反原発学者・研究者-トリエンナ-レ-「れいわ新選組」TV報道なし-に共通するもの
- 2019年 8月 6日
- 交流の広場
- 箒川兵庫助
澤藤統一郎弁護士の「『表現の不自由展・その後』が実証した、我が国の表現の不自由」(ちきゅう座 2019年 8月 4日)を拝読し、澤藤先生に大いに賛成したい。
思い出せば遠くは広島平和祈念資料館「蝋人形」から始まって『はだしのゲン』というマンガ本が公民館や学校の図書館から消えた事件があった。消えたというより読者・観覧者から見えないようにされた。
近くは3.11の反原発学者・知識人がTVから消された。原発大暴発があるまで原発推進派の関村直人教授のように「原子炉はメルト・ダウンしません」といっていた原発推進派のタレントや芸能人や学者がTV画面から去り、代わってたとえばNHKでは反原発学者や研究者が登場してきた。すると、これらの研究者の発言内容の誤りを指摘する電話が急激に増えた。重箱の隅を突っつくようなケアレス・ミスを大問題視して放送局に電話を掛け捲った。受付係たちはトリエンナ-レと同じように対応に苦慮された。そうして結果として反原発学者や研究者がTV画面から遠ざけられた(間違いがあれば直接本人に電話すればいいものを陰湿にもNHKに掛けた)。
いわゆる放送禁止物体として次から次へとT画面から排除された。例えば元通産官僚古賀茂明氏,IWJの岩上安見氏,古舘一郎氏や反原発の広瀬隆氏など。小出裕章氏や経済評論家佐高信氏らも準放送禁止物体であろう。しかし後ろで一度に大量に電話を送り付けるグル-プが存在することは明らかである。
誰が後ろで糸を引いているのであろうか。おそらく内閣調査室かもしれない。マスコミには影の存在組織に関する確かな証拠を挙げて頂き,表現の自由を守ってほしいものだが,昨今の国政選挙では「れいわ新選組」がTV出演を拒否された。ネコや犬が人を噛んでもニュ-ズにならないが,人が猫や犬を噛めばニュ-ズである。何を放送するかはメディアの自由であるが,スシトモのメディア幹部が政権寄りである以上,放送禁止物体である「れいわ新選組」は,言葉の定義により,放送されるはずもなかった。
しかしながらニュ-ス性は十分あった。十二分あった。れいわの当選者2人が初登院するときのマスゴミによる報道は尋常ではなかった。さすがの内閣府も政党要件を満たしたれいわを放送することを認めざるを得なかった。すなわち報道の自由,表現の自由は一時的なりといえども回復された,と言えよう。
以上のようにみてきたとき,日本政府の一部門が後ろで電話掛けという組織を率いていることは明らかである。憲法の保障する表現の自由を護るためにも,この闇の組織を撃破することが要請されている。それとも内閣府へ電話を掛ける大きな組織を我々も持つべきなのであろうか。3年ごとに考えてみる必要がある。
「ちきゅう座」に掲載された記事を転載される場合は、「ちきゅう座」からの転載であること、および著者名を必ず明記して下さい。