでした。 裁判闘争で支援した者にも裏切られ惨めでした。 薄ら笑いで自分を見る上級役職者も居ましたが我が家の愛猫を思い耐えたものでした。
最近、若い時に読みましたマルクスとレーニンの書籍を紐解いています。 古本屋で全集も買おうかな、とも考えています。 今頃になって「二十一世紀の資本」を読んでいまして思い出したのです。 ソ連崩壊の際に縁切り同然になりました社会主義を、全て忘却の彼方になり果てる対象にすることが出来ない自分がいるようです。 民青や社会主義協会に属していた友人達が懐かしいです。
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。