「リベラル21」の執筆一覧

野党共闘の完敗と自民党の惨敗、東京都知事選における共産党の危機突破作戦は頓挫した、共産党はいま存亡の岐路に立っている(その29)

著者: 広原盛明

 共産党にとって今回の東京都知事選(7月7日投開票)は、野党共闘と党派選挙を統一して戦う「天下分け目の合戦」であり、「市民と野党の共闘を再構築し、自民党政治を終わりにし、新しい政治をつくる上でも、極めて重要な意義を持ちま

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プーチンの「いんちき対話路線」に加勢?  ―危ういグローバルサウスの登場

著者: 田畑光永 

 はやいもので、ロシアのプーチン大統領が「特別軍事作戦」と称して、隣国のウクライナへ突如攻め込んでからそろそろ2年半である。我々はその間、キーウをはじめウクライナの各地で民家や病院が情け容赦なしにミサイルの砲弾を撃ち込ま

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オルバン首相(ハンガリー)、EU輪番議長でなにを企む?  ―ロシア主導の停戦論はウクライナの降伏停戦

著者: 盛田常夫 

 先週、ハンガリーのオルバン首相は2日(火曜)にウクライナを、5日(金曜)にロシアを訪問しました。  一昨年2月のロシアの侵略戦争勃発以後、EU首脳の中で一度もウクライナを訪問しなかったオルバン首相がなぜ今、ウクライナを

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ヨーロッパの選挙結果と小池都知事の楽勝  ―日本は楽園?それとも鈍感?

著者: 田畑光永

  一昨日の夜、テレビは都知事選挙の結果について小池知事の三選確実を早々と流し始めた。  このところヨーロッパでも先月、各国で行われた欧州議会選挙の結果が各国の国会議員選挙を誘発し、英、仏、独ではそれが国内の政治構造を揺

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韓国通信NO749  日本のことを知らない日本人

著者: 小原 紘

 日本の将来を考える日々。蒸し暑さと政治不信が相まって鬱々。報道の自由度世界ランキンングは70位でまたもやランクを下げた。権力に対する批判やチェック機能がなかった戦前の翼賛報道と変わりがないと世界から烙印を押されたような

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志位議長が〝自由な時間〟と共産主義の未来社会の魅力を縦横に語る一方、「4月こそ」「5月こそ」「6月こそ」と毎月繰り返す党勢拡大運動の悲哀、共産党はいま存亡の岐路に立っている(その28)

著者: 広原盛明

 第29回党大会で決定した党勢拡大方針はいまや「風前の灯火」となり、事態を打開する方向も見つからないまま、百年一日の如く「党勢拡大=強い党づくり」が呼びかけられている。この方針は(1)第30回党大会(2年後)までに、第2

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世界のノンフィクション秀作を読む(77) 北条常久(文筆家)の『評伝むのたけじ』(無明舎出版刊)――反戦平和を求め続けた在野のジャーナリストの一〇一年の生涯(下)

著者: 横田 喬

 1947(昭和22)年の大晦日、むのたけじの一家は大宮駅を発ち、元旦の朝に雪の横手駅に着く。48年2月2日、『週刊たいまつ』が創刊された。地元の青年を記者に二人、広告担当に一人、採用し、発行責任者は武野武治。粗悪な紙の

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――八ヶ岳山麓から(474)――「一強政治」はこうして生まれ、こう存在している

著者: 阿部治平 

 今年も、1989年6月4日天安門事件(六四学運)の記念日を迎えた。この日はわたしの凡庸な人生にとっても、忘れがたいものである。事件当時、わたしは北京の隣の天津にいて大学生から中高生までのデモを見たし、それに市民が共鳴し

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■短信■  社会的連帯経済の動向を認識するために  生協総研が公開研究会

著者: 「リベラル21」

 資本主義が世界を覆っている。しかし、その危機が指摘されて久しい。果たして資本主義に代わる経済システムはあるのか。さまざまな新しい経済システムが唱えられているが、10年ほど前から、「社会的連帯経済(SSE)」が世界的な注

