ハンガリーの執筆一覧

政権への逆風にプーチンばりの政治抑圧発言で墓穴を掘るハンガリー・オルバン首相

著者: 盛田常夫

3月15日の対ハプスブルグ独立戦争記念日で、オルバン首相は政権を批判する「政治家、裁判官、ジャーナリスト」を外国のお金で買収された「虫けら」と呼び、「復活祭の大掃除でこの虫けらどもを追い払う」と宣言した。まさにプーチン張

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ドナウ氾濫、ポケットベル、中国融資 ハンガリーの奇妙な登場

著者: 盛田常夫 

ドナウ川の氾濫が話題になる一方で、レバノンのヒズボラを狙った爆発テロに使われたポケットベルを製造販売したのがハンガリーの会社だと報道されるなど、ハンガリーをめぐるニュースが続いています。 ドナウ川の水位は土曜日に最高位に

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オルバン首相(ハンガリー)、EU輪番議長でなにを企む?  ―ロシア主導の停戦論はウクライナの降伏停戦

著者: 盛田常夫 

 先週、ハンガリーのオルバン首相は2日(火曜)にウクライナを、5日(金曜)にロシアを訪問しました。  一昨年2月のロシアの侵略戦争勃発以後、EU首脳の中で一度もウクライナを訪問しなかったオルバン首相がなぜ今、ウクライナを

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ハンガリーのノヴァク大統領が辞意表明 児童への性的虐待犯に恩赦適用で

著者: 盛田常夫

 2月10日(土曜日)、ノヴァク大統領は昨年4月のローマ法王来訪時に実行した恩赦で、児童への性的虐待で収監されていた人物を放免したことが間違いだったことを認め、辞意を表明しました。これに伴い、当時、法務大臣として恩赦リス

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プーチン忖度路線と瀬戸際外交の代価 -ハンガリー政府はどこへ向かうのか

著者: 盛田常夫

なぜオルバン首相はキーウを訪問しないのか  ここ1か月ほど、ウクライナのゼレンスキー大統領がハンガリーのオルバン首相をキーウに招待していると報道されている。これにたいして、ハンガリー政府は、「ウクライナ国内のハンガリー人

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なぜ20世紀の社会主義社会で市民社会的倫理規範や人権意識が育まれなかったのか(上)

著者: 盛田常夫

社会主義時代の遺物  ロシアのウクライナ侵攻が長引く中、ロシア軍の装備や指揮系統の不備や欠陥があからさまになり、他方で制圧した市民への残虐行為や略奪行為が次々と伝えられる。装備や兵器のレベルの低さや、装備の欠陥や量不足は

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巧妙化する公的資産の私物化 - 所有者不透明な私的ファンドが各種資産を買い漁るハンガリー

著者: 盛田常夫

マトルチ総裁の政府批判  昨年末の12月5日、国会の経済委員会はマトルチ国立銀行総裁から年次報告を受ける会議を開催した。  マトルチ総裁はコロナ禍の経済政策が成功した理由を説明した後、農業分野の近代化の遅れ(灌漑設備の遅

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ハンガリーの対ロシア政策 ― 国民は本当に支持しているのだろうか

著者: 盛田常夫

 欧州首脳の中で、唯一、オルバン首相だけがプーチン大統領の新年の祝電を受け取った。  ハンガリーのトランプと称されるオルバン首相。オルバン首相自身、権威主義的な政治家を好んでいる。プーチン大統領に媚びを売り、トランプ大統

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ウクライナ問題で路線転換か、それとも役割分担か ―ハンガリー新大統領の就任演説

著者: 盛田常夫

 5 月 14 日、新たに任命されたハンガリー大統領、ノヴァク・カタリンの就任式が行われた。その演説内容はこれまでの フィデス(与党) 政治家の言動とは異なるものであった。ノヴァ ク新大統領は「平和を脅かす戦争が現実のも

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ハンガリーは石油と天然ガスの禁輸制裁にどのように対応するのか

著者: 盛田常夫

 欧米の対ロシア制裁は物資やサーヴィス面の輸入制限で効力を発揮しつつあるが、国際金融面での効果が思ったほど出ていない。ロシアの外債利払いで、デフォルトが間近いと予想されながら、ロシアは外貨で元利支払いを続けている。その原

