3月15日の対ハプスブルグ独立戦争記念日で、オルバン首相は政権を批判する「政治家、裁判官、ジャーナリスト」を外国のお金で買収された「虫けら」と呼び、「復活祭の大掃除でこの虫けらどもを追い払う」と宣言した。まさにプーチン張
本文を読むハンガリーの執筆一覧
ハンガリーが10億ユーロのEU補助金を失う
著者: 盛田常夫―オルバン東方政策の代価とFidesz政治家のやり放題 1月初めになって、ハンガリーは支払い停止措置を受けていたEU補助金10億ユーロを失うことが最終的に決まった。EUが定める基本的人権と法治性の条件について、改善が見ら
本文を読むドナウ氾濫、ポケットベル、中国融資 ハンガリーの奇妙な登場
著者: 盛田常夫ドナウ川の氾濫が話題になる一方で、レバノンのヒズボラを狙った爆発テロに使われたポケットベルを製造販売したのがハンガリーの会社だと報道されるなど、ハンガリーをめぐるニュースが続いています。 ドナウ川の水位は土曜日に最高位に
本文を読む中国への依存を強めるハンガリー ―融資や警察活動の容認など
著者: 盛田常夫当地の『Portfoli.hu』(7月25日)が伝えるところによれば、ハンガリーはこの4月、中国の3つの銀行(中国銀行、中國建設銀行、中國工商銀行)から10億ユーロの融資を受けた。すでに、ハンガリーは中国輸出入銀行から
本文を読むオルバン首相(ハンガリー)、EU輪番議長でなにを企む? ―ロシア主導の停戦論はウクライナの降伏停戦
著者: 盛田常夫先週、ハンガリーのオルバン首相は2日(火曜)にウクライナを、5日(金曜)にロシアを訪問しました。 一昨年2月のロシアの侵略戦争勃発以後、EU首脳の中で一度もウクライナを訪問しなかったオルバン首相がなぜ今、ウクライナを
本文を読むロシアだけでなく、中國への依存を深めるハンガリー
著者: 盛田常夫これを書いている5月8日から3日間、中国の習近平国家主席がハンガリーを訪問します。 EU から種々の制裁措置を受けているハンガリーは、東方外交を積極的に進め、瀬戸際外交によって自らの地位を確保しようとしています。ロシア
本文を読むハンガリーのノヴァク大統領が辞意表明 児童への性的虐待犯に恩赦適用で
著者: 盛田常夫2月10日(土曜日)、ノヴァク大統領は昨年4月のローマ法王来訪時に実行した恩赦で、児童への性的虐待で収監されていた人物を放免したことが間違いだったことを認め、辞意を表明しました。これに伴い、当時、法務大臣として恩赦リス
本文を読むプーチン忖度路線と瀬戸際外交の代価 -ハンガリー政府はどこへ向かうのか
著者: 盛田常夫なぜオルバン首相はキーウを訪問しないのか ここ1か月ほど、ウクライナのゼレンスキー大統領がハンガリーのオルバン首相をキーウに招待していると報道されている。これにたいして、ハンガリー政府は、「ウクライナ国内のハンガリー人
本文を読むなぜ20世紀の社会主義社会で市民社会的倫理規範や人権意識が育まれなかったのか(上)
著者: 盛田常夫社会主義時代の遺物 ロシアのウクライナ侵攻が長引く中、ロシア軍の装備や指揮系統の不備や欠陥があからさまになり、他方で制圧した市民への残虐行為や略奪行為が次々と伝えられる。装備や兵器のレベルの低さや、装備の欠陥や量不足は
本文を読むロシアへの忖度と国際協調に揺れるハンガリー
著者: 盛田常夫ロシアのウクライナ侵攻から1年を迎える先週から今週にかけて、バイデン大統領のウクライナ訪問に前後し、ハンガリーでは中国共産党の王毅外交国務員がハンガリーを訪問し、その後にロシアへ向かい、プーチン大統領と会談した。 &n
