akiyoshiの執筆一覧

21世紀ノーベル文学賞作品を読む(3―上) ケルテース・イムレ(2002年度受賞)の『運命ではなく』(国書刊行会刊、岩崎悦子:訳)――社会的圧力に抗し、生きる可能性を追求

著者: 横田 喬

 ケルテース・イムレ(1929~2016)はハンガリーに生まれ、十四歳(1944年)の時にユダヤ人としてアウシュヴィッツ強制収容所に送られた。その体験を基にした上掲の著書『運命ではなく』を1975年に刊行し、反響を得る。

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■短信■ 松元ヒロ・ソロライブ  演目は「憲法くんと人権」

著者: 「リベラル21」

 「テレビでは会えない芸人」といわれる松元ヒロさんのソロライブ「憲法くんと人権」が、「人権の21世紀をつくる文化の集い2024」実行委員会の主催、大田区・品川区・港区・目黒区の後援で、10月18日(金)、東京都品川区のJ

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(書籍紹介)”Judgement at Tokyo” 補記 東京裁判とは何だったのか

著者: 小川 洋 

 前稿(10月1日掲載)では、本書の内容まで踏み込んでの紹介ができなかった。本稿では本書の魅力の一端を示すため、いくつかのテーマを取り上げながら本書の内容を紹介したい。 東京裁判前史-沖縄戦と原爆投下  沖縄戦においては

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水俣病が映す近現代史(20)占領下で模索された再建

著者: 葛西伸夫

1945(昭和20)年9月2日東京湾に停泊した戦艦ミズーリの甲板にて、日本は降伏文書に署名し、無条件降伏が確定した。同日、GHQ(連合軍総司令部)が開設され、軍の解体と軍需生産の全面停止が命じられた。 日本の戦後処理は、

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心にしみる世界のノンフィクションを読む  本ブログの連載が単行本に

著者: 岩垂 弘

 元朝日新聞社会部記者・横田喬さんの著書『社会部記者の本棚―心にしみる世界のノンフィクションを読む』が、同時代社から出版された。昨年4月から今年の7月まで、1年半にわたって本ブログ「リベラル21」と「ちきゅう座」に連載し

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移住される側の見方 ――八ヶ岳山麓から(490)――

著者: 阿部治平 

 わたしの住む集落は、コロナ禍以後、急ににぎやかになった。道端に不動産会社の「土地売出し中」の看板が立っている。林の中では別荘か永住住宅かわからないが、家を建てる大きな物音が響いている。  不動産屋は土地の見端をよくする

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石破首相、言葉使いははっきりと ―ちいさな誤魔化しはやめましょう

著者: 田畑光永

石破新首相が4日の国会でおこなた所信表明演説については、本欄でもすでに5日に小原紘氏が批判の一文を掲載しておられるが、私もモノ申したい部分があるので、書かせていただく。 私は2日の本欄に、石破氏の持論のごとく伝えられる「

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知っていますか? 気候変動対策のために原発が進められてしまう危険

著者: 編集・発行:気候変動と原発を考える会

(1)COP28で起きたこと 最近、夏に暑い日が続いたり、台風の被害が出たりすると「気候変動の影響だ」と言われることがあります。そのようなことが言われるようになったのは、CO2の人為排出が原因で気候変動が起きているという

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Global Head Line プーチン氏がロシアの核ドクトリンの変更を表明~ニューヨークタイムズ

著者: ブルマン!だよね

さてさて、先にロシアRT掲載の、ロシアの核ドクトリンの変更に関する高名な国際政治学者、D.トレーニンの論説を紹介したが、ここは「両論併記」でニューヨークタイムズの報道を聞いてみよう。 Putin Declares Cha

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日本人児童刺殺事件を考える(続) ――八ヶ岳山麓から(489)――

著者: 阿部治平 

 先日わたしは本ブログで、いまの中国は日本人が安心して旅行や仕事ができる状態ではないこと、また中国社会の底流には、根強くしかも扇動されやすい反日・嫌日感情があること、習近平政権は揺らぎだした「統治の正統性」を守るために、

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〝見掛け倒し〟の石破政権は案外早く失速するかもしれない、それでも次期衆院選では野党が苦境に立たされる、共産党はいま存亡の岐路に立っている(その37)

著者: 広原盛明

 立憲民主党代表選も自民党総裁選も終わった。野田氏の代表選出は予想通りだったが、自民党の方はまったくわからなかった。石破氏が選出されたのは、その他候補の印象(もちろん中身も)があまりにも悪すぎて、「まだまし」と思われたか

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中国の意図を見定めよ―習近平の恐怖は「民主主義」なのだ

著者: 田畑光永 

 自民党の新総裁は石破茂氏と決まった。私はこの人に格別好悪の感情は持たない。だからこの人が次の首相にきまってよかったと思っている。これまでは「新首相」の名前を聞くたびにがっかりすることが多かったからだ。  ところが先月2

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(書籍紹介)Gary J. Bass「Judgment at Tokyo」(Picador, 2024) 東アジア世界の今後を考える

著者: 小川 洋

自衛隊市ヶ谷基地  中学校時代、新宿市ヶ谷の自衛隊基地を見学する機会があった。1960年代半ばのことである。案内された施設のなかで一番印象深かったのは、一号館と呼ばれる建物のなかの大講堂だった。案内してくれた方が「これが

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