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オペラハウス支配人がハンガリー首相へ引退勧告 ここにも1人、プーチンに頭の上がらない首脳

著者: 盛田常夫

 3月12日に、ブダペストでオペラハウスの改装記念ガラコンサートが開かれました。アーデル大統領、オルバン首相、ノヴァーク次期大統領が列席する中、オペラハウス支配人のオーコオヴァチ・スィルヴェスターが発した挨拶話題になって

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EUのコロナ補助金支出には「法治遵守」が条件 ―欧州司法裁、ハンガリーとポーランドの訴えを却下

著者: 盛田常夫

 2月16日、欧州司法裁判所はハンガリーとポーランドから提訴されていた訴えを却下する判断を下した。これは欧州委員会がコロナ禍からの経済復興のために設定した構造化補助金支出と「法治制(rule of law)」遵守を結び付

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プーチン大統領はなぜハンガリーのオルバン首相を冷たくあしらったか ―きびしいが分かりやすいロシア流?

著者: 盛田常夫

 先日のロシアにおけるロシア・ハンガリー首脳会談でのテーブルの距離、記者会見における両首脳の距離は、ロシア側のハンガリーに対する冷遇をこれ見よがしに演出したものであった、とハンガリーでは受け取られている。  ロシアを全面

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ハンガリー政情報告 オルバン・ヴィクトルの打算と誤算 -オルバン首相はプーチンの靴を舐めたのか

著者: 盛田常夫

 2月2日、ハンガリーのオルバン首相はモスクワを訪問し、プーチン大統領と長時間の会談を行った。とくに緊急の課題があったわけでもない。にもかかわらず、オルバン首相がこの時期に、敢えてプーチン大統領を訪問しなければならなかっ

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おかしくないか、日本のオミクロン対策 ほか

著者: 盛田常夫

 日本のオミクロン対応はあまりに過剰ではないでしょうか。連日、強制隔離の国や地域が発表されていますが、こんなことが何時までも続けられるはずがありません。入国者を日本中のホテルに拡散する馬鹿な措置が限界にぶつかるのは自明な

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コロナ、スパイウエア、復旦大学受け入れ ハンガリーの政局3つの話題

著者: 盛田常夫

ハンガリーでは明日(12月15日)から、5歳~11歳の子供に対するワクチン接種が開始されます。現在の感染拡大は児童を中心に増えており、子供へのワクチン接種が優先課題となっています。児童・生徒の感染が拡大していますが、学校

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独裁政権と盗聴 ― 盗聴アプリ「ペガサス」事件の続報

著者: 盛田常夫

 ハンガリーのフィデス(Fidesz・ハンガリー市民同盟)政権には「人権侵害」という観念が完全に抜け落ちている。国際的な事件を「国際ヒステリー」(グヤシュ官房長官)と断罪し、一切の言い訳はしない方針のようである。オルバン

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広がる盗聴スキャンダル(ハンガリー) ー切り抜けられるかオルバン政権

著者: 盛田常夫

 ハンガリーでは先週末も、官房長官の記者会見で、イスラエル製盗聴ソフト「ペガサス」にかかわるスキャンダルにかんする質問が相次いだ。このソフトウェアを購入したのは、現在明らかになっているところ、ヨーロッパではハンガリーだけ

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政府が野党指導者や記者をスパイ? ―盗聴事件で揺れるハンガリー政界

著者: 盛田常夫

 先日来、イスラエルの民間企業NSOグループが開発した携帯電話を盗聴するマルウェア(ソフトウェア名「ペガサス」)が、野党の政治家やジャーナリスト、政府に反対する実業家などを標的に、多くの国で使われていることが国際問題化し

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ハンガリーでのコロナワクチン 中国の影を隠すオルバン首相

著者: 盛田常夫

 オルバン首相は16日(先週金曜日)、3回目の接種を8月1日から始めることをラジオのインタビューで発表しました。これまで政府は一貫して3回目の接種に消極的な姿勢を示していましたが、ブダペスト市とセンメルワイス大学の検査結

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