東北フォーラムホームページNo.4 井上元東北大総長の研究不正疑惑の解消を要望する会 新着情報 No. 7
- 2019年 11月 23日
- スタディルーム
- 井上合金事件大村泉東北大学
新着情報 No.7 2019年11月22日
東北大学は、元総長を筆頭著者とする2編の論文について、『(告発で指摘された不正疑惑は)、意図して行われた行為を証明し得るだけの証拠もなかったため、研究不正があったと認定することはできない』とする調査報告書を、2016年12月15日付でHP上に公表していました。しかし、フォーラムが何度も報じてきたように、この2編の論文を含む3編の論文は、日本金属学会欧文誌編集委員会により2019年3月末に。撤回措置とされました。この公的学会による新たな対応を踏まえ、日本金属学会の元会長らが、2019年5月に、同大学の早坂忠裕理事(研究担当)に、調査報告書の再点検を要請しました(例えば、新着情報No.5 2019年9月26日参照)。しかし、半年経過しても応答がないとして、「放置は不適切、年内に対応してほしい」と再要請がなされました。
同様に、調査報告書(2019年12月15日付)に係る東北大学の調査委員会メンバーで、不正を指摘した同大名誉教授の本間基文氏および久道茂氏も 連名で、「調査委員会における具体的な問題点等を示し、適切な対応を求める要望書を提出したにも拘わらず、いまだに放置は不適切、年内に対応してほしい」と再度、要請されました。
東北大学の調査報告書(2019年12月15日付)の公開は、極めて一方的で、記者会見も行われていません。調査報告書に含まれる少数意見に質問が及ぶことを、同大執行部は避けた(?)のかもしれません。この点に関連し、同大学名誉教授の齋藤文良氏および矢野雅文氏は、「少数意見を述べられた委員の名誉回復が必須」との見解を、金属分野で著名な業界誌 金属Vol.87 (2016), pp.563-567で、表明しておられます。今回の本間・久道両氏の要請と、齋藤・矢野氏の指摘との間には、相関がありそうです。いずれにしても、東北大学現執行部は、この調査委員会メンバーであった本間・久道両氏の要請にも沈黙しています。
※東北大学名誉教授らの再要請を報じる新聞記事は、https://drive.google.com/file/d/1wBG8ZtH6xjJJiq1gIv23dGVAg2SwxVU9/view
※齋藤・矢野両氏の「少数意見を述べられた委員の名誉回復が必須」との記事は、https://drive.google.com/file/d/1QF8cdWy2LMBNeJRUTo6IxUbhMFVjUXUX/view
初出:「東北フォーラムホームページNo.4 井上元東北大総長の研究不正疑惑の解消を要望する会」より許可を得て転載:https://sites.google.com/site/forumtohoku4th/
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔study1081:191123〕
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