本文を読む巧妙化する公的資産の私物化 - 所有者不透明な私的ファンドが各種資産を買い漁るハンガリー
著者: 盛田常夫マトルチ総裁の政府批判 昨年末の12月5日、国会の経済委員会はマトルチ国立銀行総裁から年次報告を受ける会議を開催した。 マトルチ総裁はコロナ禍の経済政策が成功した理由を説明した後、農業分野の近代化の遅れ(灌漑設備の遅
本文を読む政権与党の一つの金蔓 ― ハンガリーの場合
著者: 盛田常夫ここ数日、ハンガリーでは、公益財団形態で運営されている大学について、EUの教育助成システムである「エラスムス・プラス」と科学研究イニシアティヴ「ホライズン・ヨーロッパ」の新規契約が停止されるという欧州委員会の決定をめぐ
本文を読むハンガリーの対ロシア政策 ― 国民は本当に支持しているのだろうか
著者: 盛田常夫欧州首脳の中で、唯一、オルバン首相だけがプーチン大統領の新年の祝電を受け取った。 ハンガリーのトランプと称されるオルバン首相。オルバン首相自身、権威主義的な政治家を好んでいる。プーチン大統領に媚びを売り、トランプ大統
本文を読むロシア産原油輸入禁止制裁とハンガリーの状況
著者: 盛田常夫対ロシア原油制裁措置 5月30日~31日の2日間にわたって開催された対ロシア原油輸入制裁をめぐるEU首脳会議は、海上輸送分の原油輸入の原則禁止を決定した。ロシアとの「友好パイプライン」を経由する原油輸入については、この
本文を読むウクライナ問題で路線転換か、それとも役割分担か ―ハンガリー新大統領の就任演説
著者: 盛田常夫5 月 14 日、新たに任命されたハンガリー大統領、ノヴァク・カタリンの就任式が行われた。その演説内容はこれまでの フィデス(与党) 政治家の言動とは異なるものであった。ノヴァ ク新大統領は「平和を脅かす戦争が現実のも
本文を読むハンガリーは石油と天然ガスの禁輸制裁にどのように対応するのか
著者: 盛田常夫欧米の対ロシア制裁は物資やサーヴィス面の輸入制限で効力を発揮しつつあるが、国際金融面での効果が思ったほど出ていない。ロシアの外債利払いで、デフォルトが間近いと予想されながら、ロシアは外貨で元利支払いを続けている。その原
本文を読むハンガリーのEUに対する面従腹背政策
著者: 盛田常夫ハンガリー政府がプーチンの要求にしたがって、天然ガス代金のルーブル支払いを検討していることはご存知と思います。EUはロシア制裁の一環として、ロシア通貨の暴落を防ぐために編み出されたルーブル決済を拒否する姿勢を明確にして
本文を読むオペラハウス支配人がハンガリー首相へ引退勧告 ここにも1人、プーチンに頭の上がらない首脳
著者: 盛田常夫3月12日に、ブダペストでオペラハウスの改装記念ガラコンサートが開かれました。アーデル大統領、オルバン首相、ノヴァーク次期大統領が列席する中、オペラハウス支配人のオーコオヴァチ・スィルヴェスターが発した挨拶話題になって
本文を読むEUのコロナ補助金支出には「法治遵守」が条件 ―欧州司法裁、ハンガリーとポーランドの訴えを却下
著者: 盛田常夫2月16日、欧州司法裁判所はハンガリーとポーランドから提訴されていた訴えを却下する判断を下した。これは欧州委員会がコロナ禍からの経済復興のために設定した構造化補助金支出と「法治制(rule of law)」遵守を結び付
本文を読むプーチン大統領はなぜハンガリーのオルバン首相を冷たくあしらったか ―きびしいが分かりやすいロシア流?