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自民の後退が共産の前進に繋がらない地方選挙の動向、党派選挙と野党共闘の狭間で、共産党はいま存亡の岐路に立っている(その27)

著者: 広原盛明

 RDD方式(コンピューターで無作為に電話番号を作成し、固定電話と携帯電話に調査員が電話をかける方式)で世論調査が行われる中で、個別面接方式で有権者の意向を尋ねる時事通信調査はコストもかかるが精度が高いとされている。調査

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■短信■ ガザに目を向けよう パレスチナ・ドキュメンタリー映画上映会

著者: 「リベラル21」

昨年10月から続いているイスラエルによるパレスチナ・ガザ地区への攻撃で、これまでに3万5000人を超すパレスチナ人が亡くなりました。多くは女性と子ども言われています。こうした悲劇の背景にあるものに目を向けようという狙いで

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チベットから未来を見据える  ツェリン・ヤンキー著『花と夢』を読む

著者: 宮里政充

4人の女性たち  この『花と夢』は今年4月20日、春秋社から「アジア文芸ライブラリー」の第1作として出版されたものである。訳者は東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所の星泉教授。チベット語からの翻訳である。 物語は

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「私たちの子どもたちも、孫たちも、経済封鎖の中で生まれ育ち、苦しんでいる」イグナシオ・ラモネ 『ディアス・カネル大統領へのインタビュー』(Ⅱ)

著者: 後藤政子 

バイデン政権下でも続く激しい封鎖  キューバ国民は長い間、封鎖の嵐に苦しんできたということを忘れてはなりません。私たち革命初期に生まれた世代は封鎖による欠乏の中で生きてきました。私たちの子どもたちも、孫たちも、封鎖の中で

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キューバは手をこまねいてはいない イグナシオ・ラモネ 『ディアス・カネル大統領とのインタビュー』(Ⅰ)

著者: 後藤政子 

はじめに  2024年5月11日に行われたフランスのジャーナリスト、イグナシオ・ラモネによるキューバ大統領ミゲル・ディアス・カネルとのインタビューが、世界各国で大きな反響を呼んでいます。  ラモネはフィデル・カストロ元議

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世界のノンフィクション秀作を読む(76) ジャレド・ダイアモンドの『銃・病原菌・鉄』――新大陸の住民はなぜ旧大陸の住民に征服されたのか(下)

著者: 横田 喬 

 ?八種の「起原作物」(続)  肥沃三日月地帯で食料生産が早期に始まるのに好都合だったもう一つの点は、「狩猟採集生活」対「農耕生活」という生活様式の競合が、地中海西部や他の地域に比べて少なかったことだろう。狩猟採集生活に

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世界のノンフィクション秀作を読む(75)  ジャレド・ダイアモンドの『銃・病原菌・鉄』――新大陸の住民はなぜ旧大陸の住民に征服されたのか(上)

著者: 横田 喬 

 著者(1937~)は上掲の著書を1997年に刊行し、ピューリッツァ賞・国際コスモス賞などを受けた。アメリカ大陸の先住民はなぜ、旧大陸の住民に征服されたのか?(なぜ、その逆は起こらなかったのか?)を考察。人類史のダイナミ

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――八ヶ岳山麓から(473) ――中国の軍事演習は常態化する、革新政党は対策を!

著者: 阿部治平 

 台湾の民進党は、議会選挙では敗北し総統選挙では勝利した。5月8日、頼清徳氏は、新総統就任演説を行った。これに対して中国の外交・台湾関係機関は、「民進党は完全な台湾独立組織である」と厳しく非難した。  23・24 日に中

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安保闘争から64年、「声なき声の会」が6・15集会   許すまじ戦争への道

著者: 岩垂 弘 

 6月15日(木)夜、東京・後楽園の文京シビックセンター5階のC会議室で、参加者約30人の集会があった。反戦市民グループの「声なき声の会」主催の「6・15集会」。64年前の日米安保条約改定阻止運動(60年安保闘争)の中で

