習近平の面前には30年前と同じ「機会」がある
- 2019年 10月 21日
- 交流の広場
- リスベット
10月17日You Tube「年代向銭看」明居正台湾大学政治学部名誉教授の発言(要約翻訳 リスベット) 1989年天安門事件当時共産党総書記趙紫陽氏生誕100年に寄せて
趙「蒋経国は偉大な人物で、大権を手にしながら台湾を民主化した。中国と台湾の関係は、台湾を脅すならば、民心を失うのみ。平和を基に統一するしかない」。
明「台湾は既に民主化したので、待っているのは中国の民主化である」。
趙「中国の病状、病因、処方箋について。中国の改革は腐敗や権力資本主義を作り出した。この腐敗は一党独裁が生み出したもので、政治改革をするのであれば、一党専制を変えなければならない。鄧小平の路線は行き詰まり、社会主義の旗も、自由民主人権の旗も挙げられず、中国の危機は既に水面に浮上している。」。
明「これは当時退任させられた中国最高指導者の中国共産党の当時の状況に対する反省の弁である」。
趙「政治改革を行うしかない、最終的には議会民主制の達成である。」
明「これは長く政治の世界にいた趙が、退任した後に見えた中国共産党の問題で、最後に言及した処方箋とは徹底的な改変であった。実は習近平が現在直面している問題はそれと全く同じなのである。習近平はその方向に向かっているのだろうか? そのようには見えない。鄧小平に総書記を任されたとき、鄧小平は軍事委員会主席の座も趙に譲ろうとしたが、趙の方で断り副主席に甘んじた。これは趙が逃した一回目の「機会」である。1989年天安門事件が発生し、党は鎮圧を決定したが、彼は鎮圧反対の道を選べばよかったが、そうしなかったので、彼は二回目の「機会」を失った。もし彼がその道を選んで、成功したならば、中国は民主化され、今年は民主化30周年。東欧やソ連の民主化よりも早く、彼らに影響も与えたであろう。そして栄誉はゴルバチョフやレーガンにではなく、趙紫陽に与えられたであろう。現在習近平は表面的には悲惨に見えるが、就任して以来、彼には「機会」があった。反腐敗を利用して法治を達成できるのである。しかし今のところ彼の反腐敗は人治の方法によるものでしかない。反腐敗勝利の勢いで追撃して行けば、3、4、5年で法治は達成でき、大量の冤罪、でっち上げ、誤審を破棄することもできる。今日の香港の「機会」は、習近平の手中にある。習近平が決断さえすれば、彼は明日香港に行き、五大条件をすべて認め、中国は面目を一新する。」。
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