著者: 盛田常夫先日のロシアにおけるロシア・ハンガリー首脳会談でのテーブルの距離、記者会見における両首脳の距離は、ロシア側のハンガリーに対する冷遇をこれ見よがしに演出したものであった、とハンガリーでは受け取られている。 ロシアを全面
本文を読むハンガリー政情報告 オルバン・ヴィクトルの打算と誤算 -オルバン首相はプーチンの靴を舐めたのか
著者: 盛田常夫2月2日、ハンガリーのオルバン首相はモスクワを訪問し、プーチン大統領と長時間の会談を行った。とくに緊急の課題があったわけでもない。にもかかわらず、オルバン首相がこの時期に、敢えてプーチン大統領を訪問しなければならなかっ
本文を読むおかしくないか、日本のオミクロン対策 ほか
著者: 盛田常夫日本のオミクロン対応はあまりに過剰ではないでしょうか。連日、強制隔離の国や地域が発表されていますが、こんなことが何時までも続けられるはずがありません。入国者を日本中のホテルに拡散する馬鹿な措置が限界にぶつかるのは自明な
本文を読むコロナ、スパイウエア、復旦大学受け入れ ハンガリーの政局3つの話題
著者: 盛田常夫ハンガリーでは明日(12月15日)から、5歳~11歳の子供に対するワクチン接種が開始されます。現在の感染拡大は児童を中心に増えており、子供へのワクチン接種が優先課題となっています。児童・生徒の感染が拡大していますが、学校
本文を読むハンガリーでのコロナ・ワクチン事情 ― その後の報告
著者: 盛田常夫7月30日現在、ハンガリーのワクチン接種1回目の完了者は560万人、うち2回目の接種完了者は542万人となっています。この数値はあまり変動していせん。子供を除く成人の3割300万人は接種を回避しており、接種者の数は未成年
本文を読む独裁政権と盗聴 ― 盗聴アプリ「ペガサス」事件の続報
著者: 盛田常夫ハンガリーのフィデス(Fidesz・ハンガリー市民同盟)政権には「人権侵害」という観念が完全に抜け落ちている。国際的な事件を「国際ヒステリー」(グヤシュ官房長官)と断罪し、一切の言い訳はしない方針のようである。オルバン
本文を読む広がる盗聴スキャンダル(ハンガリー) ー切り抜けられるかオルバン政権
著者: 盛田常夫ハンガリーでは先週末も、官房長官の記者会見で、イスラエル製盗聴ソフト「ペガサス」にかかわるスキャンダルにかんする質問が相次いだ。このソフトウェアを購入したのは、現在明らかになっているところ、ヨーロッパではハンガリーだけ
本文を読む政府が野党指導者や記者をスパイ? ―盗聴事件で揺れるハンガリー政界
著者: 盛田常夫先日来、イスラエルの民間企業NSOグループが開発した携帯電話を盗聴するマルウェア(ソフトウェア名「ペガサス」)が、野党の政治家やジャーナリスト、政府に反対する実業家などを標的に、多くの国で使われていることが国際問題化し
本文を読むハンガリーでのコロナワクチン 中国の影を隠すオルバン首相
著者: 盛田常夫オルバン首相は16日(先週金曜日)、3回目の接種を8月1日から始めることをラジオのインタビューで発表しました。これまで政府は一貫して3回目の接種に消極的な姿勢を示していましたが、ブダペスト市とセンメルワイス大学の検査結
本文を読む大健闘のハンガリー 2020サッカー欧州選手権
著者: 盛田常夫ハンガリーは、前回優勝のポルトガル、世界選手権優勝のフランス、強豪ドイツの優勝候補チームが凌ぎ合う「死の組」に入った。戦前の論評によれば、ハンガリーは最下位で、勝ち点も取れないだろうという評価だった。確かに緒戦のポルト
本文を読むワクチン接種を考える
著者: 盛田常夫ほんの2ヶ月前まで、ハンガリーはコロナ禍第3波の真っただ中にあり、1日の感染者が1万人に迫り、病院での治療者は12,000名、そのうち人工呼吸器装着者が1,500名に上り、医療崩壊の危機に直面していた。その後、ワクチン
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