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映画「関心領域」を観る  ナチス時代の裕福な中流家庭の生活

著者: 小川 洋

 不吉な始まり  この映画の主人公たちが、アウシュヴィッツ収容所長のルドルフ・ヘス(副総統のヘスとは別人)の家族であることを予め知っていなかったら、上映開始後しばらくは、なんの映画なのか困惑していたはずだ。上映開始から1

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■短信■  テーマは「原爆投下は国際法に違反する」 日本パグウォッシュ会議など3団体共催の公開講座

著者: 「リベラル21」

 日本パグウォッシュ会議、世界宗教者平和会議日本委員会、明治学院大学国際平和研究所の3団体は6年前から、毎年、「核時代における非戦」と題する公開講座を共催で開催してきましたが、今年度も第1回公開講座を次の要領で開きます。

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韓国通信NO747 日本国憲法―第2章第9条  戦争の放棄

著者: 小原 紘 

 憲法公布から3カ月後、文部省は教科書『あたらしい憲法のはなし』を発行した。だが、わずか3年後に「副読本」に格下げされ、その翌年からは使われなくなった。  戦後の混乱期、生徒も教師も新生日本への期待に胸ふくらませて読んだ

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――八ヶ岳山麓から(472)――都会の人の考え方を、百姓の目から見ると

著者: 阿部治平 

有機農法を求める人々  この3月、珍しくも村の共産党が「農業を知る会」をやった。参加者は40人くらいで、共産党の集りとしてはびっくりするほど多かった。元国会議員という人が、基調報告として、地球温暖化・食糧自給率・農業基盤

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世界のノンフィクション秀作を読む(74) 木原武一(著述家)の『ぼくたちのマルクス』(筑摩書房)――「マルクス症候群」が止んだ今こそ彼の思想に注目を、と提言(下)

著者: 横田 喬

 ?「資本論」の世界  マルクスには革命家、経済学者、哲学者など幾つかの顔があり、その思想全体を作り上げている。核となるのは経済学で、その主著『資本論』だ。欧州の大学に経済学部が新設されたのは十九世紀末。彼が大学生当時の

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世界のノンフィクション秀作を読む(73) 木原武一(著述家)の『ぼくたちのマルクス』(筑摩書房)――「マルクス症候群」が止んだ今こそ彼の思想に注目を、と提言(上)

著者: 横田 喬 

 「共産主義の父」とされるカール・マルクス(1820~1895)。その著作を「現代に生きる古典」として読んでほしい、と著者は言う。私とほぼ同世代の筆者は多年にわたるマルクス読み込みの蓄積を平易な論述に生かし、かの一代の論

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日本列島に拡がる有史以来の〝人口減少〟に如何に立ち向かうべきか、党勢拡大方針の抜本的転換が求められている、人口減少にともなう地方自治体と党地方議員の分析(3)、共産党はいま存亡の岐路に立っている(その26)

著者: 広原盛明

 社人研の2050年推計人口によれば、21世紀半ばに至るこれからの30年は、国土・地方・都道府県・市区町村のいずれのレベルにおいても有史以来の地殻変動の発現が予測されている。その変化を比喩的に言えば、〝人口減少〟という地

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戦後史を見直すための必読書 麻田雅文『日ソ戦争-帝国日本最後の戦い』(中公新書)を読む

著者: 小川 洋 

「日ソ戦争」理解のために  「日ソ戦争」は一般にはあまり馴染みのない用語である。日本のポツダム宣言受諾直前にソ連が対日宣戦し、満州、樺太(サハリン)、千島列島に侵攻して始まった一ヶ月近く続いた戦争を指す。教科書では「ソ連

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■短信■  今年も樺美智子さんを追悼する催し  日米安保反対を改めて確認へ

著者: 岩垂 弘 

 日米安保条約改定阻止運動(60年安保闘争)の中で東大生・樺美智子さん亡くなってから、6月15日(土)で64年になる。今年も、この日に樺さんを追悼する催しが行われる。今のところ。2つの催しが予定されている。  この日午後

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