盛田常夫の執筆一覧

イデオロギーと化した金融緩和至上主義 -現代経済学の貧困と経済学者の劣化(その5)

著者: 盛田常夫

イデオロギー化する経済政策  世の中、根拠のない「非常識」や誤解でも、それが流布され蔓延すると、あたかも「常識」のようになってしまう。とくに経済学はその誕生から現在まで、精密科学であったことはなく、常に、経済現象の部分的

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「オペレーションZ」が問いかけているもの - 真山仁最新作(新潮社、2017年12月)を読む

著者: 盛田常夫

真山仁氏の最新作『オペレーションZ』は、日本の累積債務問題を扱った経済小説。ヘッジファンドの生き様を扱った小説『はげたか』でブレークした著者が、今度は日本経済が抱える債務課題に挑んだ作品だ。 周知のごとく、日本は1000

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どうしてアベノヨイショにこれほど「くず」が多いのか

著者: 盛田常夫

 経済評論家を自称する三橋某が逮捕された。アベノミクスを礼賛するアベノヨイショの1人である。専門論文を書けるほどの教育を受けたことも研究活動に携わったこともない御仁だから、経済評論家は僭称というしかない。三流以下、偏差値

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たけし風パロディ「平気で嘘をつく政治家、簡単に騙される国民」

著者: 盛田常夫

 前にも書いたんだけどさ、「嘘つきは政治家の始まり」ってね。おいらは端(はな)から政治家なんて信用していないんでね、今の政治家なんてぇのはさ、議員や閣僚の地位を死守するのに精一杯でね、「国や国民の将来」なんて口先だけのこ

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ポピュリズムとイデオロギー的同調性に依拠する安倍政権(下)

著者: 盛田常夫

憲法改正に隠された魂胆  すべての民族に自衛権があることは議論の余地がない。憲法9条があろうがなかろうが、すべての民族が保有する固有の権利としての自衛権が存在することに変わりはない。  日本が他国への戦争に加担することを

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ポピュリズムとイデオロギー的同調性に依拠する安倍政権(上)

著者: 盛田常夫

知性や知力に富んでいるとはとても言えない安倍政権が長期間にわたって高い支持率を保持してきたことに、首をかしげる人が多い。しかし、現代の政治は基本的にポピュリズムに支えられている。どの国の政治的指導者を見ても、権力を維持す

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経済学の貧困と経済学者の劣化(5) -混迷する公的累積債務の理解

著者: 盛田常夫

『週刊現代』(4月8日号)は、ノーベル経済学賞受賞者スティグリッツの講演(経済財政諮問委員会)に言及し、「国の借金1000兆円はウソ」という記事を掲載している。この記事は無署名だが、ほぼ同文の記事が4月6日付け「ダイヤモ

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完全復活したフェデラー、不振に陥った錦織 -その原因を分析する

著者: 盛田常夫

驚異的な復活  テニス界の史上最高選手といわれるフェデラーが、昨シーズン途中で膝の治療のために長期休養に入った時点で、ほとんどのテニスファンはフェデラーの引退を想定した。年齢も35歳に達し、ここ数年のパフォーマンスは下降

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経済学の貧困と経済学者の劣化(4) - 労働力人口は成長の決定要因ではないのか―吉川洋著『人口と日本経済』を質す(続)

著者: 盛田常夫

キャッチアップ過程における労働力価値の再評価 (前回に続いて、労働力人口と労働生産性についての吉川洋氏の考え方を検討する) もう1点、吉川氏の議論から完全に欠落している視点がある。それは高度成長期の非常に高いGDP成長率

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経済学の貧困と経済学者の劣化(3) - 労働力人口は成長の決定要因ではないのか―吉川洋著『人口と日本経済』を質す

著者: 盛田常夫

 アベノヨイショの「エコノミスト」に共通するのは、政府の累積債務問題と将来の労働力人口減少問題を徹底的に軽視する姿勢である。なぜなら、アベノミクスは、「高い経済成長を復活させることによって、日本経済は再び黄金時代を迎える

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経済学の貧困と「経済学者」の劣化(2) - 理論的な混迷に陥った浜田内閣参与

著者: 盛田常夫

学者の矜持  自然科学と社会科学とを問わず、優れた学者は自らの研究成果のもつ意味と限界をよく分かっている。基礎的な研究がすぐに実際の役に立つことはない。実際に役立つようになるためには、実用に向けた無数の研究開発が必要にな

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経済学の貧困と「経済学者」の劣化(1) - 政府の債務ゼロを主張するアベノヨイショの御仁たち

著者: 盛田常夫

三文「評論家」の三百代言  テレビや雑誌にちょくちょく顔を出す「経済評論家」のなかで、最近になって、三百代言的詭弁を弄する論者が増えてきた。その代表的な詭弁が、「国民1人当たり800万円の借金を抱えているという言い方は、

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