――八ヶ岳山麓から(407)―― 「ありがとうございます」 中国に暮らしていた時の話だが、とびきりのいたずら坊主がしばらく会わないうちに礼儀正しい応対ができる少年に変わったのにいたく驚いたことがある。 「君のところの
本文を読む日本語の執筆一覧
やがて悲しきカタカナ語
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(340)―― 先日地球環境の問題を勉強しようと思って、いくつか単行本・評論の類を読んだ。いずれも英語あるいは他の外語で学術論文が書けるレベルの研究者の文章である。どの論文にも見たことのないカタカナ英
本文を読む重い現実、軽い言葉
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(312)―― 「線維筋痛症」という膠原病の一種にかかり、1月から今日まで4ヶ月激しい痛みとときどき起こる高熱に悩まされ、入退院を繰返している。カラマツ林の中の一人暮らしの苦しさをいささかでもまぎれさせ
本文を読むこんなことばはいやだ
著者: 阿部治平――八ヶ岳山麓から(215)―― テレビと新聞・雑誌の中の気になることばについて書きたい。 中国に長いこと生活していて帰郷したものの、ひと気のないカラマツ林の中で一人暮らしをしている。先週は誰とも話をしなかった。こういう
本文を読む日本語英語はどこまで通じるか
著者: 盛田常夫もうだいぶん前になるが、夏季講習で学生をアメリカの姉妹校に引率した。日本の大学の語学授業を担当するのは文学専攻の教員がほとんどで、語学教育の専門教育を受けた教員はほんの一握りでしかない。教員が自分の好みに応じて文学作品
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